コラム

保育事業所様向け情報(労務)6月号③

社会保険の添付書類の廃止や署名・押印の省略の動き

現在、行政手続きのコスト削減のための様々な取組みが進められています。資本金1億円超等のいわゆる大企業では、2020年4月1日以後に開始する事業年度から電子申請が義務化されるなど、電子化による効率化、生産性の向上は注目のポイントとなっています。一方、電子化以外にも手続き自体の省略や、添付書類の省略が認められるようになっていることから、ここではそうした動きについて確認しておきましょう。

1.添付書類の廃止

社会保険の手続きでは添付書類が求められるものがありますが、今回、以下に該当する手続きについて添付書類が廃止されることとなりました。

①資格喪失届および被保険者報酬月額変更届
の届出の受付年月日より60日以上遡る場合
②既に届出済である標準報酬月額を大幅に引き下げる場合

なお、添付書類の廃止に伴い、事業所が適正な届出処理を行っているかを確認するため、年金事務所が適用事業所の調査を重点的に行うことにしています。添付書類を用意すること自体は不要ですが、該当するような手続きの場合には、必ず確認の記録を残しておきましょう。

2.署名・押印等の省略

社会保険の届出は、事業主が提出者となるものと、被保険者等の申請者が事業主を通じて提出するものがあり、後者については申請者の署名または押印が必要になります。
次の届出の署名または押印は、事業主が申請者本人が届出を提出する意思を確認し、各届書の備考欄に「届出意思確認済み」と記載することにより、省略することができるようになりました。

①被保険者生年月日訂正届
②被扶養者(異動)届・第3号被保険者関係届
③年金手帳再交付申請書
④養育期間標準報酬月額特例申出書・特例終了届(申出の場合)
⑤養育期間標準報酬月額特例申出書・特例終了届(終了の場合)

なお、電子申請および電子媒体による申請では、署名または押印ではなく委任状を添付することになっていますが、この委任状が省略できることになりました。

3.適用開始時期と留意点

1および2の内容は2019年3月29日に、厚生労働省から日本年金機構へ通達されています。
通達の内容を確認すると、通達された日から適用されるように判断できますが、一方で2019年9月1日までは従前の例によることができるという記載もあり、年金事務所や事務センターによっては当面の間、添付書類や署名・押印が求められることもあるようです。
実務上は、管轄の年金事務所や事務センターに省略が認められるかを必ず確認の上、手続きを行うようにしましょう。

現状、届出書に被保険者等の署名または押印をもらうために、事業主と従業員の間で書類のやり取りが行われ、手続きが煩雑になったり、手続きに時間を要することになっています。
2のような取扱いにより、自社での書類の流れを整理し、業務効率化を目指したいものです。

(次号に続く)

医療事業所様向け情報(労務)6月号②

年次有給休暇と子の看護休暇の違いの整理

このコーナーでは、人事労務管理で頻繁に問題になるポイントを、社会保険労務士とその顧問先の 総務部長との会話形式で、分かりやすくお伝えします。

総務部長:4歳の子どもを育てる従業員から、子どもが体調不良で病院に連れて行きたいので、
     子の看護休暇を取りたいという申し出がありました。当社の子の看護休暇は無給の
     ため、年次有給休暇(以下、「年休」という)の取得を勧めようと思いますが、問
     題ありませんか。

社労士 :年休と子の看護休暇の内容について整理をしておきましょう。年休は入社してから 
     6ヶ月経過し、その期間の全労働日の8割以上を出勤した場合に付与される有給の休
     暇のことです。ストレス解消やリフレッシュの目的で付与される休暇ですが、取得
     目的は特に問われません。

総務部長:当社でも取得目的は様々で、旅行や銀行・役所に行く必要のある用事、自分の体調
     不良等があります。

社労士 :そうですね。一方、子の看護休暇は小学校に入学する前の子どもを育てている従業
     員が、子どもが病気になったりケガをしたりしたときに、看護のために取得できる
     休暇です。取得目的には子どもに予防接種や健康診断を受けさせることも含まれて
     いますが、これらの内容に限られています。なお、取得した日については無給でも
     構いません。

総務部長:そうですね。確か取得できる日数は、対象となる子どもが1人のときは1年に5日、2
     人以上のときは年に10日でしたよね。

社労士 :はい、その通りです。他にも細かな違いがありますが、年休は取得目的が問われな
     いのに対し、子の看護休暇は取得目的が限定される点が従業員にとっては大きな違
     いになります。例えば、子の看護休暇は今回のように子どもが体調不良のときに取
     得できますが、自分が体調不良のときには取得できません。

総務部長:そうか、なるほど!申し出をしてきた従業員は、確かに年休があと1日しか残ってい
     ないと言っていました。

社労士 :そうでしたか。もしかしたら年休は、子どもの体調不良以外の理由で休みを取得し
     たいときに残しておきたいと考えているのかも知れませんね。

総務部長:そうですね。良かれと思って年休の取得を勧めようと考えていましたが、従業員な
     りに考えて申し出たことだと思いますので、このまま子の看護休暇で処理します。

社労士 :それが良いでしょう。ちなみに、子の看護休暇は無給で構いませんが、欠勤とは違
     い従業員の権利として取得できます。また、取得したことで会社が不利益な取扱い
     をすることは禁じられていますので、賞与の査定で勤務成績をマイナス評価にする
     ようなことがないようにご注意ください。

総務部長:無給であると欠勤と変わらないと思われがちですが、大きな違いがありますね。あ
     りがとうございました。

【ワンポイントアドバイス】
1. 年休は取得目的が制限されないのに対し、子の看護休暇は取得目的が限定的である。
2. 年休は有給の休暇であるが、子の看護休暇は無給でも構わない。
3. 子の看護休暇を取得したことに対し、不利益な取扱いをしてはならない。

(次号に続く)

保育事業所様向け情報(労務)6月号②

年次有給休暇と子の看護休暇の違いの整理

このコーナーでは、人事労務管理で頻繁に問題になるポイントを、社会保険労務士とその顧問先の 総務部長との会話形式で、分かりやすくお伝えします。

総務部長:4歳の子どもを育てる従業員から、子どもが体調不良で病院に連れて行きたいので、
     子の看護休暇を取りたいという申し出がありました。当社の子の看護休暇は無給の
     ため、年次有給休暇(以下、「年休」という)の取得を勧めようと思いますが、問
     題ありませんか。

社労士 :年休と子の看護休暇の内容について整理をしておきましょう。年休は入社してから 
     6ヶ月経過し、その期間の全労働日の8割以上を出勤した場合に付与される有給の休
     暇のことです。ストレス解消やリフレッシュの目的で付与される休暇ですが、取得
     目的は特に問われません。

総務部長:当社でも取得目的は様々で、旅行や銀行・役所に行く必要のある用事、自分の体調
     不良等があります。

社労士 :そうですね。一方、子の看護休暇は小学校に入学する前の子どもを育てている従業
     員が、子どもが病気になったりケガをしたりしたときに、看護のために取得できる
     休暇です。取得目的には子どもに予防接種や健康診断を受けさせることも含まれて
     いますが、これらの内容に限られています。なお、取得した日については無給でも
     構いません。

総務部長:そうですね。確か取得できる日数は、対象となる子どもが1人のときは1年に5日、2
     人以上のときは年に10日でしたよね。

社労士 :はい、その通りです。他にも細かな違いがありますが、年休は取得目的が問われな
     いのに対し、子の看護休暇は取得目的が限定される点が従業員にとっては大きな違
     いになります。例えば、子の看護休暇は今回のように子どもが体調不良のときに取
     得できますが、自分が体調不良のときには取得できません。

総務部長:そうか、なるほど!申し出をしてきた従業員は、確かに年休があと1日しか残ってい
     ないと言っていました。

社労士 :そうでしたか。もしかしたら年休は、子どもの体調不良以外の理由で休みを取得し
     たいときに残しておきたいと考えているのかも知れませんね。

総務部長:そうですね。良かれと思って年休の取得を勧めようと考えていましたが、従業員な
     りに考えて申し出たことだと思いますので、このまま子の看護休暇で処理します。

社労士 :それが良いでしょう。ちなみに、子の看護休暇は無給で構いませんが、欠勤とは違
     い従業員の権利として取得できます。また、取得したことで会社が不利益な取扱い
     をすることは禁じられていますので、賞与の査定で勤務成績をマイナス評価にする
     ようなことがないようにご注意ください。

総務部長:無給であると欠勤と変わらないと思われがちですが、大きな違いがありますね。あ
     りがとうございました。

【ワンポイントアドバイス】
1. 年休は取得目的が制限されないのに対し、子の看護休暇は取得目的が限定的である。
2. 年休は有給の休暇であるが、子の看護休暇は無給でも構わない。
3. 子の看護休暇を取得したことに対し、不利益な取扱いをしてはならない。

(次号に続く)

医療事業所様向け情報(労務)6月号①

働き方改革に取り組む中小企業が人材を確保する際に活用できる助成金

新年度となり、さまざまな助成金制度が新設・変更されていますが、中小企業対象の注目の助成金として、「人材確保等助成金(働き方改革支援
コース)」が新設されました。これは人材の雇入れに対する助成金制度で、活用する場面も比較的多いと思われますので、以下ではこの制度の概要をとり上げましょう。

1.助成金の概要

この助成金は、働き方改革を進める上で、人材を確保することが必要な中小企業が、新しく労働者を雇入れ、人材の配置の変更、労働者の負担軽減に取り組む場合に助成されるものです。
助成金の対象となる事業主は時間外労働等改善助成金の支給を受けた中小企業です。具体的には平成29年度であれば旧職場意識改善助成金の指定されたコース、平成30年度以降であれば時間外労働等改善助成金の指定されたコースの支給を受けていることが必要です。
なお、平成31年度以降に指定されたコースの支給を受けた事業主も対象になります。

2.助成額

助成金を受給するためには、労働者を初めて雇入れる予定日の属する月の初日の6ヶ月前の日から1ヶ月前の日の前日までに、雇用管理改善計画を作成し、都道府県労働局の認定を受ける必要があります。
その後、認定された雇用管理改善計画に基づき、新たな労働者を雇入れた上で、雇用管理改善を実施し、1年間取り組んだ後に申請することで、各種要件を満たした場合に「計画達成助成」、計画開始から3年経過後に生産性要件等を満たした場合に「目標達成助成」が支給されます。支給額は以下のとおりです。

[計画達成助成]

雇入れた労働者1人当たり60万円
短時間労働者※1人当たり40万円
支給対象となる労働者は10人を上限とし、
雇用管理改善計画認定通知書に記載された認
定金額を上限に支給されます。

[目標達成助成]

労働者1人当たり15万円
短時間労働者※1人当たり10万円
ただし、支給の算定人数の上限があります。
※週の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者

3.活用にあたっての注意点

新たに労働者を雇入れても、計画開始前後の労働者数を比較し、人員増とならない場合には助成金が支給されないなど、細かな要件が設けられています。そのため、活用を検討している場合は、事前に要件を確認しておきましょう。

この助成金を受給するための前提となる時間外労働等改善助成金の指定されたコースには、時間外労働上限設定、勤務間インターバル導入、職場意識改善の3つがあります。働きやすい環境づくりに向けて、労務管理担当者に対する研修、タイムカードなどの労務管理用機器や労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新などの取組みを予定している企業については、時間外労働等改善助成金への取組みをした上で、更に人材確保が必要なときには本助成金の活用を検討することになります。

(次号へ続く)

保育事業所様向け情報(労務)6月号①

働き方改革に取り組む中小企業が人材を確保する際に活用できる助成金

新年度となり、さまざまな助成金制度が新設・変更されていますが、中小企業対象の注目の助成金として、「人材確保等助成金(働き方改革支援
コース)」が新設されました。これは人材の雇入れに対する助成金制度で、活用する場面も比較的多いと思われますので、以下ではこの制度の概要をとり上げましょう。

1.助成金の概要

この助成金は、働き方改革を進める上で、人材を確保することが必要な中小企業が、新しく労働者を雇入れ、人材の配置の変更、労働者の負担軽減に取り組む場合に助成されるものです。
助成金の対象となる事業主は時間外労働等改善助成金の支給を受けた中小企業です。具体的には平成29年度であれば旧職場意識改善助成金の指定されたコース、平成30年度以降であれば時間外労働等改善助成金の指定されたコースの支給を受けていることが必要です。
なお、平成31年度以降に指定されたコースの支給を受けた事業主も対象になります。

2.助成額

助成金を受給するためには、労働者を初めて雇入れる予定日の属する月の初日の6ヶ月前の日から1ヶ月前の日の前日までに、雇用管理改善計画を作成し、都道府県労働局の認定を受ける必要があります。
その後、認定された雇用管理改善計画に基づき、新たな労働者を雇入れた上で、雇用管理改善を実施し、1年間取り組んだ後に申請することで、各種要件を満たした場合に「計画達成助成」、計画開始から3年経過後に生産性要件等を満たした場合に「目標達成助成」が支給されます。支給額は以下のとおりです。

[計画達成助成]

雇入れた労働者1人当たり60万円
短時間労働者※1人当たり40万円
支給対象となる労働者は10人を上限とし、
雇用管理改善計画認定通知書に記載された認
定金額を上限に支給されます。

[目標達成助成]

労働者1人当たり15万円
短時間労働者※1人当たり10万円
ただし、支給の算定人数の上限があります。
※週の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者

3.活用にあたっての注意点

新たに労働者を雇入れても、計画開始前後の労働者数を比較し、人員増とならない場合には助成金が支給されないなど、細かな要件が設けられています。そのため、活用を検討している場合は、事前に要件を確認しておきましょう。

この助成金を受給するための前提となる時間外労働等改善助成金の指定されたコースには、時間外労働上限設定、勤務間インターバル導入、職場意識改善の3つがあります。働きやすい環境づくりに向けて、労務管理担当者に対する研修、タイムカードなどの労務管理用機器や労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新などの取組みを予定している企業については、時間外労働等改善助成金への取組みをした上で、更に人材確保が必要なときには本助成金の活用を検討することになります。

(次号へ続く)

介護事業所様向け情報(労務)6月号③

社会保険の添付書類の廃止や署名・押印の省略の動き

現在、行政手続きのコスト削減のための様々な取組みが進められています。資本金1億円超等のいわゆる大企業では、2020年4月1日以後に開始する事業年度から電子申請が義務化されるなど、電子化による効率化、生産性の向上は注目のポイントとなっています。一方、電子化以外にも手続き自体の省略や、添付書類の省略が認められるようになっていることから、ここではそうした動きについて確認しておきましょう。

1.添付書類の廃止

社会保険の手続きでは添付書類が求められるものがありますが、今回、以下に該当する手続きについて添付書類が廃止されることとなりました。

①資格喪失届および被保険者報酬月額変更届
の届出の受付年月日より60日以上遡る場合
②既に届出済である標準報酬月額を大幅に引き下げる場合

なお、添付書類の廃止に伴い、事業所が適正な届出処理を行っているかを確認するため、年金事務所が適用事業所の調査を重点的に行うことにしています。添付書類を用意すること自体は不要ですが、該当するような手続きの場合には、必ず確認の記録を残しておきましょう。

2.署名・押印等の省略

社会保険の届出は、事業主が提出者となるものと、被保険者等の申請者が事業主を通じて提出するものがあり、後者については申請者の署名または押印が必要になります。
次の届出の署名または押印は、事業主が申請者本人が届出を提出する意思を確認し、各届書の備考欄に「届出意思確認済み」と記載することにより、省略することができるようになりました。

①被保険者生年月日訂正届
②被扶養者(異動)届・第3号被保険者関係届
③年金手帳再交付申請書
④養育期間標準報酬月額特例申出書・特例終了届(申出の場合)
⑤養育期間標準報酬月額特例申出書・特例終了届(終了の場合)

なお、電子申請および電子媒体による申請では、署名または押印ではなく委任状を添付することになっていますが、この委任状が省略できることになりました。

3.適用開始時期と留意点

1および2の内容は2019年3月29日に、厚生労働省から日本年金機構へ通達されています。
通達の内容を確認すると、通達された日から適用されるように判断できますが、一方で2019年9月1日までは従前の例によることができるという記載もあり、年金事務所や事務センターによっては当面の間、添付書類や署名・押印が求められることもあるようです。
実務上は、管轄の年金事務所や事務センターに省略が認められるかを必ず確認の上、手続きを行うようにしましょう。

現状、届出書に被保険者等の署名または押印をもらうために、事業主と従業員の間で書類のやり取りが行われ、手続きが煩雑になったり、手続きに時間を要することになっています。
2のような取扱いにより、自社での書類の流れを整理し、業務効率化を目指したいものです。

(次号に続く)

介護事業所様向け情報(労務)6月号②

年次有給休暇と子の看護休暇の違いの整理

このコーナーでは、人事労務管理で頻繁に問題になるポイントを、社会保険労務士とその顧問先の 総務部長との会話形式で、分かりやすくお伝えします。

総務部長:4歳の子どもを育てる従業員から、子どもが体調不良で病院に連れて行きたいので、
     子の看護休暇を取りたいという申し出がありました。当社の子の看護休暇は無給の
     ため、年次有給休暇(以下、「年休」という)の取得を勧めようと思いますが、問
     題ありませんか。

社労士 :年休と子の看護休暇の内容について整理をしておきましょう。年休は入社してから 
     6ヶ月経過し、その期間の全労働日の8割以上を出勤した場合に付与される有給の休
     暇のことです。ストレス解消やリフレッシュの目的で付与される休暇ですが、取得
     目的は特に問われません。

総務部長:当社でも取得目的は様々で、旅行や銀行・役所に行く必要のある用事、自分の体調
     不良等があります。

社労士 :そうですね。一方、子の看護休暇は小学校に入学する前の子どもを育てている従業
     員が、子どもが病気になったりケガをしたりしたときに、看護のために取得できる
     休暇です。取得目的には子どもに予防接種や健康診断を受けさせることも含まれて
     いますが、これらの内容に限られています。なお、取得した日については無給でも
     構いません。

総務部長:そうですね。確か取得できる日数は、対象となる子どもが1人のときは1年に5日、2
     人以上のときは年に10日でしたよね。

社労士 :はい、その通りです。他にも細かな違いがありますが、年休は取得目的が問われな
     いのに対し、子の看護休暇は取得目的が限定される点が従業員にとっては大きな違
     いになります。例えば、子の看護休暇は今回のように子どもが体調不良のときに取
     得できますが、自分が体調不良のときには取得できません。

総務部長:そうか、なるほど!申し出をしてきた従業員は、確かに年休があと1日しか残ってい
     ないと言っていました。

社労士 :そうでしたか。もしかしたら年休は、子どもの体調不良以外の理由で休みを取得し
     たいときに残しておきたいと考えているのかも知れませんね。

総務部長:そうですね。良かれと思って年休の取得を勧めようと考えていましたが、従業員な
     りに考えて申し出たことだと思いますので、このまま子の看護休暇で処理します。

社労士 :それが良いでしょう。ちなみに、子の看護休暇は無給で構いませんが、欠勤とは違
     い従業員の権利として取得できます。また、取得したことで会社が不利益な取扱い
     をすることは禁じられていますので、賞与の査定で勤務成績をマイナス評価にする
     ようなことがないようにご注意ください。

総務部長:無給であると欠勤と変わらないと思われがちですが、大きな違いがありますね。あ
     りがとうございました。

【ワンポイントアドバイス】
1. 年休は取得目的が制限されないのに対し、子の看護休暇は取得目的が限定的である。
2. 年休は有給の休暇であるが、子の看護休暇は無給でも構わない。
3. 子の看護休暇を取得したことに対し、不利益な取扱いをしてはならない。

(次号に続く)

介護事業所様向け情報(労務)6月号①

働き方改革に取り組む中小企業が人材を確保する際に活用できる助成金

新年度となり、さまざまな助成金制度が新設・変更されていますが、中小企業対象の注目の助成金として、「人材確保等助成金(働き方改革支援
コース)」が新設されました。これは人材の雇入れに対する助成金制度で、活用する場面も比較的多いと思われますので、以下ではこの制度の概要をとり上げましょう。

1.助成金の概要

この助成金は、働き方改革を進める上で、人材を確保することが必要な中小企業が、新しく労働者を雇入れ、人材の配置の変更、労働者の負担軽減に取り組む場合に助成されるものです。
助成金の対象となる事業主は時間外労働等改善助成金の支給を受けた中小企業です。具体的には平成29年度であれば旧職場意識改善助成金の指定されたコース、平成30年度以降であれば時間外労働等改善助成金の指定されたコースの支給を受けていることが必要です。
なお、平成31年度以降に指定されたコースの支給を受けた事業主も対象になります。

2.助成額

助成金を受給するためには、労働者を初めて雇入れる予定日の属する月の初日の6ヶ月前の日から1ヶ月前の日の前日までに、雇用管理改善計画を作成し、都道府県労働局の認定を受ける必要があります。
その後、認定された雇用管理改善計画に基づき、新たな労働者を雇入れた上で、雇用管理改善を実施し、1年間取り組んだ後に申請することで、各種要件を満たした場合に「計画達成助成」、計画開始から3年経過後に生産性要件等を満たした場合に「目標達成助成」が支給されます。支給額は以下のとおりです。

[計画達成助成]

雇入れた労働者1人当たり60万円
短時間労働者※1人当たり40万円
支給対象となる労働者は10人を上限とし、
雇用管理改善計画認定通知書に記載された認
定金額を上限に支給されます。

[目標達成助成]

労働者1人当たり15万円
短時間労働者※1人当たり10万円
ただし、支給の算定人数の上限があります。
※週の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者

3.活用にあたっての注意点

新たに労働者を雇入れても、計画開始前後の労働者数を比較し、人員増とならない場合には助成金が支給されないなど、細かな要件が設けられています。そのため、活用を検討している場合は、事前に要件を確認しておきましょう。

この助成金を受給するための前提となる時間外労働等改善助成金の指定されたコースには、時間外労働上限設定、勤務間インターバル導入、職場意識改善の3つがあります。働きやすい環境づくりに向けて、労務管理担当者に対する研修、タイムカードなどの労務管理用機器や労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新などの取組みを予定している企業については、時間外労働等改善助成金への取組みをした上で、更に人材確保が必要なときには本助成金の活用を検討することになります。

(次号へ続く)

介護現場における管理者・リーダー教育

リーダー職・管理者層の育成に関して、幹部の方から御相談をお受けすることがあります。「うちの現場のリーダーは、仕事は素晴らしいけど、部下からあまり信頼されていない」「部下に仕事を任せられなくて、自分で抱え込んでしまい部下が育たない」など・・・
職場の風土を創り出すためには、リーダーはとても大きな存在です。リーダーの振る舞い一つで、職場の雰囲気がガラッと変わることもよくあります。


介護業界に長年携わっている社労士として、今、介護現場に求められるリーダー像とはどんなリーダーなのかを、現場の多くの職員と話しながら一緒に考えてきました。それを形にした研修が「リーダーの職場実戦力&人間力向上研修」なのです。

職員の定着率を安定させるには、職場のリーダーはとても大きな存在です。ただ、そこには管理者のマネジメントスキルだけではなく、リーダーとして必要な「人間力」もまた求められます。


この研修では、リーダーが職場で抱える問題に対処出来る「マネジメント力」を身に付けて頂くと共に、リーダーシップを発揮するために必要な「人間力」も事例を通じて学んで頂きます。また、ワークを通じて、受講者の「気づき」を促し、各職場での実践力も養います。


介護リーダーに必要なマネジメント力(職場実践力)とは
例えば、介護現場では、いつも何かに追われているのが介護リーダーではないでしょうか?とにかく忙しい、介護リーダーの方々に、その役割を聞いてみると、様々なご意見を聞くことできます。
「スタッフの不安や不満を聞く役割」
「全体をまとめて引っ張る役割」
「介護職のまとめ役」
「上からも下からも不満をぶつけられる役目(板挟み)」
「休んだ現場スタッフの代わりに現場に入る役割」
「看護師(他職種)との連携係。連携というより調整業務」 など等。
主任やリーダーは、業務量が多く、一方では仕事に対する充足感や満足感を得ている人は少ないように思われます。また、自分がリーダーに向いていると、自信を持って言える人もなかなかいません。多くのリーダーが現状の課題に向き合う中で、日々悩み葛藤し、ご利用者の方々と接しているのが現状ではないでしょうか?
では、そもそも、リーダーに期待される本当の役割とは何なのでしょうか?
チームを引っ張る? スタッフをまとめる? 上司と部下のパイプ役?
 では、これらは具体的にどのような行動を言うのでしょうか?

 

多くのリーダーや主任が、そんなイメージに縛られて見えない虚像と戦っているように思えてなりません。


一方、例えば、介護の現場では、求められる介護もユニットケアや小規模ケアが主流になるなか、ケアシステム自体も大きく変化してきています。その変化に対応するためには、期待される介護スタッフのあり方も、また変化しています。ご利用者の為に、今自分ができる事、すべき事は何なのかを、自分の頭で考え、行動ができるスタッフが求められているのです。そのために必要なものは、スタッフ一人一人の「自律」です。
まさにこれからのリーダーに期待される本当の役割は、「スタッフ一人一人が自律を目指すチーム作り」なのです。

それは例えば、リーダーからの「責任と権限の移譲」や「目標設定と実践に向けた取り組みと評価制度」であり、また職場内で、それぞれのスタッフの意見が尊重される風土作り、といった「職場環境づくり」です。


そのような職場作りのために必要な職場で必要な「具体的な行動」ついて研修では学び
ます。

研修の内容はこちらから

https://www.hayashi-consul-sr.com/service2/menu2-2/

 

 

介護事業所様向け情報(経営❷)5月号

2019年4月に行われた「財政制度分科会」の内容を確認しておきましょう

財務省としての意見を発信する「財政制度分科会」が開催

2021年度法改正に向けての論点整理を行う“介護保険部会”がそろそろ始動しつつある20194月。1年前の法改正(2018年度)が軟着陸したことに伴い、数多くの課題が積み残しとなっており、そろそろ“待ったなし(=これ以上の課題先延ばしは難しい?)”の局面を迎えている介護業界ですが、そんな折、財政的観点から「抜本的改革に着手すべき」と声高に主張する“財政制度分科会”が423日に開催されました。“国の金庫番”とも呼べる財務省が介護業界に対し、どのような改革案を突き付けているのか?今回は特に事業者として注視すべき内容6点をトピックスとして採り上げ、お届けしてまいります。

財政制度分科会で採り上げられた「論点」「改革の方向性(案)」とは

では、早速、中身に移ってまいりましょう。財政性分科会の資料においては、「論点」→「(論点を踏まえた)改革の方向性(案)」という構成で14点のポイントが公表されています(前述の通り、本ニュースレターでは6点のポイントを抜粋)。先ずは要介護12の方々の地域移行に関する案についてです。

【論点1:要介護1・2の生活援助サービス等の地域移行について】

  • 介護保険給付の増加が見込まれる中、引き続き、軽度者(要支援、要介護1・2)への介護サービスに係る保険給付の範囲を見直す必要。
  • 特に、要介護1・2への訪問介護サービスの約1/2を占める生活援助型サービスは、要支援向けサービスと同様、地域の実情に応じた 多様な主体によるサービス提供を行うことにより、給付の重点化・効率化を進めつつ、質の高いサービスを提供することが可能。

【改革の方向性(案)】

要支援者向けサービスの地域支援事業への定着・多様化にも引き続き取り組むとともに、軽度者のうち残された要介護1・2の者の生活援助サービス等についても、第8期介護保険事業計画期間中の更なる地域支援事業への移行や、生活援助サービスを対象とした支給限度額の設定又は利用者負担割合の引上げなどについて、具体的に検討していく必要。

要支援者向けの訪問介護(生活援助サービスのみ)及び通所介護の地域移行が今期(第7期)に進みつつある中、財務省としては「要支援者の受け皿となる総合事業の枠組みは第7期中に一定程度完成する訳だから、そのスキームにそのまま要介護12の方々を載せていけば円滑に移行することができるのではないか」と考えていることがうかがえます。仮にもし、財務省の進言通りの地域移行が現実的に起こったとするならば、基礎報酬カットは必至です。その意味でも事業者としては「仮に要支援者の地域移行と同様のスキームで要介護12が地域移行になった場合、自社の経営はどうなるか?(例えば、要支援者等向けサービスの基準緩和A型のように、報酬単価が凡そ1520%近く下がった場合にはどうなるか?)」等について、事前にシミュレーションを行っておく必要があるかもしれません。続いて2つ目の論点を見てまいりましょう。

【論点2:保険者機能の強化について】

  • 要介護認定率や一人当たり介護給付費については、性・年齢階級(5歳刻み)・地域区分を調整してもなお大きな地域差が存在。その背景には高齢化の進展状況や介護供給体制など様々な要因が考えられるが、例えば、軽度者の認定率に地域差が大きいことも一因。介護費適正化の観点から、この地域差を縮減するため、保険者機能強化推進交付金への適切なアウトカム指標の設定・活用や、調整交付金等の活用を通じて、保険者機能のより一層の強化を進めるなど取組みを強化すべき。

【改革の方向性(案)】

  • 介護の地域差に係る要因を検証の上、問題と考えられる介護費の地域差の縮減に向け、保険者機能強化推進交付金(インセンティブ交付金)への適切なアウトカム指標の設定・活用(例‥軽度・重度に分けて要介護度を評価)やそのPDCAサイクルの確立、調整交付金等の活用を通じて保険者機能の一層の強化を進めるべき。その際、成果検証のためにも、医療費の地域差縮減の取組等も参考に、国として地域差半減を目指して保険者の支援等を行うなど目標を設けて取り組むべき。
  • インセンティブ交付金について、より適切なアウトカム指標の設定・活用や配点のメリハリ付けを行うことで給付費適正化等に向けた財政的インセンティブを強化すべき。また、保険者(市町村)ごとの取組状況も公表し、PDCAサイクルを一層推進すべき。

「地域差」の具体例としては、例えば下図のようなバラつき状況が挙げられます。このような地域差を縮減するための手段として検討されているのが上述の通り、調整交付金等の財源を活用する形での「保険者向けインセンティブ」即ち、「一定の成果を達成した自治体には予算を上乗せするが、成果達成に満たない自治体には逆に予算を縮減する」という仕組みです。自治体からの反発は必至ですが、今後の財政的観点や保険者の取り組みを加速化させるためには「不可避」なことなのかもしれません。同時にもし、このような仕組みが導入されたとなると、地域によっては必要以上に認定審査を厳格化する自治体も出てくることは間違いないでしょう。自社の属する自治体がどのような状況にあるのか(全国平均的に見て厳しいのか?緩いのか?)については本分科会の資料に一定程度の情報が載っていると思われますので、関心をお持ちの方は是非、目を通されておくことをおススメ致します。では、次の論点に移りましょう。

【論点3:介護事業所・施設の経営の効率化について】

  • 介護サービス事業者の事業所別の規模と経営状況との関係を見ると、規模が大きいほど経費の効率化余地などが高いことから経営状況も 良好なことが伺える。
  • 介護施設の設備・運営基準については、長らく変更されておらず、近年の介護ロボットやICT等の普及効果が反映されていない。

(「改革の方向性(案)」は次ページへ続く)

【改革の方向性(案)】

  • 介護サービス事業者の経営の効率化・安定化の観点に加え、今後も担い手が減少していく中、介護人材の確保や有効活用、更にはキャリアパスの形成によるサービスの質の向上といった観点から、介護サービスの経営主体の統合・再編等を促すための施策を講じていくべき。
  • 介護ロボット等の設備に応じて設備・運営基準や報酬に差を設けるなど、生産性向上に向けたインセンティブを強化し、底上げを図るべき。

「統合・再編」に関しては主に、社会福祉法人に関する議論だと認識して差し支えないでしょう。こちらについては既に2019419日より、「社会福祉法人の事業展開等に関する検討会」にて議論が開始されており、こちらの議論の流れを受けつつ足並みを揃えていくことになるものと思われます。医療の世界に「地域医療連携推進法人」という法人間連携のスキームが確立されたように、今後、社会福祉法人同士による連携スキーム(2015年前後に盛んに議論された“非営利ホールディングカンパニー型法人”のようなもの?)も正式に法制度の中で位置付けられるかもしれません。社会福祉法人の皆様にとっては「要注目」の情報と言えるでしょう。それでは続いての論点に入ります。

【論点4:民間企業の参入とサービス価格の透明性向上・競争推進】

  • 介護保険制度の創設以来、在宅サービスについては民間企業の自由な参入が可能とされる一方で、在宅・施設サービスのいずれについても、事業者は介護報酬を下回る価格を設定することが可能とされている(=サービス面のみならず、価格競争も可能)。
  • しかしながら現実には、営利法人の参入が進んできた一方で、介護報酬を下回る価格を設定している事業者は確認できず、サービス価格が報酬の上限に張り付いている実態にある。

【改革の方向性(案)】

  • 在宅サービスについては、ケアマネージャーの活用等により、介護サービスの価格の透明性を高めていくための取組等を通じて、サービスの質を確保しつつ、確実に価格競争が行われる仕組み(より良いサービスがより安価に提供される仕組み)を構築すべきである。

本論点が何を意図するものなのか?については誠に恐縮ながら、今一つ掴み切れていない、というのが正直なところです。資料内には、「利用者本位に考えれば、ケアマネージャーがケアプランを作成・提供するに当たり、利用者側の求めによらずとも、単なる情報提供に止まらず、複数の事業所のサービス内容と利用者負担(加減算による差等)について説明することを義務化することにより、利用者に比較検討の機会を確保し、サービス価格の透明性を向上すべき」とのコメントがありましたが、その活動が(論点で言うところの)「サービス価格が報酬の上限に張り付いている実態」を是正(?)していく流れにつながるか?と言うと、因果関係として結びつきづらいような印象を覚えます。とはいえ、「財務省はこのような視点も意識している」ということだけは認識しておく必要があるものと思われます。それでは、残り2つのテーマについて、「論点」「改革の方向性(案)」を一気に見ておきましょう。(こちらは読んでいただければ十二分に理解いただける内容かと存じますので、コメントは割愛させていただきます)

【論点5:介護保険の利用者負担について】

  • 介護保険の財源構造は、所得の高い者を除き基本的に1割の利用者負担を求めた上で、残りの給付費を公費と保険料で半分ずつ負担する 構造であり、保険料は65歳以上の者(1号被保険者)と40〜64歳の者(2号被保険者)により負担されている。
  • また、65歳以上の者の要介護認定率は2割弱であり、介護サービスを実際に利用している者と保険料のみを負担している者が存在。
  • 今後、介護費用は経済の伸びを超えて大幅に増加することが見込まれる中で、若年者の保険料負担の伸びの抑制や、高齢者間での利用者負担と保険料負担との均衡を図ることが必要。

【改革の方向性(案)】

  • 制度の持続可能性や給付と負担のバランスを確保し、将来的な保険料負担の伸びの抑制を図る観点から、介護保険サービスの利用者負担 を原則2割とすることや利用者負担2割に向けてその対象範囲の拡大を図るなど、段階的に引き上げていく必要。

【論点6:ケアマネジメントの質の向上と利用者負担について】

  • 介護保険サービスの利用にあたっては、一定の利用者負担を求めているが、居宅介護支援については、ケアマネジメントの利用機会を確 保する観点等から利用者負担が設定されていない。このため、利用者側からケアマネージャーの業務の質へのチェックが働きにくい構造。
  • ケアマネジメントの質の評価とあわせて、利用者自身が自己負担を通じてケアプランに関心を持つ仕組みとした方が、サービスの質の向上につながるだけでなく、現役世代の保険料負担が増大する中、世代間の公平にも資するのではないか。

【改革の方向性(案)】

  • 頻回サービス利用に関する保険者によるケアプランチェックやサービスの標準化の推進と併せ、世代間の公平の観点等も踏まえ、居宅介護 支援におけるケアマネジメントに利用者負担を設けるとともに、ケアマネジメントの質を評価する手法の確立や報酬への反映を通じて、利用者・ケアマネージャー・保険者が一体となって質の高いケアマネジメントを実現する仕組みとする必要。

国策の“風”を読み取り、早め早めの準備を

以上、財政制度分科会内の資料「社会保障」より、介護事業者に直接関係のある部分から論点を幾つか抜粋してお伝えさせていただきました。本内容は国全体の方針ではなく、あくまで「財務省」という一省庁の意見である、ということはしっかり認識しておく必要はあろうかと思いますが、それでも「財政健全化」が叫ばれる我が国としては、財務省の挙げる声に一定の重みがあることも否めない事実だと思われます。

事業者としては上記内容を踏まえつつ、「もしこれらの施策が実行された場合にどう対応するか?」について事前に頭を働かせておくことが重要だと言えるでしょう。私たちも今後、引き続き、本テーマを含め、より有益な情報や事例を入手出来次第、皆様に向けて発信してまいります。

※上記内容の参照先URLはこちら↓

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia310423.html

(来月に続く)

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