どうなる処遇改善加算
既にご覧になられた方もいらっしゃるかと
思いますが、
先日 介護給付費分科会が開催されました。
当日の資料はこちらになります。
↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000065658.html
これで全てのサービスに関する基準・報酬案
が出揃いました。
今後は運営基準や具体的な改訂報酬の情報が
出てくると思われますが、
先ず、現段階においては、
特に自身に関連深いサービスや内容の資料に
ついて、
しっかりと読み込んでおくことを強くおススメ
します。
定期巡回や小規模多機能等の整備を促進させる
ための加算スキームの変更や、
居宅介護支援の集中減算の厳格化等、
重要なテーマが数多く並んでいますが、
今日のメルマガでは、
同じく一昨日の会議で明らかになった、
特に関係される方が多いであろう
“処遇改善加算”
について取り上げさせていただきます。
当初は、
“平成26年度で廃止”、
という話で進んでいた本加算ですが、
結論としては、
更なる処遇改善を促進させることを狙いと
した新たな切り口を提示しつつ、
“継続”
となりました。
(まぁ、流れ上、当然と言えば当然でしょうが)
では、
“更なる処遇改善の切り口”
とは一体何か?
ポイントとしては、下記の通りです。
↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【処遇改善加算の論点】
介護職員処遇改善加算について、
処遇改善が後退しないよう現行の加算の
仕組みは維持しつつ、
更なる資質向上の取組、雇用管理の改善、
労働環境の改善の取組を進める事業所を
対象とし、
更なる上乗せ評価を行うための区分を新設
してはどうか。
↓(対応策)
現行の介護職員処遇改善加算(以下「処遇改善
加算」という。)を維持しつつ、
更なる資質向上の取組、雇用管理の改善、労働
環境の改善の取組を進める事業所を手厚く評価
を行うための区分を新設してはどうか。
具体的な要件としては、
処遇改善加算では、加算取得のキャリアパス
要件として、
(1)
職位・職責・職務内容に応じた任用要件と
賃金体系を整備すること、
又は、
(2)
資質向上のための計画を策定して研修の実施
又は研修の機会を確保すること、
のいずれかを満たすことを求めるとともに、
定量的要件として、
賃金改善以外の処遇改善への取組の実施を
求めているが、
現行のキャリアパス要件(1)と(2)の
両方の整備を求めることとしてはどうか。
(※↑これがポイントですね※)
また、新設区分の定量的要件は、
積極的に賃金改善以外の処遇改善への取組を
実施していることを確認するため、
近年に新たに実施した取組の記載を求めては
どうか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・・・・・・・
では、キャリアパス要件の(1)と(2)の
両方を満たした場合、
今までに比べて一体どれぐらい上乗せになる
のか?
当然ながらまだ明確にはなっていませんが、
“介護人材の処遇改善の充実に向けて(案)”
という資料の2pにある
“対応案のイメージ図”
を見る限り、
あくまで勝手な憶測・深読みですが、
“現状の10%程度のアップぐらいか?”
などと感じてしまいます。
(図を見る限り、4つの山の落差がほぼ均等に
見えませんか?(笑))
他方、処遇改善加算の算出は、
ご存知の通り、
“請求額に対するサービス毎の比率”
で決まります。
その上で、
もし、稼働率が現状維持のままで、
仮に、自社の算定基礎報酬が下がった、
と仮定した場合には、
処遇改善加算の総額は当然下がる事と
なります。
となると、
仮に処遇改善加算の要件区分を現状維持で
据え置いた場合、
前年に比べて職員への処遇改善配分額を減らすか、
或いは、差額分を事業者として補填するため、
持ち出し額を増やすか、
という二択に直面する事業者も少なくないのでは?
なんて思ってしまいます。
そして、そのような事態を回避するためにも、
今回新設された処遇改善区分を狙いに行こう、
と考える事業者も恐らく出てくるでしょう。
加算の取得は、あくまできっかけであって
本質的には職員の「仕事のやりがい」を形
にすることだと思います。
その為にも、真剣にキャリアパス、処遇制度
を構築される事業者の方が増えることを
期待しています。
キャリアパス、人事制度について
処遇改善加算対応キャリアパス構築コンサルティング
(CBTAG 原田匡氏の情報を参考)