医療

クリニックの昇給はどのようなルールで、どの程度行えばいいのか。

長く勤めたいと思っているスタッフにとって頑張れば給料を上げてもらえる」ということはモチベーションにつながります。反対に「どのくらい上がるかわからない」「そもそも

あがるかどうか すらわからない」という状況では、将来への不安を感じるスタッフもいるでしょう。もちろん、昇給はクリニックの経営状況で出来ないこともありますが、出来るだけ標準的な目安をつくり「大体、毎年これくらいは上がる」というメッセージ性を出していくということは、スタッフの勤務意欲を高める一定の効果があります。

 昇給額はクリニックによって様々ですが、効果的な昇給基準を作りには以下2点を抑えるといいでしょう。

 

①長期間(10年以上)同等額で昇給し続けられるか

②昇給がスタッフの勤務意欲につながっているか

③地域の職種別の賃金相場と比べ、見劣りしないか

 

クリニックによっては、毎年1万円の昇給を行っているところがあります。ただ、毎年1万円の昇給は、10年で10万円の月給がアップすることになります。月給18万円であった方が28万円になるわけでです。因みにですが、一上場の大手企業でも平均昇給は7千円程度です。

 また昇給する年としない年があると、昇給できなかった人は「私は評価されていない」「先生が認めてくれていない」と感じるスタッフが出ます。これでは、せっかく1万円昇給しても逆に、モチベーションの低下を招くこともあります。できるだけ、毎年昇給できる金額に設定しておくことがポイントです。

 

 データによりますとクリニックの平均的な昇給額は2000円から4000円です。例えば毎年3000円昇給した場合、10年後は月給が3万円アップとなります。仮に月給20万円の事業所の場合、10年後の月給が23万円になります。経験10年の中堅スタッフとしては妥当な給与設定と言えるのではないでしょうか。参考までに職種別の全国平均昇給額を下記しますが、病院でも4200円程度です。この額からみても、クリニックで2000円から4000円の昇給であれば、妥当な額と言えるのではないでしょうか・

 

 

毎年昇給額を変えるのが面倒で、とりあえず一律3000円とする院長もいます。ただ、一律の昇給では、頑張っても 頑張らなくても同じ賃金がもらえるため、モチベーションを落とし方が出てきます。評価に応じた昇給額を設定し、働きぶりに応じた昇給額としてそれを本人にしっかりとフィードバックすることで、頑張りを認める風土を作っていくいくことが大切です。

例えば 医療事務 評価S5,000円 A4,000円 B3,000円 C2500円 ・・

 

また、人事評価を行う場合には、評価内容(評価シート)をスタッフに公開することwpお勧めします。そうでなければ、院長の思いとは逆の方向で頑張ることや、本人が頑張っているとおもっても、そのレベルに大きな差が出てしまうことがあります。院長の求める行動を可視化し「この方向にがんばってほしい」というメッセージを伝え、組織全体がその方向を向かって進むことが大切です。

Q, 頑張っている職員を評価してもポストが少なく、昇進と昇給が思ったようにできていない、どうしたら?

A、例えば、10人規模の訪問介護事業所や、通所介護(デイサービス)事業所でも十分にキャリアパスは構築できます。規模が小さい事業所は職責や組織のポジションが少なく、また給与財源が限られているという理由で、キャリアパスを作っても、意味がないとお考えの事業所は多いようです。ただ、社内のポジションで考えてみると、資格等級制度における「昇進」と「昇格」は異なります。「昇進」は確かにポジションが空かなければ上に進むことはできませんが、「昇格」は等級要件がクリアできれば全員昇格するのが、キャリアパスにおける資格等級制度の考え方です。例えば、取得した資格のレベル、勤続年数、人事評価などで、各等級の要件を定め、その昇格要件を決め、給与や時給に連動させれば、立派なキャリアパスです。また、昇給財源ですが、前述の処遇改善加算金を、財源に充当させることも十分可能ですし、むしろ国もそれを奨励しています。もしかしたら、従業員教育に時間をかけられない小規模事業所だからこそ、その仕組みにより自発的に能力を高めるようになるといった、キャリアパス効果は大きいかもしれません。

①医療分野キャリアパス

 クリニック人事サポートパック(評価制度、賃金制度の作成) | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

②介護分野キャリアパス

 処遇改善加算対応キャリアパス構築コンサルティング | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

③保育園のキャリアパス

 保育士キャリアアップの仕組みサポートパック | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)

クリニック・医療機関に多い「固定残業代」支給について

Q、事務処理時間の簡便化のために、特定職員の残業代を定額支給にしていますが、職員から実際の残業にみあった金額が支給されているのか疑問の声が上がっています。医師の給与についても残業代を含めた年俸制で支給していますが、現状に何か問題があるでしょうか

A、

残業代の定額支給は法令違反を招きやすいだけでなく、長時間労働の温床にもなりやすいものです。医師の年俸制の問題も、労働時間の管理方法とともに見直すべき課題の一つです。

サービス残業が発生してしまう要因の一つに、「固定残業代」の問題があります。例えば、月給30万円、40時間分の残業代を含む、というように、割増残業を毎月定額手当として支給するもので、労働基準法上認められた制度です。

固定残業代は本来、事務処理の簡便化のために認められた制度です。残業時間がゼロの人にも40時間分まるまる支給されるため、仕事のできる人と、できない人の不公平感をなくす意味もありました。しかし、定額40時間分を超えた労働時間分は、割増分を支払うことになるため、定額支給にしたところで労働時間を把握する必要があり、それほどのメリットのある制度ではありません。結果的に50時間残業しても40時間の定額分しか支給されないなどサービス残業の温床になっています。

事務スタッフの少ない医療機関でも導入しているケースがありますが、「ダラダラ残業を招く」といった弊害を招くこともあります。

 例えばある整形外科病院では、理学療法士に対して、残業代を30時間の定額制で支給していました。ところが、残業をした時間分だけ支給額が増える本来のやり方ではないので、

残業時間に関する意識が薄れ、中には「どうせ残業代がでないから」と間違った認識でダラダラと居残る職員が増えてしまいました。そのためこの病院では固定残業代を廃止して、タイムカードと時間外勤務申請を併用して厳格に労働時間を管理する方法に改めました。結果的に、固定残業を廃止したことで、残業時間は15時間ほどに半減したといいます。

 残業代の定額支給の問題は、高額の年俸制で支給される医師の給与でもたびたび問題視されます。最近、医師の年俸に残業代が含まれているかが争われた裁判では、最高裁は「含まれていない」と判示したケースもあります(H2977日)「残業代と基本給を区別できない場合には残業代が支払われたとはいえない」として無効と判断されました。

 この最高裁判決は、残業代の区分が不明確な給与の支払い方法は例外なく認められないとの立場を鮮明にし、労働基準法の立場を遵守するよう管理者に求めたもので、医師の労務管理にも少なからず影響を与えそうです。

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【医師が解説】「ホームページだけ」は時代遅れ…高い患者満足度につなげる、クリニックの「SNS運用」戦略

「SNS活用」が不可欠なワケ

我々は普段、どういったことに1日の時間を使っているのでしょうか。昔はテレビを観たり新聞を読んだりしていた時間も、いまはスマホをチェックする時間に充てている、という人も少なくありません。

なかでも、YouTubeやTikTok、FacebookやInstagramなど、「SNS」に時間を使っている人は非常に多いと思います。年代によって使うアプリに多少の差はあるものの、毎日1度はSNSをチェックする人が大半でしょう。

であれば、「クリニックも時間とお金をかけ、SNSに力を入れる」というのもひとつの手なのではないでしょうか。

一般的なクリニックは「B to C(クリニックから患者へ)」ですが、筆者が目指すところは「B to “F”(クリニックからファンへ)」。患者さまをクリニックのファンにすることです。筆者はそう考え、積極的にSNSの運用を行っています。

ウェブサイトの場合、すべてのコンテンツをじっくりと見る方は少ないでしょう。なにか症状があったり、病気を疑ったりするときに、検索をかけるなどしてクリニックのHPを訪ねます。その際、患者が見る情報は予約の仕方や営業時間など、限られたポイントのみです。

したがって、普段からクリニックの取り組みや考え方を伝えたり、あるいはイベント情報を宣伝したりする際には、SNSの活用が効果的です。

SNSは「情報の鮮度」を生かす

SNSを開くと、「タイムライン」上にフォローしているユーザーの直近1日~2日の出来事が流れてきます。やはりこの「情報の新鮮さ」や「タイムリーさ」が、SNSの特徴です。したがって、我々の考え方や施策を一気に出すのではなく、少しずつ出すのがいいでしょう。

また、普段からSNSを利用している方はご存知かもしれませんが、SNSにおいては、ユーザーが1度クリックして見たものは最適化され、「おすすめ」としてまたすぐ見られるような仕組みになっています(=「アルゴリズム」)。

ですから、こまめに小出しに情報を載せることによって、ユーザーにクリニックの情報を繰り返しチェックしてもらい、「B to “F”」でファンとしてクリニックに来てもらいましょう。

ただし、タイムラインはどんどん流れていってしまいますから、本当に大事なお知らせなどはクリニックHPに掲載し、また投稿する際には必ずリンクを貼って、最終的にはクリニックHPに誘導する形で運用していきましょう。

動画づくりも「トレンド」をおさえて

いま、世の中は「ショート動画」ブームです。いまの人たちは5分以上の動画は観ませんし、30秒ほどでスワイプし、別の動画に移ってしまう人も少なくありません。

クリニックが動画を作成するのであれば、この「同じ動画をじっと観てくれない」という特徴も踏まえて本数を分けるなど、「いかにして短い動画のなかに自分たちが伝えたいメッセージを入れ込むか」ということも考えて作る必要があります。

とはいえ、ある程度長い尺のなかで我々の取り組みをじっくりと見てもらうことも大事でしょう。そこでたとえば、そのクリニックが行っている治療を短くまとめた動画をTikTokやInstagram、Facebookに載せ、長い尺がとれるYouTubeではしっかり詳しく説明したものを載せる。こういった流れを作るのはおおいに有効です。

また、Webマーケティングにおいて、「セールスファネル」という方法があります。

これは「営業活動における“漏斗”」という意味で、Webコンテンツを通して顧客を獲得する際に、入り口にその企業の認知を促すようなコンテンツを入れ、そこから少しずつユーザーの興味が湧くような情報を提供し、最終的に顧客を獲得していくという仕組みです。

クリニックにおいても、複数のSNSを活用する場合には、このような戦略的な制度設計をしていく必要があるでしょう。

SNS運用に不可欠な「ペルソナ」の設定

SNS運用に重要なことが、もう1つあります。それは、「発信するコンテンツは対象のペルソナをはっきり意識して作らないと、ぼやけてしまう」ということです。

「ペルソナ」とは、その商品やサービスの「たった1人の理想の顧客」のこと。「ターゲット」よりもいっそう具体的に「たった1人の理想の顧客」を想像し、その顧客が見るであろうコンテンツを作っていく必要があるのです。

たとえば、70代の独身男性と、30代の既婚女性であれば、観るコンテンツの好みや種類は大きく変わってくるでしょう。それぞれに合わせたものを作っていかないと、そのコンテンツのゴールがあいまいになってしまいます。ファン(患者)獲得のためには、“Just for me”を提供していく必要がありますから、慎重になりたいところです。

また、クリニックのSNS運用では、コンテンツのアップだけでなく「広告」も重要です。

Instagramは20代、TikTokは10代に多く見られていますし、反対にFacebookの場合は40代以上のビジネスマンに多く見られています。広告を出す場合もターゲットに合わせて、出し方を変えていく必要があります。

いずれにしても1つのSNSにすべてを埋め込むわけではなく、複数のSNSの活用をおすすめします。また、最終的に誘導するクリニックHPを充実させることもやはり必要です。あるいは、「MEO(Map Engine Optimization=マップエンジン最適化)」といって、主にGoogleマップを活用した認知度向上も有効でしょう。

まとめ

すべての業務に共通することですが、これらの対策は、継続しないと改善できません。まずは始めてみて、その後1ヵ月ごとに「何人がどの媒体からアクセスしていて結果的に来院し患者になっているか」を確認し、そこから自分たちのクリニックに合った媒体や運用方法を見極めていきましょう。

世の中に沢山あるSNSは、そのクリニックにとって全部が全部、均等に効果が出るわけではありません。

データを集めたうえで、さまざまな手段のなかから、どの方法がもっとも自分の目的に合っているか、また、費用対効果高いかなどを判断し、活用していきたいところです。

また、これをクリニックのドクターが1人でやるのは本当に大変ですから、本腰を入れてSNSを運用する場合、外部の専門家のサポートを受けるか、スタッフのなかから専門の人を育てることも重要だと、筆者は考えます。

出典:梅岡 比俊(うめおか ひとし)コラム

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Q, 何をどうすれば、良い評価が得られるのかが、わからないので、評価自体が評価のための評価になり、マンネリになっている

A、「何をどうすれば、いい評価が得られるのか」。被評価者からすれば当然知りたい内容ですし、それが法人の求めている職員像につながることになるわけです。ところが、評価者側の都合で、もしくは評価者側の裁量の幅をできるだけ大きくできることを目的に、評価項目を抽象的な表現にしたり、評価点のつけ方などがブラックボックスにしているケースがあります。この場合、「求められる職員像」が明確にはならないので、目標自体に具体性が欠けることになります。

弊社が推奨する職能評価や行動評価は、事前に評価される内容が具体的に分かっているだけではなく、点数のつけ方もオープンにしているので、透明性が担保されるだけでなく、各職員においては自己成長の実感が可能になります。評価制度が本当の意味で職員を育てるための制度にするには、次に述べる視点がとても大切になります。

  • 組織全体のレベルアップを図ることを目的とする。

評価によって優秀な職員を発見することも大切ですが、それよりも先に行わなければならないことは、普通の職員の能力を高めることによって組織全体のサービスの質を上げることなのです。一人の優秀な職員のヤル気を高めるよりも、多くを占める普通の職員のヤル気を高めることの方が大切であることを理解してください。

  • 部署別、職種別、そして等級別に「期待される職員の努力」を具体的に明記する。
  • はじめから「どんな努力をすれば良い評価(SまたはA評価)になるか」を明示しておく。この内容が「期待される職員像」となり、全ての職員に、期の初めから「こんな努力をしてほしい」と明示する。

評価は学校で行われるような試験や通信簿ではありません。学校の教育では、教科書に基づいて教えていき、期末または年度末に試験をして結果だけを測定し、評価すればいいのですが、職場ではそうではなく、どんな問題を出すのか(つまりどんな行動を期待しているのか)を初めに明確にしておいて、出来るだけ多くの職員が優秀な成績、つまり5段階評価ならS評価やA評価を取ってもらうようにすることが必要なのです。

その場合、必ず意見として聞こえてくるのが、「良い評価が増えれば、人件費が増加してしまうのでは?」という懸念です。もちろん、評価結果を反映させる処遇の財源(例えば、処遇改善加算)は確保しておきながら、その財源の限度内で分配を行う管理手法は必要になってきます。

 

医療機関『社会保険における 106 万円・130 万円の壁とは』Q&A

Q、これまで配偶者の扶養の範囲内で働きたいという理由から、年収を 103 万円以内で抑える職員や、130 万円未満で抑える職員がいました。今回、とあるパート職員から「年収を 106 万円未満で抑えたい」という申し出がありました。この「106万円」とは、どのような基準なのでしょうか。

A, いわゆる「106 万円の壁」とは、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の特定適用事業所において、社会保険の加入基準の 1 つとされているものです。特定適用事業所に該当するか否かは、病院・医院の正職員数※によって異なり、申し出のあったパート職員が、本当に年収 106 万円未満に抑える必要があるかは、状況に応じた判断が必要になります。

解説

1.パート職員が社会保険に加入する基準パート職員が社会保険に加入する基準は、正職員数※が100 人以下の病院・医院と 101人以上の病院・医院(特定適用事業所)で違いがあります。具体的には以下のとおりです。
<特定適用事業所以外の事業所>
正職員の 1 週間の所定労働時間および 1 ヶ月の所定労働日数が 4 分の 3 以上のパート職員が加入。
<特定適用事業所>
以下の 3 つの基準をすべて満たしたパート職員が加入。
① 1 週間の所定労働時間が 20 時間以上である
② 賃金の月額が 8.8 万円以上である
③ 学生でない


パート職員がいう「年収 106 万円未満」とは、特定適用事業所の基準の②を年収に換算した額(8.8 万円×12 ヶ月≒106 万円)を指していると思われます。なお、収入の判断は②のとおり賃金の月額で行うため、年収 106 万円はあくまでも目安の額に過ぎません。

2.106 万円の壁と 130 万円の壁の関係
社会保険には 106 万円の壁と 130 万円の壁があるといわれますが、106 万円の壁はすでにみたように、特定適用事業所において社会保険に加入すべき基準の 1 つです。社会保険に加入することで、勤務する病院・医院で保険料を納めることとなります。一方の 130 万円の壁とは、年収が 130 万円以上になることで、配偶者や家族の健康保険
の被扶養者や、国民年金の第 3 号被保険者から外れることを指します。被扶養者や第 3 号被保険者から外れた場合には、パート職員自身で、国民健康保険や国民年金に加入し、保険料を納める必要が出てきます。


3.変更となる特定適用事業所の範囲
特定適用事業所の範囲は、2024 年 10 月から、正職員数※が 51 人以上の病院・医院まで拡大されます。また、国としては今後、最低賃金を引き上げることにより、これらの壁を意識せずに働けるような環境づくりを進める予定とされています。手取り収入を確保したいパート職員の関心が高い内容のため、その仕組みを理解しておくとよいでしょう。

医療機関におけるサイバーセキュリティ対策

年度内に取り組むサイバーセキュリティ対策
医療機関等を狙うサイバー攻撃が増加し、手口も多様化・巧妙化しています。オンライン資格確認や電子処方箋の導入も加わり、より高いレベルのセキュリティ対策が求められる中、厚生労働省はガイドライン※1を改訂しました。

チェックリストの作成が必須


ガイドラインの記載事項のうち、何を優先して取り組むべきかは、チェックリスト※2で把握できます。立入検査時にはこのチェックリストの全項目について、日付(確認日と目標日)や回答等が記入されているかの確認が行われますので、対策が必要です。

同チェックリストは、外部のシステム事業者の利用を想定した 2 部構成(医療機関用と事業者用)です。それぞれ 2023 年度用と 2024 年度用があり、進捗の目安にもなります。医療機関用では、2023 年度中に次の事項のすべてについて、対応することを目指します。

2023 年度のチェック項目 医療機関版


 医療情報システム安全管理者の設置
 サーバ、端末 PC、ネットワーク機器の台帳管

 リモートメンテナンス(保守)を利用した機器
の有無の確認
 システム事業者に対し、医療情報セキュリティ
開示書の提出要請
 利用者の職種・担当業務別の情報区分ごとの
アクセス利用権限設定
 不要なアカウントの削除(退職者や使用してい
ないアカウント等)
 アクセスログ管理
 セキュリティパッチ(最新ファームウェアや更
新プログラム)の適用
 接続元制限の実施
 インシデント発生時の連絡体制図の策定
さらに 2024 年度は以下が追加されます。
2024 年度の追加チェック項目 医療機関版
 バックグラウンドで動作する不要なソフトウェ
アやサービスの停止
 インシデント発生時に診療を継続するための
備え(必要な情報の検討、データやシステムの
バックアップ、復旧手順の確認)
 サイバー攻撃を想定した事業継続計画
(BCP)の策定
専門的な知識や経験が必要となる分野です。外部のシステム事業者に相談しながら、早めに対策されることをお勧めします。
※1 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第 6.0 版(令和 5 年 5 月)」https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html
※2 「医療機関におけるサイバーセキュリティ対策チェックリスト」https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001125392.pdf
および、「医療機関におけるサイバーセキュリティ対策チェックリストマニュアル」https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001105752.pdf

【感染症情報】新型コロナが2週連続で減少 ヘルパンギーナ・RSウイルスは5週連続減

国立感染症研究所がまとめた7日から13日までの1週間(第32週)の5類感染症の患者報告(小児科定点医療機関約3,000カ所、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症は定点医療機関約5,000カ所、速報値)によると、ヘルパンギーナとRSウイルス感染症の定点医療機関当たりの患者報告数が5週連続で減少した。新型コロナウイルス感染症、感染性胃腸炎、インフルエンザ、手足口病は2連続で減った。

〔新型コロナウイルス感染症〕報告数は前週比10.4%減の15.16人。都道府県別の上位3位は、佐賀(24.59人)、石川(21.06人)、鳥取(20.76人)。

  

〔感染性胃腸炎〕報告数は前週比20%減の2.48人。過去10年の同期の平均よりも少ない。都道府県別の上位3位は、石川(5.79人)、大分(5.14人)、宮崎(3.92人)。

  

〔ヘルパンギーナ〕報告数は前週比40.8%減の1.81人。過去10年の同期の平均よりも少ない。都道府県別の上位3位は、山形(10.07人)、岩手(6.32人)、長野(4.68人)。

  

〔RSウイルス感染症〕報告数は前週比34.2%減の1.23人。定点当たりの報告数に変更された2018年以降の同期の平均よりも少ない。都道府県別の上位3位は、山形(5.22人)、岩手(6.32人)、長野(4.68人)。

  

〔インフルエンザ〕報告数は前週25.7%減の1.07人。過去10年の同期と比べて最も多い。都道府県別の上位3位は、大分(4.62人)、宮崎(4.16人)、鹿児島(3.78人)。

  

〔手足口病〕報告数は前週比23.8%減の0.93人。過去10年の同期の平均よりも少ない。都道府県別の上位3位は、島根(5.7人)、新潟(4.4人)、山口(2.95人)。

(医療介護CBニュースより)

Q キャリアパス・評価制度を作っても、総務担当が変わったことで、継続性がなくなってしまった。

A、「キャリアパス規定」もしくは「人事評価規定」として、社内規定として文書化したり、また全職員へのキャリアパスの「見える化」にも工夫をしている。

社内規定の一つとして「人事評価規定」を文書化されることをお勧めしています。「評価制度が、いつの間にか運用しなくなってしまった」などということが無いように、キャリアパスや人事評価の運用は、社内監査等の対象として定期的にその運用が適切になされているかどうかチェックされなければなりません。つまり法人のガバナンス機能として、運用を継続していくためにも、それが文書化されルールに従った運用がなされているかが確認されなくてはなりません。下記の文書化の事例(抜粋)をご紹介いたします。

1,規程趣旨

この規程は、法人職員に対するキャリアパスの実施を通じて職員の資質向上を図り、もって人事管理の適正化、組織の活性化、地域貢献に資することを目的とする。

2 キャリアパスの定義

  この規程においてキャリアパスとは、法人が職員に対し職業人として必要な能力と処遇について具体的な内容を職能等級、職位、職層、求められる能力を示すことにより、職員が自らの目標を設定し努力するための道筋を示したものと定義する。

 

3 キャリアパスの意義

  キャリアパスを整備する意義は、法人が人材育成を何よりも重要であると認識し、働く人の成長を願い目標を設定し努力を重ねることができる環境整備の一つとすることにある。運用にあたって、資格等級制度、人事評価制度、研修制度との連動を図ることによりキャリアパスを法人経営の重要なツールとして定着させる。これにより、職員が自らの将来像を描きながら日々の業務に邁進できる環境を実現させる。

4 主管部門・担当部門・監査部門

  キャリアパスを実施するにあたり、以下の通り、主管部門・担当部門・監査部門を定める。

   主管部門 法人本部に「法人本部キャリアパス運営委員会」を組織する。

   担当部門 各事業所に、事業所責任者を中心とした「○○事業所キャリアパス運営委員会」を組織する。

   監査部門 「キャリアパス制度運営監査委員会」を第三者委員会として組織する。委員会は、人事考課制度等に専門知識を有した者、被評価者代表、評価者代表、法人本部代表者などから構成する。・・・・・

 また、キャリアパスの「見える化」ですが、本来の「見える化」とは「問題点の可視化」という意味ですが、ここでは「理解を深めるためのビジュアル表現」という意味で使用しています。つまり、キャリアパスをよりわかりやすく表現することで、求職者に対してアピールできるほか、在職している職員のモチベーションを高める効果もあります。さらに言うと、「退職したくなったが、少し我慢すれば次のステップに進めるので、もう少しだけ辛抱しよう」という、離職防止効果までを期待できます。

 

☞①医療分野キャリアパス

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②介護分野キャリアパス

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③保育園のキャリアパス

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「モノ」より「経験」にお金をかける  ~経験を買うとかけがえのない人とのつながりが生まれる~

 

最近、ここ10年ぐらいは、生活費以外のほとんどのお金は「経験」に使ったといっていいかもしれません。もちろんお金をかけなくてもできる経験はありますが、お金を掛けなければできない経験もたくさんあります。旅行をしたり、おいしいものを食べたり、音楽を聴いたり、一流の仕事人の話をきいたり、本を読んだり、映画をみたり・・・。

経験は、それ自体が夢中になる「遊び」であるとともに。「成長」のチャンスでもあります。

人やモノや社会を理解したり、自分で稼いだり、人のために何かできたり、幸せを感じたり、

・・・より豊かな人生を送るベースになっているような気がいたします。

 高価なバッグや服を買っても、その価値は下がる一方です。貯金を数百万しても、無職になると、数年でなくなる金額です。

 しかし経験を買うと、失敗を含めてその価値はどんどん生きてきます。経験から得たことは自分自身を作る一部にもなります。様々な経験をすることで、行きたい方向も明確になります。いまでも、人生を豊かにするために「経験」に、出し惜しみをしません。

お金をある程度自由に使えるようになったことの喜びは、好奇心を満たしてくれる「経験」にお金を使える事のような気がします。

 

 また、経験することで得られる大きな価値があります。それは人とのつながりが生まれることです。家族や友人とのかけがえのない経験は、思い出として、繰り返し語ることが出来ます。新しい経験をすることで、新しい出会いがあったり、同じ経験をした人と意気投合したり、そこから人生の師を得られたりするかもしれません。経験を買うことで、人とのつながりや愛情が積み重なり、人間関係を広げ、世界を広げることが出来るのです。

 幸福度がいちばん上がるお金の使い方は、「モノ」より「経験」を買うことでだと私は確信しています。

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