「“抜く”を“抜かない”」
今日は、人間力向上研修で
お伝えしている「天職に巡り合うには」
というテーマです。
自分に合った職業を探す・・・・
真剣に 自分自身を振り返り、自分が
何にむいているのか、何がしたいのか
を考えてみる時間はとても大切です。
ただ、その問いかけには、なかなか
答えが見つかりません。。
なぜなら、「やってみなければ、わからない」
からです。当たり前のことですが、
年齢や経験を重ねるほどに、人は慎重になり
考え込んでしまいます。
そんなときに、思い出して頂きたい
ヒントを 人間力研修ではお伝えしていますが
今日は、それをテーマにした、コラムを
見つけましたので、ご紹介いたします。
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「“抜く”を“抜かない”」
白幡洋一(ベガルタ仙台元社長)
※『致知』2014年9月号
東北リコーの取締役に就任した際に当時の社長から、
これからは中国の古典を勉強するよう
アドバイスを受けました。
薦められて読んだ本の一冊、
『菜根譚』は私の大切な座右の書となりました。
同書の名言の中でも
とりわけ共感を覚えるのが次の言葉です。
「払意を憂うることなかれ
快心を喜ぶことなかれ
久安を恃むことなかれ
初難を憚ることなかれ」
思いどおりにならないからといって
心を痛めてはならないが、
思いどおりになったからといって
有頂天になってもいけない。
平安無事が続いても
それを頼りにしてはならないし、
最初に困難にぶつかっても挫けてはならない。
いま振り返れば、高卒の私が
社長の重責を担うことができたのは、
この言葉を知らず知らずのうちに
実践してきたからだという気がします。
課長時代は課長として、部長時代は部長として、
そして事業部長時代は事業部長として、
私はそれぞれの役割を全うすべく常に全力を尽くしてきました。
『菜根譚』の言葉はまさしく、
行く先々で一所に懸命になるという
私の信条にも通じているのです。
私はこの姿勢を、
「抜くを抜かない」とも表現しています。
仕事には問題がつきものであり、
人はその問題を乗り越える度に成長します。
そして難しい問題を乗り越えるために大事なことは、
考え抜くこと、やり抜くこと、
つまり徹底して諦めずに取り組むことです。
「抜くを抜かない」ことによって
人は成長を実現するというのが、
きょうまでビジネス人生を歩んできた私の実感です。
こうした経験を踏まえて、
いまの若い方にお伝えしたいことは、
自分の適性や自分に合った仕事を
過度に追求し過ぎないほうがよいということです。
縁あって入った職場、与えられた環境で、
まずは本腰を入れて仕事に打ち込んでみる。
そういう姿勢で仕事に向き合わない限り、
自分の適性に合った仕事は一生見つからないと思うのです。
自分の本当の適性というものは、
与えられた仕事に一所懸命打ち込むことで
初めて見えてくるものだからです。
どこへ行っても楽な仕事というものはありません。
しかし、そこで臆することなく
誠心誠意、全身全霊で向き合うことで、
やがて仕事に打ち込む楽しさが分かるようになる。
天職というのはそうして掴むものだと
私は思うのです。
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いかがでしたでしょうか。
目の前の仕事に打ち込むことで
天職を見つけることができる。
私も経験からも、それを実感しますし
おそらく、不変の真実の様に思います。
ただ、もう一言・・・・
一所懸命に、仕事に打ち込んでも、」
どうしても、どうしても
上手くいかない、そんなときは、
不思議にも、「神様」が 必ず
別のご縁を与えてくださるものです。
⇒福祉人材の人間力向上研修