介護
キャッシュレス・消費者還元事業と医療
今秋の消費税率引上げとともに始まるキャッシュレス・消費者還元事業。引上げ後の9 ヶ月間、中小・小規模事業者のキャッシュレス手段を使ったポイント還元等を支援する事業ですが、医療機関との関連はどうでしょうか。
診療は全て補助対象外
消費者への還元が広く周知されているこの事業ですが、自己負担なしでの決済端末の導入や、決済手数料の一部補助が受けられるなど、事業者側にもメリットがあります。
このメリットを享受するには登録が必要ですが、保険医療機関は登録対象外です。また、要領※1 によれば、保険医療機関であるか否かに関わらず、保険適用外のいわゆる自由診療(自費診療)についても補助が受けられません。つまり、全ての医療機関が行う診療は、保険・自費に関わらず補助の対象外となります。
売店は MS法人の運営なら対象に?
その他、FAQ※2 によれば、運営者が保険医療機関の院内売店は登録対象外ですが、たとえばMS(メディカルサービス)法人であれば、当該法
人の規模で判断します。
なお、保険薬局や介護福祉事業者は原則として登録対象外ですが、補助の対象となる事業もあります(下表参照)。ご留意ください。
(※1)一般社団法人キャッシュレス推進協議会「加盟店登録要領」
https://cashless.go.jp/assets/doc/kameiten_tourokuyouryou.pdf
(※2)一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・消費者還元事業 決済事業者向けFAQ」
http://cashless.go.jp/assets/doc/cashless_kessai_FAQ.pdf
(次号に続く)
いよいよ9月に発効となる日・中社会保障協定
諸外国の中で、日本と人的交流がもっとも多い中国との社会保障協定ですが、2018年5月9日に署名が行われ、今年9月に発効となることが正式に決定しました。
そこで、この社会保障協定の概要と、現在締結されている各国との社会保障協定についてとり上げます。
1.社会保障協定の前提にある課題
①年金制度への二重加入の課題
従業員を海外勤務させ、勤務している相手国の年金制度の加入要件を満たした場合には、海外で勤務している期間について日本と相手国の年金制度に二重で加入することが必要となります。
その結果、両方の制度で二重に保険料を負担することになります。これは、外国人労働者を雇入れた場合にも同様のことがいえます。
②年金受給資格と保険料負担の課題
老齢年金を受給するためには、通常、日本においても海外の年金制度においても一定期間、該当する年金制度に加入する必要があり
ます。
しかし、短期間海外勤務をさせた場合や外国人労働者を短期間雇用した場合には、その期間だけ年金制度に加入することになり、老齢年金を受給するためには加入期間が不足します。その結果、支払った保険料が掛け捨てになるという問題が生じます。
2.現在締結されている社会保障協定
これらの課題を解決するため、日本と相手国との間で社会保障協定を締結し、いずれかの国の年金制度の加入を免除したり、年金の加入期間を通算して、将来年金を受給できるようにするなどの対応が行われています。この社会保障協定の内容は、国ごとに内容が異なり、年金のみの場合と、年金と医療保険の両方の場合があるため、個別に内容を確認す
る必要があります。
2019年6月1日時点における、日本の社会保障協定の締結状況は下表のとおりとなります。
すでに社会保障協定が締結されている国は現在18ヶ国あり、中国についてもこの9月1日に発効予定となりました。
今回の中国との社会保障協定の実施にあたり、事務手続きの詳細や注意事項等について、6月下旬に日本年金機構のホームページに掲載されることになっています。また日本年金機構(年金事務所および事務センター)では、中国の年金制度への加入が免除されるために必要な書類である「適用証明書」の交付申請を、協定発効日の1ヶ月前(2019年8月1日)より受け付ける予定です。
(来月に続く)
育児休業中に一時的に勤務した場合の育児休業給付金の取扱い
このコーナーでは、人事労務管理で頻繁に問題になるポイントを、社労士とその顧問先の
総務部長との会話形式で、分かりやすくお伝えします。
総務部長:現在、経理部門が決算業務で、とても忙しくしています。経理部門の従業員が昨年
12月から育児休業を取っているので、短期間でもいいので一時的に出勤してもらお
うと考えています。特に問題はないのですよね?
社労士 :繁忙期を乗り切るための一つの対策ですね。育児休業中のご本人はどのように考え
ているのでしょうか。
総務部長:育児にも慣れてきて、短時間の勤務であれば問題ないとのことでした。ただし、雇
用保険の育児休業給付金がもらえなくなってしまうのではないかと心配しています。
社労士 :確かに支給単位期間(※)に10日を超えて働き、かつ、80時間を超えて働いている
ときは、育児休業給付金が支給されなくなるというルールがあります。
総務部長:ということは、引続き育児休業給付金が支給されるようにするためには、この基準
を下回るような出勤日数や出勤時間にする必要があるということですね。
社労士 :育児休業給付金の受給ができるかという観点では、おっしゃるとおりです。もう一
つは、勤務したときに支給される給与の額が関係してきます。
総務部長:一時的に出勤してもらうので、給与については休む前の月給を時給換算し、その時
給額に勤務した時間数を掛けた額を支払う予定です。
社労士 :承知しました。育児休業給付金は、支給単位期間に、育児休業を開始したときに算
出する賃金月額の13%を超える給与が支給されると調整の対象となり、80%以上の
給与が支給されると支給されなくなります。
総務部長:休業している従業員が、休業する前にどの程度の給与の額をもらっていたかという
ことが関係してくるのですね。今のところ、決算が終わるまでの2ヶ月弱の間、週2
~3回で1日当たり4時間程度の勤務を考えていましたが、育児休業給付金の支給額と
の調整も含めて、どの程度、働いてもらうかを考えることにします。ありがとうご
ざいました。
※育児休業を開始した日から1ヶ月ごとの期間(育児休業終了日を含む場合は、その育児休
業終了日までの期間)。
【ワンポイントアドバイス】
1. 会社の業務の繁忙等のため、育児休業中の従業員について、休業者本人の同意を得て一時的に労務の提供を受けることは可能である。
2. 育児休業中に、一定の出勤日数・出勤時間を超えて働くと育児休業給付金は支給されなくなる。
3. 育児休業中に一定額以上の給与が支給されたときは、育児休業給付金の一部が減額されたり、支給されなくなったりする。
(次号に続く)
年次有給休暇の時季指定に関する実務上の注意点
4月より年10日以上の年次有給休暇(以下、「年休」という)が付与される従業員に対し、年休日数のうち少なくとも5日を取得させることが義務となりました。確実な取得に向けて、使用者(会社)が取得時季を指定して運用するケースもあることから、今回は、この使用者による時季指定に関する実務上の注意点をとり上げます。
1.就業規則の記載
今回の法改正では、従業員自らが年休を取得するなどして、5日の年休を取得すれば、改めて時季指定を行う必要はありません。しかし、取得日数が5日に満たない場合には、最終的には使用者が時季指定を行うことにより、確実に5日の年休を取得させる必要があります。
そもそも使用者による時季指定とは、会社が従業員の希望を聞いた上で、年休を取得する日をあらかじめ決めることをいいますが、これを行う際には、就業規則に時季指定を行う旨の規定が必要とされています。必ず記載しなければならない項目は、時季指定の対象となる労働者の範囲、時季指定の方法等です。
2.指定日までに退職した場合の対応
時季指定をしたものの、その指定した日までに従業員が退職するというケースが考えられます。このような場合には、従業員の希望を再度聞いた上で、退職日までに5日の年休を取得させることが原則的な取扱いになります。現実的には退職日までの期間が短いケースもありますが、このような場合も同様の取扱いとなります。
なお、実際に突然の退職により5日の年休を取得させることができなかったときは、労働基準監督署から個別の事情を踏まえた上で、会社に対して助言等が行われることになっています。
3.望ましくないとされる取扱い
この年休取得義務化の取扱いに関し、厚生労働省のリーフレット「年次有給休暇の時季指定を正しく取扱いましょう」において、以下のような取扱いは望ましくないとされています。
①法定休⽇ではない所定休⽇を労働⽇に変更し、その労働⽇について、使⽤者が年休として時季指定すること。
②会社が独自に設けている有給の特別休暇を労働⽇に変更し、その労働⽇について、使⽤者が年休として時季指定すること。
①は、実質的に年休の取得につながっていないことから、望ましくないとされています。
②は、今回の法改正をきっかけに特別休暇を廃止し、年休に振り替えることは、法改正の趣旨に沿わないとされています。特別休暇などの労働条件の変更は、従業員と会社が合意して行うことが原則になります。
年休の取得単位としては1日、半日、時間単位がありますが、この時季指定を行う際、従業員の意見を聴いた際に半日単位の年休の取得の希望があった場合、半日単位で行うことは差し支えないとされています。時間単位については時季指定を行うことはできず、また取得義務対象の5日の年休のカウントにも入れることはできないことから、誤った取扱いをしないようにしましょう。
(次号に続く)
今国会で成立した人事労務に関連する改正法のポイント
2019年1月28日から開会されている通常国会も、まもなく会期が終了となります。今国会は働き方改革関連法のような大きな法案は提出されていないものの、実務で影響のある内容がいくつか成立しています。そこで今国会で成立した改正法のうち、人事労務管理に関連するものの概要を確認しておきましょう。
1.女性活躍の推進
2016年4月に女性活躍推進法が施行され、301人以上の従業員を雇用する事業主には、女性活躍推進法にかかる一般事業主行動計画を策定することなどが義務付けられました。今回の法改正により、義務となる事業主の範囲が、101人以上の事業主に拡大します。また、情報公表の強化のため、公表すべき項目が増えることになりました。
2.パワハラ防止対策の法制化
セクシュアルハラスメントと妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント(以下、「セクハラ等」という)は、既に法制化され、防止対策を取ることが事業主の義務となっています。今回、労働施策総合推進法が改正され、事業主に対して、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置義務が新設され、セクハラ等と同様に相談体制の整備等が求められることになりました。
3.健康保険の被扶養者の範囲変更
配偶者や父母を始めとした直系尊属等の一定の家族は、健康保険の被保険者と別居していても、その他の要件を満たせば被扶養者となることができます。そのため、国外に住む家族も被扶養者となることができました。これについて、医療費の抑制や不正受給の
防止の観点から、一定の例外を設けつつ、原則として、国内に居住していること等の要件が追加されました。
4.マイナンバーカードの取扱いの変更
①マイナンバーカードの健康保険証利用
現在、健康保険証とマイナンバーカードは別のカードとなっています。今回、健康保険法等が改正されたことにより、マイナンバーカードに健康保険の被保険者や被扶養者の資格に関する情報を記録させることができるようになりました。これにより、医療機関で診察を受けるとき等に、マイナンバーカードを提示し、医療機関等がオンラインで被保険者や被扶養者の資格を確認できることになります。
②マイナンバー通知カードの廃止
これまでマイナンバーは、マイナンバー通知カードにより通知され、マイナンバー通知カードとその他の証明書類を用いることで、マイナンバーの証明書として利用することができました。今後は、マイナンバーカードを普及させる目的等から、マイナンバー通知カードが廃止され、マイナンバーカードへの移行促進が行われます。
今のところ(2019年6月10日現在)、いずれの内容も国会で改正法が成立し、公布されたところであり、具体的な施行期日を含め、その詳細は明確になっていません。今後、政省令や指針が定められ、具体的に実務として対応が必要となる項目が出てきます。まずは概要としてこれらの内容を確認しましょう。
(次号に続く)
行政舵取りの「羅針盤」とも言える方針書類が公表
2019年6月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2019~「令和」新時代:「Society 5.0」への挑戦~」、通称「骨太方針2019」。
この1年間は本書面に記載された内容を大方針として、様々な議論や施策が展開されていくことになります。中でも医療・介護を始めとする
社会保障分野は「財政健全化」の一丁目一番地。その意味において、我々介護業界としても是非、踏まえておくべき内容が数多く含まれています。
表題の通り“行政舵取りの羅針盤”と言っても過言ではない本書面の中で、介護業界に対してはどのような言及が為されているのか?
今回は特に事業者として注視すべき5つのポイントをトピックスとして採り上げ、お届けしてまいります。
「骨太方針2019」で採り上げられている介護業界に関連するトピックスとは
では、早速、中身に移ってまいりましょう。今回は上述の通り、5つのポイントをお伝えさせていただきたく思いますが、
相互に内容がリンクする箇所等もあるため、全てを列挙させていただきたく思います。先ずは一気に下記をご確認くださいませ
【その1】
先進自治体の介護予防モデルの横展開を進めるために保険者と都道府県のインセンティブを高めることが必要であり、公的保険制度に
おける介護予防の位置付けを高めるため、介護インセンティブ交付金の抜本的な強化を図る。同時に、介護予防等に資する取組を評価し、
(a)介護予防について、運動など高齢者の心身の活性化につながる民間サービスも活用し、地域の高齢者が集まり交流する通いの場の拡大
・充実、ポイントの活用といった点について、(b)高齢者就労・活躍促進について、高齢者の介護助手への参 加人数、ボランティアや
介護助手へのポイント付与といった点について、交付金の配分 基準のメリハリを強化する
【その2】
認知症予防に関し、「認知症施策推進大綱」に基づき「共生」を基盤として、予防に関するエビデンスの収集・普及、研究開発などを進める。
高齢者一人一人に対し、フレイルなどの心身の多様な課題に対応したきめ細やかな保健事業を行うため、市町村における保健事業と介護予防
の一体的な実施を推進する。高 齢者の通いの場の活用など、介護予防の取組の更なる推進に向け、介護保険制度の保険者機能強化推進交付金
の抜本的強化を図る。
【その3】
持続可能な社会保障制度の実現に向け、医療・介護サービスの生産性向上を図るため、 医療・福祉サービス改革プラン(=下記【その4】が
本プランの概要)を推進するとともに、地域包括ケアシステムの構築と併せ、医療・介護提供体制の効率化を推進し、一人当たり医療費の
地域差半減、介護費の 地域差縮減を目指す。診療報酬や介護報酬においては、適正化・効率化を推進しつつ、 安定的に質の高いサービスが
提供されるよう、ADLの改善などアウトカムに基づく支払いの導入等を引き続き進めていく。
【その4】
医療・福祉サービス改革プランにより、ロボット・AI・ICT等、データヘルス改革、タスク・シフティング、シニア人材の活用推進、
組織マネジメント改革、経営の大規模化・協働化を通じて、医療・福祉サービス改革による生産性の向上を図ることにより、2040 年に
おける医療・福祉分野の単位時間サービス提供量について5%以上向上、 医師については7%以上向上させる。
【その5】
介護の保険者機能強化推進交付金についても、アウトカム指標の割合の計画的引上げ等とともに、介護予防などの取組を重点的に評価するなど
配分基準のメリハリの強化や更なる見える化を通じて、保険者へのインセンティブを強化する。また、第8期介護保険事業計画期間における
調整交付金の活用方策について、地方自治体関係者の意見も踏まえつつ、関係審議会等において検討し、所要の措置を講ずる。
住所地特例制度の適用 実態を把握するとともに、高齢者の移住促進の観点も踏まえ、必要な措置を検討する。
上記5つのポイントをお読みいただければお分かりのように、今回の「骨太方針2019」に於いては何より「保険者機能強化の推進」が
我々介護業界に関連する項目として最重要テーマに位置付けられており、その機能強化を具体的に実現するための方策として
「アウトカム指標の割合の計画的引上げ」や「介護予防などの取組を重点的に評価するなど配分基準のメリハリの強化や更なる見える化」が
掲げられています。また、「地方自治体関係者の意見も踏まえつつ」という前提があるものの、「調整交付金の活用方策」を検討する、
ということは即ち、「成果を上げる自治体には予算を上積みするが、成果を上げない(or上げられない)保険者には予算の削減も辞さない」
仕組みの導入を検討していく、ということと同義であり(=ディスインセンティブ制度)、今後、国と保険者との議論は相当ヒートアップ
していくとみて間違いないでしょう。他方、「保険者機能の強化」が実現されるという事は、換言すれば、各自治体の介護保険マネジメント
に大きな影響が出てくる、ということでもあります。「国は保険者に対し、どのような観点に基づき、何を求めてくるのか?」自社の経営に
影響を及ぼしかねない要素として、介護経営者としても早めに把握しておく必要があるのではないでしょうか。(現状の評価指標をお知りに
なりたい方は、「介護保険最新情報Vol.622(平成30年2月28日発布)をご確認ください」
最後に、今回の「骨太方針2019」のもう一つの特徴としては、「利用者の自己負担の引き上げや給付費の抑制など、痛みを伴う施策に対する
言及がほぼない」という点が挙げられます。「参院選を睨み、選挙にとってマイナスに働きかねない情報の盛り込みを意識的に避けたのではないか」
という見立てが大半な状況ですが、当然ながら「2021年法改正において、“給付費抑制”策は実行されない」という訳では決してありません。
本範囲の議論については恐らく秋以降に活発化すると思われ、今後、そちらの情報に注意を払っていく必要もありそうです。
国策の“風”を読み取り、早め早めの準備を
以上、「骨太方針2019」より、介護業界に直接関係のある部分のみを抜粋してお伝えさせていただきました。繰り返しになりますが、
本内容は国全体の舵取りの羅針盤方針的な位置づけであり、それ故、相応の重みを伴なった情報であることを強く認識しておく必要があろうかと思います。
事業者としては上記内容を踏まえつつ、「これらの施策に対し、自社としてどう適応していくか?」について事前に頭を働かせておくことは勿論、
内容によっては打ち手や対策を早急に検討・開始していくことが重要だと思われます。是非、本情報を有効に活用していただければ幸いです。
私たちも今後、引き続き、本テーマを含め、より有益な情報や事例を入手出来次第、皆様に向けて発信してまいります。
※「骨太方針2019」URLはこちら
↓
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2019/decision0621.html
職場リーダーに必要な「人間力」
今日から「部下をどう動かすか」を考えるのは、やめにしましょう。
たくさんの職員を部下に持つリーダーの苦労は私にもわかります。しかし、「うちの職員は
どうもやる気がなくて・・・」とグチを言っているうちは、あなたが置かれている状況は
なにも改善しないことは断言できます。
「うちの部下は、上司に報連相が無いんだよね」とこぼすリーダーに限って、ご自身は部下に
対し指示をしているだけで、部下への報連相はしていないものです。
逆に、「うちの部下の笑顔は素晴らしいよ」とおっしゃるリーダーは、ご自身もいつもニコニコしています。笑顔のリーダーのもとでは、笑顔の部下が育ち、しかめ面のリーダーのもとではしかめ面の部下が育つ。
「子は親の映し鏡」といいますが、「部下はリーダーの映し鏡」なのです。このようにリーダーの働く姿は必ず部下にも影響を与えていきます。
従って、部下にワクワク仕事をしてもらいたいと思ったら、リーダー自身がワクワク仕事をすることです。
部下が変わることがあるとしたら、部下自身の意志で「変わりたい」と願ったとき、
「変わらなければならない」と気づいた時だけです。リーダーの役目は、そのために機会を
提供する事。そして、それは、「まずリーダーが変わって見せる」という事なのです。
「部下を笑顔にしたければ、まず自分から笑顔になる事」
「仕事に誇りを持ってほしかったら、まずは自分が仕事に誇りをもつこと」
この研修で達成されること
1. リーダーシップ発揮や管理者としての適性に悩んでいる管理者には、実務的アドバイスが受けられる
2. 部下から信頼されるリーダーになる為の「人間力」に気づき、職場で実践するために必要な「シンプル」な習慣を身につけることができます。
3. コミュニケーションの基本スキルやコーチングの実践的なスキルの習得
4. 出来るリーダーが行っている、部下に「任せる」スキル、部下を「叱る」スキルの習得
受講者の感想
1、社会福祉法人 介護職主任・リーダー25名受講
内容:大変理解できた・理解できた
100%
講師:大変良かった・良かった
100%
参加者の声
• たくさんの気づきがありました。上司として必要な「人間力」や部下とのコミュニケーションの取り方、
目標達成までのプロセス、管理者が行う業務などを今後の職場で実践していきたいと思います
• 褒める、叱る等、対人コミュニケーションは感覚でやりがちですが、しっかりとおさえるべき項目、ふむべき手順があることを改めて実感しました。それをふまえて部下と接していきたいと思います。
2、社会福祉法人 保育主任、副主任、専門リーダー 15名
内容:大変理解できた・理解できた
100%
講師:大変良かった・良かった
100%
参加者の声
• まずは職員のことを今まで以上に理解することを心がけていきたいです。それとともに、今の自分には目標設定があいまいな事が問題だと感じました。この研修を活かして、法人の考え方、目標の理解を再度し、職員へ落とし込むことをしていきたいと思っております。
• 自分なりに「ほめる」ことは少なからずできていたと思うが、「叱る」ことは全くできていなかったことに気づかされた。愛情をもって「叱れる」上司になるよう、努力していきたい。
• 育成マネジメントをこの研修で学ぶことができてよかった。私は自分ですべての仕事をこなすのがすごいと思うふしがありましたが、仕事を「任せる」ことの大切さを学び、活かしていきたいと思いました。
⇒詳細はこちら
https://www.hayashi-consul-sr.com/service2/menu2-2/
福祉施設でみられる人事労務Q&A
『飲み会でのセクハラは業務外でも対応の必要があるか』
Q:
ある職員から、先日開催した施設の親睦を図るための飲み会で、同僚からセクシュアル・ハラスメント(セクハラ)被害を受けたという相談がありました。このようなセクハラの問題にも、施設として対応が必要でしょうか。また、どのような対応が必要となるのでしょうか。
A:
「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」(以下、「指針」という。)(平成28 年8 月2 日 厚生労働省告示第314 号)には、セクハラが問題とされる職場は必ずしも通常業務を行う場所だけではないことが示されています。また、裁判例では当事者だけではなく事業主に対して損害賠償命令がされるケースもあるため、施設として対応することは不可欠と考えられます。
詳細解説:
国は、男女雇用機会均等法等によって職員が性的な言動により不利益を受けたり、就業環境が害されることを禁止しており、さらに指針において事業主が行うべき具体的な措置を示しています。
1. 職場以外でも対応が必要か
この指針において「職場」とは、職員が業務を遂行する場所としつつ、業務を遂行している場所であれば通常業務をしている場所以外、例えば打合せをするための飲食店、利用者の自宅も職場に含まれるとしています。裁判例の大半が業務をしていない飲み会についても職場として判断しているため、職場として取り扱うことが現実的です。
また、セクハラが起きてしまうと職員間の関係を悪化させ、業務に支障をきたしてしまうことは想像に難くないことからも、職場内で起きたセクハラ事案と同様の対応が求められると考えられます。
2. セクハラ問題が起きた際の対応方法
職員から被害の相談があったにも関わらず施設が適切な対応を行わないと、職場環境配慮義務違反として損害賠償が求められる可能性があります。それを防ぐためにはまず、被害を受けた職員からその内容や状況を聞く必要があります。被害を受けた職員への状況確認の後には、加害者の職員にも事情を聞くようにします。また、その場を目撃した他の職員がいれば、状況をヒアリングすることも考えられます。
事実確認が済んだら、必要に応じて加害者の職員に懲戒処分を行うことを検討することとなります。
セクハラ問題は当事者同士の問題と考えられがちですが、施設が損害賠償を迫られたり、都道府県労働局の専門部署から是正指導を受けることがあります。セクハラが起きないよう、施設全体で日頃の言動から注意するように心がけるとともに、いざ問題が発生してしまった場合に速やかに適切な対応ができるようにしておきましょう。
(来月に続く)
福祉施設等における人材育成に関する問題点
企業が人材育成を行う上では、さまざまな問題があります。ここでは、2019 年3 月に公表された調査結果※などから、福祉施設等における人材育成に関する問題点について、みていきます。
人材育成に問題がある割合は88.4%
上記の最新調査結果と同調査の10 年前の結果から、福祉施設等(以下、医療,福祉)の事業所における、人材育成に関する問題の有無についての割合をまとめると、表1 のとおりです。
人材育成に関する問題がある割合は、2017 年度では88.4%となりました。2007 年度も86.3%と高水準ですが、2017 年はさらに2.1 ポイント高くなりました。
なお、調査対象全体の結果では、人材育成に関する問題がある割合は2007 年度が72.1%、2017 年度で76.8%であり、医療,福祉はいずれも10 ポイント以上も高くなっています。医療,福祉での人材育成は、全体よりも難しい状況になっているようです。
最大の問題は育成しても辞めてしまうこと
次に、医療,福祉の事業所における、人材育成に関する問題の内訳をまとめると表2 のとおりです。
2017 年度は、「人材を育成しても辞めてしまう」割合が64.1%で最も高くなりました。2007年度も同様に、この問題の割合が71.4%で最も高くなっており、人材を育成しても辞めてしまうことが、医療,福祉の人材育成における最大の問題点であることがわかります。
それ以外の問題点で割合が高いものをみると、2017 年度は「指導する人材が不足している」が56.0%、「人材育成を行う時間がない」が47.5%でした。2007 年度も同じ問題の割合が高くなっており、10 年前も現在も、人材育成に関する問題点に、大きな違いはないようです。
2007 年度と2017 年度の各問題点の割合の増減をみると、「指導する人材が不足している」以外は、2007 年度よりも割合が低くなっていることがわかります。それぞれの問題点について、医療,福祉の事業所で、解決するための取組が行われていることがうかがえます。
医療,福祉では、人材育成を実施していく上で、人材の定着率を高める取組も実施していく必要があります。
貴施設の状況はいかがでしょうか。
※厚生労働省「能力開発基本調査」
一定の基準に基づいて抽出した企業および事業所と、抽出した事業所に属する常用労働者を対象とした調査です。2019(平成31)年3 月に
発表された平成30(2018)年度調査と平成20(2008)年度調査の結果を比較しています。データはそれぞれ29(2017)年度と19(2007)年
度になります。詳細は次のURL のページからご確認ください。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450451&tstat=000001031190
(次号に続く)
どうなる? 「更なる処遇改善」
今年10 月から創設される「特定処遇改善加算」。介護人材の確保のため、経験・技能のある介護職員の処遇向上を重点としています。今回は、その加算率や取得要件等の概要をご紹介します。
新加算の取得要件
「特定処遇改善加算」(以下、「新加算」という)は、現行の処遇改善加算とは別の加算として設定されます(下図)。
なお、現行の処遇改善加算(Ⅳ)(Ⅴ)は廃止が予定されています。
加算率は2 本立て
新加算の加算率は、下表のようにサービスごとに設定されます。それぞれ「新加算(Ⅰ)」「新加算(Ⅱ)」の二本立てとなっています。いずれの率が適用されるかは、サービス提供体制加算、特定事業所加算、日常生活継続支援加算、入居継続支援加算の取得状況を加味して決定されます。
(次号に続く)