保育

キャリアアップ助成金が変わります ~ 令和4年4月1日以降 変更点の概要

4月1日からキャリアアップ助成金の一部が変更になります。

詳細は下記の厚労省リーフレットをご参照ください。

000900336

Q有給休暇の取得における、「原則付与」と「4月1日一斉付与」では、どのようなメリットデメリットがありますか?検討すべき留意点を教えてください。

A、有給休暇の付与の仕方には、主に2つのパターンがあります。一つは採用後6か月したら付与するという、法律通りの「原則付与」。もう一つは、採用時に付与し、その後毎年4月1日にすべての職員に付与するという「4月1日一斉付与」です。

 多くの園では、幽遊付与の仕方を、どちらかのパターンにしているケースが多いです園長先生からは「どちらのパターンが良か」と相談を頂くことがあります。どちらのパターンを選択するのかは、園長先生が有給休暇について「どうしたいか」によって異なるものと思います。例えば、「夏休みに有給休暇を取らせたい」「職員数が多いので管理はシンプルにしたい」という場合には「4月1日一斉付与」のメリットが大きいですが、採用後、直ぐにやめることになっても有休があるため、それを消化してから辞めるといったデメリットもあります。

 一方で、「法律通りに有休を管理したい」「採用後すぐにやめる人にまで有給を与えることは避けたい」という場合には、「原則付与」を採用すべきですが、職員毎に付与日が異なるので多少手間がかかります。

 また原則付与は、採用後6か月有休が付与されませんので、病気などの欠勤では減給となります。このような場合への対処として、例えば「正当な理由があり欠勤するときには、採用後6か月間に限って2日」と設定すれば、減給にはなりません。しかし、結果として有給休暇が2日増えたのと同じになります。また6か月限定なので、取得する職員としない職員の間で公平性を欠くという面もあります。

 それぞれの有休休暇の付与パターンの特徴を踏まえて、最適な選択をしていただければと思います。

Q、人事評価の項目は「一般的」「抽象的」な評価項目が多いため、評価が難しく、どうしても評価者の主観で評価してしまい、職員の納得が得られない。アドバイスをお願いします。

A、評価項目を具体的な「行動表現」にすることで、評価がより客観的になり、また職員の課題を具体的に指導できる。

評価することは非常に難しく、評価者訓練を受けないと評価は出来ないと言われています。しかしそれは、評価項目が抽象的で何を評価すればいいのかわからないという原因が考えられます。

評価を行う難しさには、①人によって評価が変わる ②評価項目が不明確なので評価する人も、される人もわかりにくい、さらに③誤評価の原因(ハロー効果、偏り傾向、寛大化など)評価するということに困難さが付きまとっています。例えば「協調性」という表現で終わってしまう評価項目の場合、何が協調性なのか評価者が判断しなければなりません。抽象的な表現は職員をいろいろな視点から評価できることになり有用ですが、評価の公平性や客観性からみるとかなり深い問題が含まれています。具体的な行動表現にすることで、だれでも同じ理解とすることが大切です。

 

【具体的行動表現の実例】

評価項目:「感謝の気持ちをもってご利用者、職員に接する」

を具体的な評価項目にした場合に、例えば下記のような例となります。

例1:ご利用者や職場の仲間に感謝の気持ちで接することが出来、「○○さんのおかげです」や「ありがとう」が素直に笑顔で言える。

例2:ご家族様や見学、来訪者の目を見て、笑顔でお名前を添えて「ありがとうございます」と伝えている。

例3:他部署等の協力や理解があって自分が仕事ができる事に感謝して、相手の状態を配慮し、「お手伝いしましょうか」「何か私にできる事はないですか」と声掛けしている。

人事評価の詳解は

福祉・医療向け人事評価コンサルティング | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

子育て世帯「急な休園休校で預け先がない」75.4%

新型コロナ感染拡大による保育の影響について、子育て世帯の親の75.4%が「急な休園休校で預け先がない」と回答したことが、ベビーシッター・家事代行サービスの「キッズライン」が2022年2月4日に公表した調査結果から明らかになった。

 「休園休校にともなう保育」に関する調査は、キッズライン会員の子育て世帯の親2073名を対象にインターネット調査にて実施した。調査期間は2022年2月2日から2月3日。2022年1月の新型コロナウイルス感染拡大の影響による、保育施設や学校の休園休校拡大とともにベビーシッター依頼が急増している状況を受け実施した。

 「2022年1月以降、子供は休園休校になったか」と質問したところ、61.2%の人が「はい」と回答した。6割以上が休園休校を経験しており、休園休校による保育状況の変化は、珍しいことではないといえる。

 また、休園休校になったと回答した人へ「休園休校の連続日数は何日だったか」と質問したところ10日以上と回答した人がもっとも多く20.6%で、7日以上と回答した人の割合は44.8%だった。4割以上の人が、1週間以上の休園休校になっていたことがわかった。

 休園休校になったと回答した人へ「休園休校にともなう子供の保育として、ベビーシッターへ依頼したか」と質問したところ、86.1%の人が「はい」と回答した。

 また、休園休校が理由でベビーシッターへ依頼したという人に「ベビーシッター1回の依頼時間は、通常の時と比べて何時間増えたか」質問したところ、「5時間以上」と回答した人が25.8%でもっとも多かった。

 さらに、「家庭ではどのようなサポートをしてもらったか」と質問したところ、「室内でのサポート」が91.0%、「外遊びのサポート」が50.3%だった。学習サポートは6.2%にとどまった。シッターに学習のサポートを頼むのは難しいようだ。

 急な休園休校になった家庭に「急な休園休校での困りごと」を質問したところ「預け先がない」が75.4%、「シッターが見つからない」が53.8%、「初回のシッターだと面談が必要」が43.9%、「学習遅れが心配」が14.5%、その他が8.0%だった。

 急な休園休校があると、預け先がないうえ、シッターに頼もうと思っても、シッターが見つからず、さらに初回だと面談などの工程が必要である等、新型コロナウイルスによる急な休園休校が子育て世帯の親を苦しめている実態が明らかになった。

 その他では、「子供が濃厚接触者だった場合検査が出るまでは誰にも預けられない」や、「在宅勤務しながら家庭保育していたが、勤務が十分に進まない」等の声も寄せられた。

 また、「急な休園休校が今後ある場合、どのようなセーフティーネットがあると良いと思うか」と質問したところ「休園した場合のベビーシッター料金を国や自治体が補助する制度」が78.1%、「休園時には会社が有給の特別休暇や給与が減らない仕組み作り」が60.6%、「休園しても医療や介護等エッセンシャルワーカーの子供は預かる仕組み」が40.8%だった。

 休園休校で、経済的にも子育て世帯の親に負担がかかっていることがわかった。このような状況が続く場合に、セーフティーネットとして国や自治体からの補助、勤め先への環境改善においても多くの声が寄せられた。

 キッズラインは、感染防止対策を行いながら、引き続き家庭へ全力でサポートしていくとしている。(キッズラインより)

マザー・テレサの二つの言葉

★ マザー・テレサの二つの言葉 ★

 

梅沢 辰也

(中村中学校・中村高等学校前校長)

 

───────────────────

 

【梅沢】

それからこれは校長に

なってからのことですけど、

マザー・テレサの言葉を

引用する機会が多いですね。

 

校長として私の思いを

どうやって生徒に伝えれば

よいかと本を読み漁る

うちに出逢ったのが、

マザー・テレサでした。

 

特に惚れ込んでいる

言葉が二つあって、

話をする際によく

引用しているんです。

 

 

──ぜひ教えてください。

 

 

【梅沢】

一つは

 

「愛の反対は憎しみではなく無関心です」。

 

愛とは何か。

 

 

それは無関心の反対だから

関心を持つことだと

マザー・テレサは言う。

 

ですから友達同士でも

まずお互いに関心を持とうよ、

ということで、そのためには

挨拶や日頃のコミュニケーション

がいかに大事かということですね。

 

 

もう一つは

 

 

「思考に気をつけなさい、

 それはいつか言葉になるから。

 言葉に気をつけなさい、

 それはいつか行動になるから。

 行動に気をつけなさい、

 それはいつか習慣になるから。

 習慣に気をつけなさい、

 それはいつか性格になるから。

 性格に気をつけなさい、

 それはいつか運命になるから」。

 

 

この中で私が一番強調したいのが、

「言葉に気をつけなさい、

 それはいつか行動になるから」

ですね。

 

言葉というのは普段

何気なく使っているものですが、

それだけに気をつけなければいけなくて、

特にマイナスな言葉は

極力使わないようにする。

 

 

──マイナスな言葉を使わない。

 

 

【梅沢】

そうです。マイナスな言葉というのは、

それを言った瞬間、最初に傷つくのは

その言葉を発した本人です。

 

だからマイナスな言葉を

使えば使うほど、その人が

ダメになってしまう。

 

 

もちろん、その言葉を聞かされる

人にも影響を及ぼすので、

もっとぽかぽかした言葉を

多く使いたいものですね。

詳細は「人間力向上研修」

福祉・医療人材の人間力向上研修 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

 

 

 

※『致知』20168月号【最新号】

※特集「思いを伝承する」P42 より

 

Q、当施設は職員の中途採用が多く、入職時期もバラバラです。有給休暇の付与に関しては、個人の入社日ごとに付与する方法を採用していますが、事務対応の煩雑さから付与日を統一することを検討しています。その場合、留意すべき点はどのようなことがありますか?

A,

有給休暇の基準日を一律に定めて付与することを「斉一的取り扱い」と言いますが、前提条件となるのが、「前倒しで付与する」ことです。例えば、4月1日を基準日と定める場合、9月1日入職した職員は、6か月継続勤務すれば翌年の3月1日に10日の有給取得の権利が発生します。この場合、基準日を統一し4月1日に繰り下げての付与(入職から7か月目の付与)は認められません。有給休暇の斉一的取り扱いについては、下記の要件を満たす必要があります(平成6.1.4基発1号、平成27.3.31基発0331第14)

  • 斉一的取り扱いや分割付与により、法定の基準日以前に付与する場合の年次有給休暇の付与要件である8割出勤の算定は、短縮された期間は全期間出勤したものとみなすこと。
  • 次年度以降の有給休暇の付与日についても、初年度の付与日を法定の基準日から繰り上げた期間と同じまたはそれ以上の期間、法定の基準日より繰り上げること。

しかし、基準日を前倒しで繰り上げるため、入職時期によりどうしても不公平が生じてしまいます。ここをどのように考えるかがポイントになります。それでは、その代表的な対応とその留意点を下記致します。

①基準日を月初などに統一する

入社が月の途中であっても、基準日を月初などに統一します。例えば、同じ月に採用した方の基準日を月初に統一することにより、統一的な管理が可能となります。この場合、

5日取得させる期間も月ごとに統一できることになります。

② 基準日を「年2回」とする緩和策をとるケース

例えば、41日と101日の2回に統一する方法もあります。全職員同一の基準日に統一するよりは、入職時期による不公平感が軽減できます。41日から930日までに入職した職員の基準日は101日に10日付与し、101日から331日までに入職した職員は41日に10日付与します。以後、それぞれ41日と10月1日を基準日としていきます。この場合、71日入職者の8割出勤の考え方は以下のようになります。

6か月継続勤務後の本来の基準日である11日から短縮された3か月(10月~12月)

は全期間出勤したものとみなし、この期間を含めて71日から1231日までの6か月間で、8割以上出勤したかどうかを計算します。

基準日の統一は前倒し付与が原則の為、41日入職者は6か月後に10日付与され、91日入職者は1か月後に付与される不公平感は残りますが、年1回と比較すれば、不公平感は緩和されているのではないでしょうか。

 

③分割して前倒し付与したら次年度基準日も繰り上げる

施設によっては、入職と同時に10日付与するケースや、「入職3か月後(使用期間終了後)に3日付与、6か月後に7日付与」と分割して付与するケースがあります。分割して付与する場合も先の行政解釈(上述(2))にあるように、前倒し付与したら次年度の基準日も繰り上げます。

例えば41日入職者に、使用期間終了後の71日に3日付与し、101日に7日付与した場合、次年度に11日付与する基準日は本来の付与日(101日)から1年経過後ですが、初年度の3日分を3か月繰り上げて付与したため、次年度の基準日も同様に3か月繰り上げ、「7月1日から1年経過後」に11日付与することになるわけです。この点も注意をしながら前倒しのルールを検討していく必要があります。

 

 

生理休暇の申請があった際の対応

Q

女性職員から、生理で体調が優れず休みたいと、生理休暇の請求がありました。今回は休暇を認めましたが、当施設では事前にシフトで人員配置を決めているので、できる限り出勤してもらいたいと考えています。生理日でも出勤をさせたり、休みの日数に制限を設けたりすることはできますか?

A

女性職員から生理休暇の請求があった場合、施設は、請求された期間に就業させることはできません。また、生理休暇の取得日数も制限することはできないため、施設は、女性職員から請求のあった日数の休暇を認める必要があります。

詳細解説

1.生理休暇とは
女性職員が、生理日に下腹痛、腰痛、頭痛等で著しく体調を崩し、仕事をすることが困難な状態にある場合で、本人から休暇の請求があったときは、施設は請求した女性職員を働かせることはできません(労働基準法第68 条)。また、生理は期間や症状・体調不良の程度に個人差があり、基準を設けることができないことから、施設が就業規則などで休暇日数の制限を設けることもできません。
さらに、1 日単位での取得だけでなく、半日や時間単位での生理休暇の請求が女性職員からあった場合、施設はその休暇の請求に応じる必要があります。具体的には、「痛み止めを飲んで時間が経てば症状が落ち着くので午前だけ休みたい」、「急に生理が来て体調が悪くなってきたので早退したい」といった請求が考えられます。
なお、生理休暇の時間に対して給与を支払う義務はないため、有給とするか無給とするかを就業規則で定めておく必要があります。
2.生理休暇の申請があった場合の証明
生理休暇は、その性質上事前に申請することが難しいため、当日申請するケースが多くみられます。その際、女性職員に対し、「生理によって就業が著しく困難であったこと」の証明として医師の診断書などを提出させることはできず、証明を必要とする場合であっても、対象の女性職員の上司や同僚の証言程度の簡単な証明で足りるとされています。

 

近年、働き続ける女性が増えていますが、女性職員がいる事業所のうち、生理休暇の請求があった事業所の割合は3.3%、生理休暇を請求した女性職員の割合は0.9%です(厚生労働省「令和2 年度雇用均等基本調査」)。生理休暇を請求しづらいといった女性職員の声もありますが、体調不良であるにもかかわらず無理をすることで、業務の能率が低くなりミスが生じることも想定されます。生理休暇の法的な位置づけを確認し、適切な運用を考えることも、職員の能率低下やミス防止の対策として重要でしょう。

 

Q 当園職員の不満第1位は、時間外労働が多いこととあり、とてもショックでした。これまで遅くまで熱心にやってくれているとばかり思っていました。現在の残業代は、全員に月3千円の調整手当を支払っています。また実際にどのくらいの残業時間があるのかを把握していません。どう対応したらいいのでしょうか?

A、まず、残業代として支払っている調整手当ですが、この方法は、残業をやってようが、いまいが、一律に支払われるもので、決して公平に支給されるものではありません。また、これを行うことで事務が簡素化されるかと言えば、支払っている手当を超過した分についてはやはり残業代の支払いが必要になることを考えれば、しっかりとした労働時間管理が必要になりますので、事務簡素化にもあまり効果はないと言えます。さらに最も重要な点は、このような制度を続けることで、管理者側、従業員側双方ともに、労働時間管理に関する認識が「甘く」なることが考えられます。これは、今求められる「働き方改革」を推進するうえでも大きな課題となります。

 そこで、時間外労働の実態を把握するため、時間外労働は事前に申請するというルールを取り入れ、さらに調整手当を廃止して、実態に沿って、適正に時間が労働手当を支払うことをまず行うべきかと思います。

 まず就業規則には、「職員が時間外労働を行う場合には、事前に申請し、園長の業務命令を受けなければならない」と定めます。そして、時間外労働届け出書を導入し、事前申請ルールを運用します。そして、調整手当を賃金規程から削除します。ただしこの場合、不利益変更に該当する場合がるので、その場合には慎重に対応してください(対応方法については

社労士などにご相談ください)。

 時間外申請書を受けた園長は、緊急性が高い業務か、園運営に必須の業務か、重複していないか、職員間で調整できないか等検討し、必要であれば時間外指示を行います。このようなルールの実施は、現在と比べ各職員の負荷が大きいように感じますが、仮に大変でも、労働時間と給与という非常に重要な管理なので、しっかりと行うことが必要です。

 また、このような管理を始めた園からは、残業として突出していたのは書類作成と教材準備といった日常業務ということがわかったということで、今後は、業務時間内にノーコンタクトタイムをどう確保するかを検討していこう、というこで、課題が明らかになったと

園長は仰っていました。

Q、現場での仕事が好きで、管理者にはなりたくない(なれない)職員には、 キャリアアップの仕組みを適用できない?

A、キャリアパスは個人の能力・適正に応じて、「指導・監督層」になるコースとは別に「専門職」コースを準備し、専門職のキャリアステップと昇給制度で運用しています。

現場では、「優秀な職員ほど役職にはつきたがらない」とか、「知識・技術面でわからないことについて、皆が教えてもらえる職員は決まっており、しかもその職員は役職者ではない」、といった話がよく聞かれます。そこで考えるべきなのが、キャリアパスにおける「複線化」です。つまり、キャリアパスに描かれた昇格ラインによらずに、役職にはつかずに専ら専門性を高め、組織に貢献するキャリアパスを作ることです。この階層を「専門職」として、上級介護職の水準を超える水準をもって処遇します。この場合、当該職員はマネジメント業務を行わず、専ら好きな介護の道を追い続けても、相応の処遇が保障されることになります。専門性の高さを認められてこその処遇なので、職員のプライドも充足することができます。

また、優秀な人材を滞留させては離職につながりかねません。中小企業の中には職員が自らポストの数を読んで、諦めムードが漂っているようなケースも散見されますが、「専任職」を設けて、「当法人は、管理上の役職だけがポストではない。専任職というスキル面のリーダーもあり、相応に処遇する」と周知すれば閉塞感が一気に変わるはずです。

キャリアパスの詳細はこちら

処遇改善加算対応キャリアパス構築コンサルティング | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

 

ストレスに負けない三つの感覚

最近、仕事や生活の場面でストレスを

> 感じていることはありませんか?

> 何となくストレスを感じながら、

> その原因が分からないという

> 方も多いかもしれません。

> そこで今日は、自分のストレスの原因について

> 少し分析的に見てみませんか?

> 気持ちがスッと晴れるきかっけを

> 掴めるかもしれないので、

> ぜひご一読ください。

> ■■□―――――――――――――――――――□■■

 

>     「ストレスに負けない三つの感覚」

>     松崎一葉(筑波大学大学院医学系・教授)

> □□■―――――――――――――――――――■□□

 

> 同じような環境で、

> 同じような仕事内容で働いていても、

> 病気になる人とならない人がいます。

> それはなぜでしょうか。

> うつ病に限らず、すべての疾病は

> 環境要因と個体要因のバランスによります。

> 例えばどんな屈強な男性でも、

> 何日も寝ないで重労働に従事すれば

> 体を壊してもおかしくはありません。

> それが環境要因です。

> 一方で本人の資質に起因する病もあり、

> 特に精神的な病の場合、その人のストレスの

> 感じ方によるところも大きいでしょう。

> その昔、医療社会学者の

> アーロン・アントノフスキーが

> ユダヤの強制収容所から生還した人たちの

> 健康調査を継続的に行ったところ、

> 一部の人たちはとても

> 長生きをしたことが分かりました。

>

> そしてその人たちは、共通して

> 次の3つの特性を持っていたと報告しています。

> 1、有意味感

> ----------――

> つらいこと、面白みを感じられないことに対しても、

> 意味を見いだせる感覚。

> 明日ガス室に送られるかもしれない中でも、

> 自暴自棄にならずに、きょうの労働に精を出せること。

> 我々のレベルに置き換えると、

> 望まない部署に配属されても、

> 「将来なんかの役に立つかもしれないし」と思って

> 前向きに取り組めることといえます。

 

> 2、全体把握感

> ----------――

> 先を見通す力、とも置き換えられるかもしれません。

> つらいことに直面すると、

> 人は一生それが続くように感じてしまいますが、

> 「ひとまず夜がくればこの過酷な労働も終わりだ」とか、

> 「いつかは戦争が終わって解放されることもあるだろう」

> と思えること。

> 仕事に転じれば、例えば今週は忙しくて

> 土日出勤になったとします。

>  

> 「なんて忙しいんだ」と思うのではなく、

> 「今週は休めなかったけど、

> 来週のこの辺は少し余裕ができるから、そこで休めるな」

> など、先を見て心の段取りが取れること。

> それはそのまま仕事の段取りに通じます。

> 「来週のこの辺で忙しくなりそうなので、

> 他部署からヘルプをお願いできませんか?」

> と、パニックになる前に助けの要請を出せることで、

> 自分もチームも円滑に仕事が回せるのです。

 

> 3、経験的処理可能感

> ----------――

> つらい強制労働など、最初はこんなことは

> 絶対にできないと思っても、

> 「そういえばあの時もできないと思ったけど、

> 意外とできたよな。今回もできるんじゃないかな」

> と思えること。

> 初めて手がける仕事でも、過去の経験から

> この程度まではできるはず、

> でもその先は未知のゾーンだと冷静に読める。

> ただ、その未知のゾーンも、

> あの時の仕事の経験を応用すればできるかなとか、

> あの人に手伝ってもらえそうだなと把握できる感覚です。

> また、大きくとらえれば、学生時代に努力して

> 練習したら大会で優勝できたじゃないかとか、

> 先生に無理だと言われたが、頑張って勉強したら

> 志望校に合格できたから今回もできるのではないか、

> と思えることも、経験的処理可能感といえるでしょう。

>

> これら3つの感覚はSOC(Sense of Coherence)と呼ばれ、

> 一般的にストレス対処能力を測る物差しとされていますが、

> 簡単にいってしまえば、

> 「きっとうまくいくに違いない」という

> 情緒的余裕と経験に基づく楽観性ではないかと思います。

お電話でのお問い合わせ

03-6435-7075(平日9:00~18:00)

営業時間外のお問い合わせはこちらから

相談・ご依頼の流れはこちら