保育

保育園のバックオフィス(保育以外の業務)合理化・省力化の具体案~人手不足時代に選ばれる園になるための実践ポイント~

 

結論:保育園経営は「現場」だけでなく「バックオフィス改革」が鍵

保育園の人手不足が深刻化する中、「保育の質をどう守るか」「職員の負担をどう減らすか」は多くの園長先生の共通課題です。
その解決策の一つが、バックオフィス業務の合理化・省力化です。
給与計算、勤怠管理、各種申請業務など、保育以外の業務を効率化することで、職員が本来注力すべき「子どもと向き合う時間」を確保できます。


なぜ今、保育園のバックオフィス合理化が必要なのか

保育園のバックオフィス業務は、以下のような特徴があります。

  • 少人数体制で業務が属人化しやすい

  • 法改正(労働法・処遇改善加算など)への対応が煩雑

  • 手書き・Excel管理が多くミスが起きやすい

これらを放置すると、
事務担当者の疲弊 → 離職 → 業務停滞 → 園全体のリスク増大
という悪循環に陥ります。


【具体案①】勤怠管理のデジタル化で毎月の集計業務を削減

まず着手しやすいのが勤怠管理の省力化です。

  • タイムカード → クラウド勤怠管理へ移行

  • シフト管理・残業時間の自動集計

  • 有給休暇の自動付与・残日数管理

これにより、
毎月数時間かかっていた集計作業が数分で完了するケースも少なくありません。
また、労基署対応や監査時の資料提出もスムーズになります。


【具体案②】給与計算のアウトソース・システム化

保育園の給与計算は、以下の理由で特に煩雑です。

  • 処遇改善加算の反映

  • シフト制・短時間勤務職員が多い

  • 手当が多く計算が複雑

給与計算ソフトの導入、または**外部専門家への委託(BPO)**により、

  • 計算ミス・支給漏れの防止

  • 担当者の精神的負担の軽減

  • 法改正への自動対応

といった効果が期待できます。


【具体案③】書類作成・申請業務の標準化・テンプレ化

保育園では、自治体提出書類・内部書類が非常に多くなりがちです。

  • 雇用契約書

  • 就業規則・各種規程

  • 処遇改善計画書・実績報告書

これらをテンプレート化・電子管理することで、

  • 作成時間の短縮

  • 記載漏れ・誤記の防止

  • 担当者変更時の引き継ぎが容易

といった省力化が実現します。


【具体案④】業務の「属人化」を防ぐマニュアル整備

「〇〇さんしか分からない業務」がある園は要注意です。
業務フローを可視化し、簡単なマニュアルを作成するだけでも、

  • 急な退職・休職時のリスク軽減

  • 新人事務職員の早期戦力化

  • 園長の業務負担軽減

につながります。
完璧なマニュアルは不要で、「誰が見ても最低限分かる」レベルで十分です。


【具体案⑤】社労士・専門家の活用で“判断業務”を外出しする

バックオフィス業務には、「作業」だけでなく「判断」が必要な業務も多く存在します。

  • 問題職員への対応

  • 休職・復職の判断

  • 労基署・監査対応

これらを専門家に相談できる体制を整えることで、
園長先生が一人で悩む時間を大幅に減らすことができます。


Q&A:保育園バックオフィス合理化のよくある質問

Q. 小規模園でも合理化は必要ですか?
A. むしろ小規模園ほど効果が大きいです。限られた人員で運営するため、省力化の恩恵を強く受けます。

Q. ITが苦手でも導入できますか?
A. 最近のシステムは直感的で、サポートも充実しています。専門家の伴走支援を受けるのも一案です。


筆者コメント(実体験より)

私自身、保育園のバックオフィス支援に携わる中で、
「もっと早く合理化しておけばよかった」という声を何度も耳にしてきました。
バックオフィス改革は、単なるコスト削減ではなく、職員定着・保育の質向上への投資です。


まとめ:バックオフィス合理化は“攻めの経営”

保育園のバックオフィス合理化・省力化は、

  • 職員の働きやすさ向上

  • 離職防止

  • 園長の負担軽減

を同時に実現する重要施策です。
まずは「一つだけ」改善することから、ぜひ始めてみてください。

介護・医療業界の給与計算をサポートする社労士BPOサービス | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング

保育士スカウト、サービス開始から4年で登録保育施設数20,000件を突破

保育業界に特化した人材サービスを展開する株式会社アスカ(本社:群馬県高崎市、代表取締役会長:加藤秀明)が運営するスカウト型採用サービス「保育士スカウト」は、登録保育施設数が20,000件を突破いたしました。
これは、全国の保育園・幼稚園・認定こども園等の約半数にあたる施設が本サービスを利用していることを示しており、保育業界における採用手法の新たな選択肢として広く浸透しています。(注1)

(注1)こども家庭庁「保育所等関連状況とりまとめ(令和7年4月1日)」より 全国の保育所等数は39,975か所

 深刻化する保育士不足と、採用のミスマッチという課題 

少子化が進む一方、共働き世帯の増加などを背景に保育ニーズは高止まりしており、保育士不足は全国的な社会課題となっています。その中で、採用後のミスマッチや早期離職は、現場の負担増や保育の質低下につながる要因として長年課題視されてきました。

「保育士スカウト」は、こうした課題に向き合い、施設から保育士へ直接アプローチできるスカウト型の採用支援サービスとして誕生しました。

東京都福祉保健局の調査では、保育士の離職理由として「職場の人間関係」が最も多く報告されています。これに加え、業務量や給与、勤務時間といった労働条件のミスマッチも大きな要因です。こうした早期離職を防ぐためには、採用の段階で園と求職者が互いの理念や実態を深く理解し合い、納得感を持って入職することが不可欠といえます。

東京都福祉保健局「東京都保育士実態調査」(令和4年度)より

 「人を待つ採用」から「想いを届ける採用」へ 

本サービスでは、施設が保育方針や職場環境、想いをプロフィールとして発信し、それに共感した保育士と直接つながることができます。求人票だけでは伝わりにくい園の魅力を可視化できる点が特長で、条件面だけでなく価値観や働き方を重視したマッチングを実現し、事前に理解を深めることで入職後のミスマッチを防ぐことが可能です。

また、保育業界に精通した専任コーディネーターが、導入時の初期設定から効果的な運用までを一貫してサポートしており、スカウト型採用の経験がない施設でも、円滑かつ効果的に利用できるサポート体制を整えています。

利用拡大の背景にある、現場目線のサービス設計 

登録施設数が20,000件を突破した背景には、

・保育に特化したサービス設計

・全国21拠点による地域密着型サポート

・採用後の定着まで見据えた伴走支援

・従来の3分の1以下の価格設定(※一般的な人材紹介との比較)

といった、現場目線を重視した取り組みがあります。
こうした姿勢が評価され、全国の多くの保育施設に選ばれています。

また、自治体からの依頼も年々増加しており、導入の手軽さや安定した人材確保の面で高い評価をいただいております。

株式会社アスカは今後も、保育士不足の解消と保育の質向上を目指し、採用支援にとどまらず、「人が定着し、選ばれる園づくり」を支える存在としてサービスの進化を続けてまいります。

 サービス概要 

サービス名:保育士スカウト
内容:保育業界に特化したスカウト型採用支援サービス
対象:保育園・幼稚園・認定こども園・療育施設 ほか
URL:https://www.hoikushiscout.com/

Q キャリアパスの説明を受けても、実際にどうすれば上位等級に昇格できるのかがよくわからない(職員からの質問で多いもの)。

A、何をどのように頑張れば、階層を上がっていくことができるのかを決めるのが、キャリアパスの中で最も重要なルールのひとつである「任用要件・昇格条件」です。

この任用要件を決定して、職員にオープンにし丁寧に説明することが必要です。尚、任用要件では、次の4つの視点で検討をすすめれば良いと考えています

  • 前等級における最低勤務年数
    「リーダーを最低3年やらないと主任は務まらない」というような発想があると思いますが、このような考え方を昇格の条件として、1級は2年以上、2級は3年以上などのような形で採り入れます。そして各階層の滞留年数を決めます。つまり昇格を考えるときにも、この年数経過が一つの要件になります。
  • 資格
  • それぞれの等級で取得してほしい資格を昇格の条件として用いるという考え方です。
  • 実務経験
    「優秀なケアスタッフだったのに、リーダーにしたらプレッシャーから力を発揮できず、結局もとの立場に戻さざるを得なくなった・・・」などというミスマッチをなくすために、指導監督職(主任等)になる前に、一般職の間に、一度でも委員会の委員長や行事のリーダー等をつとめた経験がある事などを、昇格条件にするケースもあります。少し大きな事業所では、複数の事業所を経験していないと(異動していないと)管理者になれないというルールもこの類です。
  • 人事評価
    人事評価制度を取り入れている事業所では、必ずといっていいほど、その結果を昇格の条件に用いています。「階層に求められる業務ができているか」を評価しているのであれば、その結果を次の段階に進めるか否かの判断基準に加えるというのは、極めて合理的な方法です。

Q&A せっかく採用しても  なかなか定着せず、早いと3か月未満で退職する人もいます。採用面接ではどのような点に気をつけたら良いでしょうか。

Q 当法人では新卒採用・中途採用ともの計画的に行っていますが、せっかく採用してもなかなか定着せず、早いと3か月未満で退職する人もいます。何とか定着をしていただくように取り組みを行っていますが、採用面接ではどのような点に気をつけたら良いでしょうか。

A, 

「採用での失敗は、育成でカバーすることは難しい」とも言われます。

どのような人を採用するか、これは言うまでもなく、事業運営の中で最も重要な事項といっても過言ではないでしょう。社員の定着のためには「定着するような人材を採用する」といった方が現実的かもしれません。しかし、実際には人手不足の際には、「応募してくれた方は、多少気になる点があってもほとんど採用する」という状況は、決してめずらしいことではありません。このようなことを繰り替えしていると「すぐに辞めるような人」を採用していることになりかねません。

「辞めない人材」とはいったいどんな人材なのでしょうか。それは法人理念に共感できる職員ではないでしょうか

それでは「辞めない人材」とはいったいどんな人材なのでしょうか。それは法人理念に共感できる職員を選ぶことです。理念に共感できるとは、法人として「大切にしたい価値観」の共有ができる方と言ってもいいかもしれません。

 現場が人手不足の状況なので、ついつい早く人を「補充」したいという考えから、候補者の過去の経験、職務のスキル、資格などを重視した基準で採用を決定する場合も多いと思います。ただ、結果として、このような情報は、意外とあてにならないという経験をされた経営者も多いのではないかと思います。そこで、重要なのは「その方の価値感が法人の価値観や考え方に合うかどうか」ということになるのですが、問題はそれをどのように見極めるか、ということになります。もちろん、価値観が垣間見れるような質問内容を、事前にしっかり準備しておく必要がありますし、その結果を面接官複数の目で見て、客観的な指標にまで落とし込んでいくことをお勧めしています。

候補者もそれなりに準備をして面接に臨みますので、なかなかホンネの部分までは見極めるのは難しいものです。

一方、候補者もそれなりに準備をして面接に臨みますので、なかなかホンネの部分までは見極めるのは難しいものです。ある法人の理事長は、法人創設の経緯や経営理念をできる限りわかりやすく、そして何度も何度もしつこいぐらいに伝え(これが重要ということです)、それを聞いている表情や反応で、十分判断できるということをおっしゃいます。また、ある施設長は、事前に施設見学(かなり細部にわたる現場見学)を行っていただき、そこで感じた内容を、どれだけ自分の言葉で伝えられるかをみている、と言います。このような方法ですと、事前の準備ではなく、過去の経験が本人の言葉で出てくることが多く、その方の現在の感じ方や価値観が、よりリアルに伝わってくるといいます。

下記に面接のときの質問の留意点をお伝えいたしますのでご参考にしてください。

 

  • 具体的な内容を質問する

 漠然とした回答ではなく、具体的な回答を聞くことで本音を見出します。

 ・「なぜこの仕事を選んだのか、人の役に立つとはということは、どういうことなのか

  具体的に言ってください」

 ・「採用された場合、あなたの能力をどういった仕事に活かしたいですか。具体的にこたえてください」

  • 人間関係についてどう考えているか確認する

 人間関係の関する質問は、入職後のトラブル回避にためにも非常に重要です。

 ・「入職後、法人とあなたの方向性や想いが異なる時、あなたはどのようにしますか?」

 ・「同僚との意見が食い違う場合、あなたは意見を通しますか、黙りますか、また通すとしたらどんな方法で?」

  • 求職者からの質問を引き出す

 面接試験で一通り質問が終わったら、必ず求職者に対して質問がないか確認します。面接が終わったという安心感から本音が見え隠れすることがあり、人間性を確認できることもあるようです。求職者が質問する内容は、採用された場合のことを想定していることが多いため、「どの部分に興味を示しているか=本当の志望動機」がわかることも多いように思います。

半日単位の年次有給休暇を導入する際のポイント

Q  当施設の職員から、子どもの学校行事への参加や通院など、プライベートの事情に合わせて年次有給休暇を取得したいという希望が出ています。そこで、半日単位で年次有給休暇を取れるようにしたいと考えています。どのようなことに気をつけるとよいでしょうか?

A,労働基準法では、年次有給休暇(以下、年休)は1日単位で付与することが原則とされています。その上で、就業規則などで施設がルールを定めることで、年休を半日単位(以下、半休)で付与することができるとしています。その際、半休の区切りをどうするかなどの検討が必要です。

詳細解説:

年休の付与単位の原則年休とは、心身の疲労を回復させ、リフレッシュするための休暇です。
そのため、1日(午前0時からの24時間)単での付与が原則ですが、就業規則などで
施設がルールを定めることで、半休の制度を導入することが認められています。なお、半休を
導入することは施設の任意であり、義務ではありません。

1.半休導入時の区切り


半休を導入する上で、半日の単位(区切り方)を検討する必要があります。1日単位の年休が午前0時からの24時間であることを踏まえ、その半分である正午を区切りにすることが基
本的な考え方ですが、以下のような合理的な区切り方も考えられます。


① 1日の所定労働時間を2等分した時刻を区切りとする
② 昼休憩の時刻を区切りとする


午前の利用時間が9時から12時までの3時\間、午後の利用時間が13時から18時までの5 時間というように午前・午後と分かれている施設が多いことを考えると、選択肢②は職員にとって分かりやすく、運用や管理もしやすいかもしれません。ただし、午前休を取得するか、午後休を取得するかによって働く時間数が異なるため、職員の間での不公平感が出やすくなります。

2.所定労働時間が短い日の取扱い


施設の利用時間が午前のみの日に年休を取\得する場合、1日単位とすることが原則です。この場合、「せっかく休むのであれば、所定労働時間が長い日に取得しよう」という思いを持つ職員がいることから、利用時間が短いことを踏まえて、その日に年休を取得する場合は半休として取り扱うことも考えられます。半休を導入することで、職員が個々の事情に応じて柔軟かつ有効に年休を活用することができ、働きやすさにつながります。管理のしやすさや不公平感が出づらい制度の導入が重要となります

 

 

保育園に人事評価制度は必要?園長が知っておきたい導入のメリットと成功のポイント

「人事評価は必要だと思うが、保育園に本当に合うのだろうか」
そう感じている園長先生は少なくありません。
しかし近年、人材不足・離職率の上昇という環境変化の中で、人事評価制度は保育園経営に欠かせない仕組みとなっています。


なぜ今、保育園で人事評価制度が求められているのか

保育業界では慢性的な人手不足が続き、「採用しても定着しない」という声を多く耳にします。
その背景には、「自分の頑張りが正しく評価されているかわからない」という職員の不安があります。

処遇改善加算による賃金改善は重要ですが、お金だけでは人は定着しません
「どのような行動が評価されるのか」「将来どう成長できるのか」が見えない職場では、職員は将来像を描けず、転職を考えてしまいます。


園長先生が感じやすい人事評価の悩み・不安

園長先生からよく聞くのが、次のような悩みです。

  • 保育の仕事は数値化できず、評価基準が作れない

  • 評価が主観的になり、不満が出そうで怖い

  • 人事評価を導入すると職場の雰囲気が悪くなるのではないか

こうした不安はもっともですが、正しく設計された人事評価制度は、むしろトラブルを防ぐ役割を果たします。


保育園の人事評価制度で最も大切な考え方

人事評価制度の目的は、職員を管理・選別することではありません。
本来の目的は、職員を育て、園の保育方針を共有することです。

評価項目を通じて、
「この園ではどんな保育を大切にしているのか」
「どんな姿勢を評価するのか」
を言語化することで、園長と職員の認識のズレを減らすことができます。


人事評価がうまくいっている保育園の共通点

評価制度が機能している保育園には、共通する特徴があります。

  • 専門用語ではなく、現場で理解しやすい表現を使っている

  • 減点評価ではなく、「期待する姿」を示している

  • 評価結果を面談や育成計画に活かしている

評価制度を「書類」で終わらせず、日常のマネジメントに組み込んでいる点が大きな違いです。


テンプレートの人事評価制度が失敗しやすい理由

市販の評価シートや他園の制度をそのまま使うと、次のような問題が起こりがちです。

  • 園の規模や職員構成に合わない

  • 保育園特有の業務内容が反映されていない

  • 運用方法が決まっておらず形骸化する

人事評価制度は、園ごとのオーダーメイド設計が不可欠です。


保育園専門の人事評価コンサルができること

当社では、保育園に特化した人事・労務の専門家として、次のような支援を行っています。

  • 園長・主任へのヒアリングによる課題整理

  • 園の保育方針に沿った評価制度の設計

  • 職員向け説明資料・評価者研修の実施

  • 処遇改善加算・給与制度との整合性確認

「評価制度を作ること」だけでなく、現場で定着・活用できることを重視しています。


人事評価制度は保育園の未来を守る経営ツール

人事評価制度は、すぐに成果が出る魔法の仕組みではありません。
しかし、職員との対話が増え、信頼関係が深まり、数年後の定着率・組織力に大きな差が生まれます。

園長先生お一人で悩まず、専門家の力を活用しながら、
「この園で働き続けたい」と思われる職場づくりを進めていきましょう。


保育園の人事評価制度でお悩みの園長先生へ

人事評価制度は、園の課題や規模によって最適な形が異なります。
まずは現状を整理する無料相談から始めてみませんか?

  • 人事評価制度を導入すべきか迷っている

  • 今のやり方が正しいのか不安

  • 職員の不満・離職を減らしたい

このようなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

保育園専門・人事評価無料相談はこちら

保育特化型人事評価制度構築・運用コンサルティング - 東京都港区虎ノ門・福祉/医療専門の社労士

 

保育園のDX、今DXをどう活かすかが問われています

ChatGPTをはじめとする生成AIをめぐる動きが加速しています。

ニュース等でも最新の状況が連日のように報じられています。仕事柄、日常的にパソコンやインターネットに触れ、文書作成やメール送受信、ネット検索などのアプリケーションを使っていると、MicrosoftCopilotGoogleGeminiAdobe Fireflyなど、数多くの生成AIを利用するよう促されます。

 保育分野も例外ではありません。三菱UFJリサーチ&コンサルティングがまとめた「保育施設等におけるICT導入状況等に関する調査研究事業」報告書によると、8割を超える教育・保育施設で何らかのICTを導入しています。

 ただ、実際に日々の保育業務で活用しているICT機能を見ると、「園児の登園及び降園の管理に関する機能」68%、「保護者との連絡に関する機能」68%、「保育に係る計画 記録に関する機能」48%、「指導要録 児童票の作成に関する機能」37%、「職員間の連絡に関する機能」37%、「職員の出退勤管理に関する機能」36%といった具合で、必ずしも十分に使いこなせているわけではありません。

しかし、経営情報の見える化(「ここdeサーチ」を使って収益・費?、職員給与状況等の経営情報を報告・届出)や、こども誰でも通園制度に関する総合的な支援システムの運用が既に始まっているほか、ここ数年以内に保育現場・自治体業務のワンスオンリー化、保活ワンストップシステムなどが実装されていく予定です。これらに関するニュースも、しばしば目にし、耳にすることでしょう。

 こうしたICTDX、生成AIの世界とどう向き合って、教育・保育に関する業務の効率化・高度化をどう図っていくかが問われています。

誤解しないでいただきたいのは、保育という営みそのものは極めて人間くさい営みで、良い意味でアナログな世界だということです。その特性を大切にしつつ、一方で保育に係る園務や業務は効率化・高度化する必要があります。そのためには保育DXに積極的に取り組むことが不可欠な時代を迎えた、と受け止めなければなりません。

 明治の大昔、電線を通じて声が届くなら荷物も届くだろうと、電線に風呂敷包みをぶら下げた人がいたという笑い話がありました(真偽のほどは別として)。FAXが普及し始めた時、書類をFAXした後、ちゃんと届いたかどうか相手に電話をかけたという話は、実話として聞き及んでいます。

 

 人の温もりやアナログ的な良さを大切にしてきた保育の世界にあっては、ともすればデジタル化に対する誤解や先入観、思い込みが先行して、必要以上にDX不要論に固執する向きも見られます。

 けれども、保育DXの大きな波は、否応なしに押し寄せてきます。大切なことは、保育人材の確保・定着を図ること、保育者の専門性を高めること、保育の質を上げること、ひいては保育の魅力を向上させることです。そのための有力な手段として保育DXをどう活かすかが問われています。

 DXやデジタル化に無関心であったり、遠ざけたりする間に、保育や保育を取り巻く世界は一変していきます。

 例えば、「キーボードで文字を打つより手書きのほうが簡単で早い」かもしれませんが、「手書きより音声で入力するほうがもっと楽で早い」し、さらには「音声で入力したものを自動でポイントを要約したほうが効果的でわかりやすい」という時代が来ています。

 もちろんDXを過信してはいけませんが、この動きを無視していれば、やがて取り残されていくことになります。「見る前に飛べ」ではありませんが、まずはチャレンジして、試行錯誤しながら、少しずつ成果を実感していったらいかがでしょうか。

Q 時間外の計算は1分単位なのか、15分や30分単位でもいいのか

 

A 1分単位が原則です。ただし、端数を切り上げる場合には15分単位、30分単位でも構いません。

 

切り上げにしないと給料未払いに

給与計算上、よくある質問ですが、基本は1分単位です。例えば、17時までの就業時間で1742分まで働いた場合、12分カットして30分の残業代を支払った場合、12分の就業に関する支払いは未払いになってしまいます。

 

休養計算上は楽だということで15分単位の取り入れている事業所はよくあります。もし15分単位とするなら切り上げでなければいけません。つまり17時までの就業時間で1742分まで働いた場合には45分間の残業代を支払うことになります。管理の手間と数分プラスになる賃金のどちらをとるかの判断になります。

 

例外として、1か月の時間外労働、休日労働、深夜労働の合計に1時間未満の端数が

ある場合には30分未満の端数の切り捨て、それ以上を1時間に切り上げるといった端数処理は認められます。つまり月のトータル残業時間が3時間20分であった場合には3時間として、3時間40分であった場合を4時間とすることは可能です。

未払い残業は行政指導の対象に

残業代を未払いのまま労基署の監査が行われると「是正勧告書」「指導票」により行政指導が行われます。例えば3か月分の未払い残業の「遡及支払い」を命じられた場合、未払いとなっている時間数及び給料の額を3か月間さかのぼって計算し、当該スタッフへの不足額を支払うなど、まずは行政書道に従い原則対応することになります。

 

適切な時間管理とは

厚労省から平成13年に出された「労働時間の適正な把握のため講ずべき措置」では以下のように定められています。

 

  • 労働日ごとに、何時から仕事を開始して、何時まで仕事をしたか、確認し記録すること。
  • 使用者が自ら確認し記録するか、タイムカード、ICカードなどの客観的な記録を、適性に申告するように十分に説明すること。必要に応じて実態調査をすること。
  • 労働時間の記録に関する書類は3年間保存すること。

 

労働時間の上限を設定して、上限を超える時間を切り捨てたり、そもそも労働時間の記録がないため「時間外労働がない」としたりしている場合には法律違反になります。

固定残業代として定額を支給する際には慎重に

 

固定残業代を設定すると仮に残業代が発生しない月があっても残業代を支払わなければなりません。しかも実際に行われた残業が想定された10時間を超えると、別途残業代の支払い義務が発生します。そのため実態を確認した上で「何時間分を固定で支払うか」を決めなければなりません。固定残業手当を適切に運用するためには次の三つが要件とされています。

  • 基本給と割り増し賃金部分が明確に区分されていること
  • 割増賃金部分には何時間分の残業が含まれているかが明確であること
  • 上記②を超過した場合には、別途割増残業が支給されること

 

この方法は、残業が大体同じ時間発生している場合には適している方法ですが、月によって残業時間が大きく変動したり、人によってばらばらであったりする場合には、かえって管理が煩雑になる場合があります。導入によりメリットとデメリットをよく検討して慎重に判断する必要があります。

来年度の公定価格見直しのポイントは?

 

こども家庭庁はこのほど、子ども・子育て支援等分科会を開き、その中で「令和8年度予算編成過程で検討する保育所等の公定価格の見直しについて」の考え方が示されました。

 それによると、子ども・子育て支援新制度が創設されて10年が経ち、この間、保育者の処遇改善等を行った結果、公定価格に係る予算額は約3倍にまで増えています。

 ただ、今後は少子化がさらに進むことから、同庁が202412月に示した「保育政策の新たな方向性」を踏まえて、 待機児童対策を中心とした保育の量の拡大から地域のニーズに対応した質の高い保育の確保・充実、 全てのこどもの育ちと子育て家庭を支援する取組の推進に政策の軸を転換、保育人材の確保・テクノロジーの活用等による業務改善を進めることとしています。

 こうした観点から、公定価格についても見直しを行うとして、次のような検討事項を挙げています(一部省略)。

○保育士・幼稚園教諭等の処遇改善について

○地域区分について

○配置改善について

○その他

・人口減少地域の保育所等における保育機能の確保・強化。

・保育現場におけるテクノロジー活用の推進。

・他の社会保障分野を踏まえた法令等に求められる取組(例:経営情報の公表、安全計画の策定)が行われていない場合の対応。

 このうち、処遇改善については、今夏の人事院勧告を踏まえた人件費の単価の見直しが検討される予定で、昨年の人勧より改定率が高くなっているため、普通に考えれば昨年度の10.7%より高くなりそうですが、財政措置の大幅な増額が必要になることから、今の内閣においてどのような補正予算が組まれるのかわかりません。

 配置改善に関しては、1歳児や4・5歳児の配置改善が実施されていますが、次なる改善を検討するため現在、保育士等の配置状況の調査が行われているところです。その結果も踏まえ今後の対応を検討するとしています。ただ、配置改善を行っても、そのための保育人材が確保できない施設が少なくないことから、人材確保の問題とセットで考える必要がありそうです。

 今年度の見直しを見送った地域区分については、「隣接地域とこれまで以上に区分差が拡大し、保育人材の確保に影響が出るほか、事業運営や保育の質の維持・向上に支障が生じる恐れがあるなど多くの自治体から懸念の声があがっている」ため、人事院勧告による見直し(市町村ごとから都道府県を基本とし、7区分を5区分に見直す)を踏まえつつ、障害や介護など他の社会保障分野の制度との整合性も勘案しながら、引き続き検討していくことになりそうです。

 その他の人口減少地域の保育所等における保育機能の確保・強化については、保育所等のダウンサイジングに対応した公定価格のあり方や小規模保育施設等の定員区分の見直し、あるいは保育機能の確保・強化に係るなんらかの加算などが課題になりそうです。

 保育現場におけるテクノロジー活用の推進については、ICTや保育DXに対応したなんらかの加算が検討されるかもしれません。

 このほか他の社会保障分野を踏まえた法令等に求められる取り組みのうち、今年度から実施されている経営情報の公表については、報告・届出の義務が課されていることから、その義務を果たさない施設・事業者に対してなんらかの減算調整が行われるかもしれません。

 いずれにしても、「量から質」「多機能化」「保育機能の確保・強化」「ICTや保育DX」といったキーワードが、今後の公定価格見直しにおいても大切なポイントになりそうです。

(出典:保育研究所コラムより)

AI写真サービス「とりんく」全国2,500施設にて導入~直近2カ月で500施設増加~

株式会社とりんく(本社:東京都品川区、 代表取締役:山中健太郎)は、当社が展開する保育・教育施設向けAI写真サービス「とりんく」の導入施設数が、2025年11月24日に全国で2,500施設を超えたことをお知らせいたします。パートナーシップ戦略の強化に伴い、2025年7月以降は導入施設数が1,600施設以上と急拡大し、2025年9月22日には全国で2,000施設に到達。その後も伸びが続き、約2カ月後には2,500施設へと拡大しました。
※施設数は「とりんく」とOEM提供を合算した数字

AI写真サービス「とりんく」について

AI写真サービス「とりんく」は当社独自のAI技術を用いて、保育・教育施設に勤める先生たちの「写真の面倒、すべておまかせ」を実現するサービスです。

具体的には、(1)保育中の先生による写真撮影の負荷を軽減する自動撮影、(2)保護者への写真共有前のチェック等の負荷を軽減する自動整理、(3)園から保護者への写真共有の負荷を軽減する自動配信──の3つの機能があることが特徴です。

特に、(2)の自動整理は当社独自のAI技術により、▽写真の写りの良さ、活動のわかりやすさなど保護者・保育者が求める視点での写真のスコアリング、▽子ども一人ひとりの顔認識、▽レタッチ──の3点を、高精度・低コストで実現しています。これにより導入施設では、写真アップロード作業の自動化や、園児ごとの写り込み回数の偏り防止、NGチェック作業の効率化、写真編集作業の自動化(写真NG園児対応、明るさ調整)等が可能となり、先生たちの写真撮影の負荷軽減が期待できます。

AI写真サービス「とりんく」の導入事例

(1)「保育を妨げない写真撮影・管理」で保育士の時間と心の負担が軽減できました。 株式会社ストーブカンパニー 湘南台よつば保育園plus

https://tlnk.jp/case/004/
・短い時間とはいえ、撮影時は子どもから目が離れてしまう。この少しの時間に事故が起こってしまわないかという不安があった。
・iPhoneを斜め掛けにしたまま、画面を確認せずに自動撮影。手動で撮影する時も、カメラアプリを立ち上げ直す必要がない。
・保育士の負荷が軽減されたことが一番の価値。保護者に共有する写真の選別・仕分け、撮影の負荷を考慮すると、園全体・1ヶ月に換算すると60時間分の業務削減につながる。
・保護者への写真共有には細心の注意を払っており、時間以上に体力・精神力を使っていました。この10分程度の日々の作業がなくなっただけで「めちゃくちゃ楽になった」という感覚。

(2)AI技術に着目し、たどり着いた解決策。補助金も活用し保育現場の課題解決を実現。 社会福祉法人仁岳会 梅の実こども園

https://tlnk.jp/case/007/
・様々な端末で撮影した写真の管理が煩雑で、保存や整理に手間がかかっていた
・写真販売時のアップロード作業に負担があった。特に撮影枚数が多いため時間がかかっていた
・常にアンテナを張っていた。見つけたときは「やっと出てきた!」という思いでした。
・写真の管理が大幅に改善。撮影した後はほとんど手間がかからず配信までできる。

(3)自然な表情の写真で、保護者や地域に「選ばれる園」に。 ホンダロジコム株式会社 ロジキッズ朝宮

https://tlnk.jp/case/005/
・保護者の方々に、園でのお子さんの様子を、言葉だけでは伝え切れない部分も含めて知ってもらいたい。
・カメラを取りに行く、起動する間、構えて被写体にフォーカスする間などに、子どもたちの興味関心が次に写ってしまい、シャッターチャンスでの撮り逃しが頻発。
・子どもごとに写真枚数がなるべく揃うよう調整したり、顔の見切れや影がかかっている写真、泣いている子が写り込んでいる写真を取り除くなど、アップロードに手間がかかっていた。
・保護者への写真共有を、とりんくフォトで実施。適切な写真の選別・加工(サイズや色味の調整)子どもごとの仕分けを全て自動で行える。
・自動撮影のおかげで、職員の労力を抑えながら、保護者に共有できる写真の枚数が大幅に増加。ポーズや表情をばっちり決めた写真でなく、自然で綺麗な写真で、保護者の方も喜んでいます。
・とりんくマネージャに自動アップロードされる写真で、園の様子がわかり、インスタグラム用の写真集めにわざわざ現場の手を煩わせなくてよくなった。

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