4月1日からの消防法改正の影響は?
今日は、2015年4月1日から施行される
「消防法改正」の内容をお知らせいたします。
“2月6日"と言われている個別サービスの
報酬改定情報を待つばかり
報酬全体の改定率が「-2.27%」であることが明示され、
いよいよ個別サービスの改定数値を待つばかりと
なってきた2015年介護保険法改正。
認知症向け施設の利用料上げとして「0.56%」、
月1.2万円と言われる介護職員の賃上げ分として
「1.65%」、そして特養やデイサービス等、
各サービスの基礎報酬改定分として「-4.48%」、
この3つの数値の合計(0.56%+1.65%-4.48%)として
「-2.27%」となる、という計算です。」
この数値を見ても想像がつくように、今までと
同じサービスを同じ仕組みで継続するだけでは
報酬減となる可能性は極めて高く、事業者には
今まで以上に加算等に対して積極的な姿勢が求められて
くるでしょう。いずれにしても今回の改正・改定により、
自社の業績がどう変化するのか?事業者としては直ぐに
シミュレーションが出来るよう、情報開示に向けて
先んじて準備をしておく必要があります。
他方、2015年4月1日は介護事業者に関連してもう一つ、
「消防法施行令」の改正が実施されます。
介護保険法改正の情報に隠れ、意外にご存知ない方
も多いと思われますので、この消防施行令改正に関する
ポイントを確認しておきたいと思います。
消防施行令に関しておさえるべきポイントとは?
今回の施行令改正に関して、おさえるべきポイントは、大きく分けて次の2点です。
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【ポイントその1】
従来、令別表第1(6)項ハに規定されていた
軽費老人ホーム等のうち、避難が困難な要介護者を
主として入居や宿泊をさせている施設について、
令別表第1(6)項ロに位置づけられたたこと。
(2013年3月26日発布)
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「軽費老人ホーム等」等はどんな施設を指すのか?」
そこには、「小規模多機能型居宅介護」
「お泊り型デイサービス」も含まれます。
特にお泊り型デイサービスに関しては、
自治体によって「(6)項ハ」なのか
「(6)項ロ」なのか、ほんの数年前までは
見解が分かれていました。通常「(6)項ハ」
の方が必要とされる消防設備が軽微なため、
初期投資が安価で済みましたが、
これらの改正により、自動火災報知機の設置等、
更に消防設備の充実を迫られた事業者の方も
数多くいらっしゃったと思います。
その上で、【ポイントその1】に上乗せする形で
次の内容が示されました。
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【ポイントその2】
スプリンクラー設備を設置しなければならない防火
対象物又はその部分に、次に掲げるもので延べ面積が
275未満のものを追加したこと。(2013年12月27日発布)
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この文言の中にある「次に掲げるもの」の中に、
上記で定めた(6)項ロが全て含まれることになりました。
その上で、「延べ面積が275未満のものを追加」
ということは、即ち、全ての小規模多機能やお泊り型
デイサービスにスプリンクラーを設置しなければならなくなった、ということです。
早め早めに対応策を検討しておきましょう。
上記改正は前述の通り、2015年4月1日から施行されます。
即ち、今年の4月以降、小規模多機能やお泊り型
デイサービスを新設する場合には、始めからスプリンクラーの
設置が義務付けられる、ということです。
また、この要件は原則、既存事業所が移転する場合
(例えば小規模デイを通常規模に拡大するため移転する場合等)
にも求められてくるものと思われます
(詳細は各自治体に問い合わせる必要があります)。
尚、既存施設には2018年3月31日までの経過措置が
設けられています(=2018年3月31日までに設置すれば良い)。
スプリンクラーは通常では500万前後、
安くても200万~300万前後の費用がかかると聞きます。
「廉価な簡易型スプリンクラーも出るのでは」という話
もありますが、それらの情報も現時点では定かではありません。
特に小規模&お泊り型デイサービスに関しては、
次回法改正において単価が非常に厳しくなることは
必至の状況です。そのような中、スプリンクラーの
設置義務に対し、どう対応するか
第6期中には消費増税も確実に実施される中、
あらゆる視点から検討を進めることが必要と言えます。
我々としても介護保険法のみならず、
関連する様々な法分野にもアンテナを張り巡らせ、
何か有益な情報が入り次第、これからも皆様に
お届けしていきたいと思います。