介護経営と人材育成2 「企業は人なり」と言いますが・・
この言葉は、非常にシンプルでかつ的を得た的確な言葉である
と改めて思います。
経営資源の中で、すべてを生み出す力であり、その源泉と
なるものは「人材」であるからです。このこと自体を
否定する経営者はおそらく いないでしょう。
しかしながら、それをいつ、いかなる時でも、どんな
状況下においても、その意識をぶれずに持ち続け、
経営のあらゆる局面で「人材第一主義」「人本経営」を
実践できている経営者は少ないものと思います。
かく言う、私自身も、ともすると自分に都合のいい言い訳を
見つけて納得させたりする局面も多々あるように思います。
例えば、人事評価の仕組みづくりにおいてこのような場面に
遭遇することがあります。
人事評価の目的は、「給与を決めるため」なのではなく、
長期的な視点での「人材の育成」であり、「モチベーション
アップ」がその目的であると声高に言う経営者は多く、
実際その通りですし、給与の決定は「目的」でなく、あくまでも
「手段」です。
もし人材育成が目的であるならば、S評価やA評価の職員が多い
という事は喜ばしいこと(もちろん公正な評価がなされている
前提ではあるが)なのに、人件費のことがちらつきはじめ、
結果として平均が「B」評価となるように調整したりすることは
ありませんか。
このようなケースは、「経営的な観点=人件費を抑える」と
判断軸が優先されていないでしょうか。
つまり、人材育成という「想い」と事業収支という「仕組み」
が、ともに成り立つことを考えることが、本当の「経営」と
いえるのではないでしょうか。
今後とも、このような視点から、引く続き皆様方と一緒に
考えていきたいと思います。
今日はここまでといたします。