介護事業者が陥りやすい、人事評価の5つの問題点 その5
今日は、シリーズ最後の「その5」をお伝えいたします。
その5:個人の成績を個人の責任であると断定してはいけない
評価制度の底には、「成績が悪いのは個人の能力不足だ」
という考えがあります。
しかし、個人の成績は会社や上司にも左右されているのです。
われわれが目指す「人を育てる人事評価」では、
成績の悪い職員には、上司や会社の支援・協力でこの職員を
カバーしなければなりません。責任は全体にあります。
個人の成績に帰してしまっては、組織として力は低下して
いくばかりで、こちらの方が重大問題あることを認識
すべきです。
成果主義による評価制度に生まれがちな
「個人責任主義」から是非脱皮をして、チーム全体の成果を
求める「全体責任主義」に移行しなければなりません。
全体責任主義は組織の「温かさ」が基本なのです。
この「全体責任主義」はメンバー間の信頼、協力、
思いやり、誠意などがその根底に流れる考え方・価値観に
なっている必要があります。
人の能力不足を指摘するだけでは信頼関係は生まれません。
信頼関係や職員同士の絆が強い職場として「全体責任主義」
を作り上げていく必要があります。