社会福祉法人制度の在り方について 1
みなさん、こんにちは!
さて、今年7月に発表された
「社会福祉法人の在り方等に関する検討会」
をご存知でしょうか?
社会福祉法人の方々は、おそらく確認
されているレポートだと思いますが、
ここでは何回かに分けてそのポイントを
皆様にご紹介いたします。
●ますは、「社会福祉法人に対する主な指摘事項」
について、その主要な論点を下記致します。
(いわゆる内部留保に関する指摘)
○ 2011(平成 23)年7月に社会福祉法人が黒字を
ため込んでいるという報道がなされ、同年 12 月の
社会保障審議会介護給付費分科会においては、
特別養護老人ホーム 1施設当たり平均約 3.1 億円
の内部留保(平成 22 年度決算ベース)があることが
報告された。これを受けて、2012(平成 24)年7月
には財務省予算執行調査、2013(平 成 25)年 10 月
には会計検査院による検査が行われた
(規制改革会議における議論)
○ 規制改革会議では、社会福祉法人が補助金や税制優遇
を受けていながら財務諸表の 公表がなされていないことが
指摘され、規制改革実施計画(平成 25 年6月 14 日閣議 決定)
において、 2012(平成 24)年度分の財務諸表の
公表指導と状況調査 ? 2013(平成 25)年度分以降の
財務諸表について、全ての社会福祉法人における公表
が提言された。
○ なお、2012(平成 24)年度分財務諸表の公表状況に
ついては、2013(平成 25)年 9月 30 日に規制改革会議
に厚生労働省による調査結果が報告されたが、ホームペー ジ
又は広報誌のいずれかで公表を行った社会福祉法人が全体の
52.4%にとどまり、 規制改革会議の委員からは公表が
不十分との厳しい意見が相次いだ。
○ また、2013(平成 25)年 10 月以降は、
「介護・保育事業等における経営管理の強 化と
イコールフッティング」が重点課題とされ、
●社会福祉法人の財務諸表の開示や経営管理体制の強化
● 特別養護老人ホームの参入規制の見直し
●株式会社やNPOが同種の事業を展開する場合の財政措置
の見直しについて議論が行われた。
2014(平成 26)年6月 24 日には、社会福祉法人に対して
社会福祉法人の財務諸表の開示や経営管理体制の強化と、
社会貢献の義務化を内 容とする規制改革実施計画
(平成 26 年6月 24 日閣議決定)が閣議決定されている。
○ また、2013(平成 25)年8月にとりまとめられた
社会保障制度改革国民会議報告 書においては、
社会福祉法人制度について、
● 医療法人・社会福祉法人について、非営利性や公共性の
堅持を前提としつつ、例 えばホールディングカンパニーの
枠組みのような法人間の合併や権利の移転等を速やかに
行うことができる道を開くための制度改正
●社会福祉法人について、非課税とされているにふさわしい
国家や地域への貢献 が必要との見解が示され、社会福祉法人
の規模拡大や更なる地域への貢献 が求められている。
以上が「社会福祉法人に対する主な指摘」についてです。
次回は
「社会福祉法人のセーフティーネットとしての役割」に
ついてお伝えいたします。