コラム

紹介受診重点医療機関 1,024 施設に増加    厚労省

厚生労働省によると、「かかりつけ医」などからの紹介状を持つ患者への外来医療を基本とす
る「紹介受診重点医療機関」が 1 日現在、全国に計 1,024 施設あり、4 月 1 日の計 1,018 施設か
ら 差し引き 6 施設増えた。


紹介受診重点医療機関は、高額な医療機器・設備が必要な放射線治療や、手術・処置、化学
療法などを外来で行う。外来機能報告で集めた各医療機関の外来データを根拠に、地域ごとに
協議して紹介受診重点医療機関を決め、都道府県が公表することになっている。
厚労省が公表したリストでは、4 月以降に福島と千葉の 2 県が 2 施設ずつ、北海道・新潟・鳥
取・香川・宮崎の 5 道県がそれぞれ 1 施設の公表を取り下げ、全国の紹介受診重点医療機関の
数は同日現在、差し引き計 1,024 施設になった(メディカルウェーブより)

社会福祉法人「母子育成会」前理事長の私的流用問題 職員、匿名で窮状訴え 川崎市議会特別委で担当回答

社会福祉法人「母子育成会」(川崎市川崎区)の深瀬亮一前理事長(67)が20年以上にわたり計8億4690万円を私的流用していた問題で、法人が運営する保育所の職員が市の監査前に、匿名の手紙や電話で市に窮状を訴えていたことが、20日の市議会決算審査特別委員会文教分科会で明らかになった。雨笠裕治議員(みらい)の質問に、市こども未来局の監査担当が答えた。(北條香子)
 担当者は答弁で、2022年8月に同法人の保育所職員を名乗る人物から「夏の賞与が支給されていない。支給が2回遅れている。前年度分の処遇改善が7月末に支給された」という手紙や、「市から補助金も出ているので、行政でしっかり切り込んでほしい」という電話があったことを明かした。同年11月にあった健康福祉局による法人監査と、こども未来局による保育所への施設監査でも、職員から給与や賞与の支払い遅れへの不安の訴えがあったという。
 当時の市の対応について、担当者は「監査の結果、拠点区分間の貸付金の年度内精算や、各種手当の適切な支給を求めた」と説明。深瀬氏に対しても、経営状況が悪化していた施設の事業の改善を求めたとした。雨笠議員は「会計操作に対する理事会の承認などの議事録を、監査で確認すべきだったのではないか」とただしたが、担当者は「こども未来局では議事録の確認はしていない」と述べるにとどめた。
 同法人の保育所の職員は今年8月、本紙などの取材に応じ、「賞与の支払いに不安を感じ、市が監査した時に訴えたが『今日はそれを見に来たんじゃない』と言われた」と明かしていた。

◆外部有識者3人選任 監査検証始まる

 川崎市は20日、母子育成会への過去の監査などが適正だったか、検証を始めた。三田村有也(ともなり)副市長が同日、検証に参加する外部有識者3人に任用通知書を交付した。
 選任されたのは、隅河内(すみこうち)司・田園調布学園大教授、岩崎文昭弁護士、栄田(さかえだ)悟志公認会計士。三田村副市長は「検証は公平公正、スピード感が重要と考えているが、検証結果が外部の目から見ても納得できるものとなるよう説明責任を果たす必要がある」とあいさつした。
 有識者を代表して、隅河内氏が「専門的な見地から適切に素直な意見を申し上げ、検証全体が有意義なものになればと思っている」と述べた。
 市は当時の市担当者や法人職員らへの聞き取り調査などを通じて検証を進める。市の監査の適正性のほか、市役所OBの同法人役員への就任状況、市有地の無償貸し付けの実態について明らかにしていく方針で、来年3月に報告書を公表するとしている。(東京新聞9月21日)

厚労省、介護事業所のマイナカードリーダー導入に財政支援 来年度にも開始

介護保険被保険者証のペーパーレス化など介護DXを推進するため、厚生労働省はマイナンバーカードの読み取り機を導入する事業所・施設を費用面で支援する。

今後の予算編成過程で財源を確保し、早ければ来年度にも補助金などを支給できるようにする。19日に開催した審議会(社会保障審議会・介護保険部会)でこうした意向を明らかにした。


厚労省は介護DXの基底をなす国の重要なインフラとして、新たに「介護情報基盤」を整備する計画。事業所・施設、医療機関、自治体、利用者など関係者が、それぞれ必要な情報をオンラインでいつでも閲覧・確認できる環境を整備したい考えだ。


例えば要介護認定、請求・給付、ケアプラン、LIFEなどの情報が迅速に共有されることを想定。紙ベースのアナログなやり取りを一掃し、介護業務の効率化、職員の負担軽減、サービスの質や利便性の向上につなげる狙いがある。介護保険証のペーパーレス化も、こうした目的を実現する施策の一環として進めていく方針だ。

注)厚労省は従来の介護保険証の廃止を前提としておらず、マイナンバーカードと紙媒体を併用していく構えをみせている。

厚労省はこの日の審議会で、事業所・施設のマイナンバーカードの読み取り機に加えて、セキュリティ対策ソフトの導入などにかかる費用も支援すると説明。その金額や方法など具体的な中身は、これから詰めていくとするにとどめた。


事業所・施設への支援は来年度にも実施される見通し。厚労省は新たな「介護情報基盤」の運用をできれば2026年度から始めたい考えだが、現場の実情を考慮して慎重に日程を判断する姿勢も崩していない。全体のスケジュール感が明示されるのは、早くても今年の年末頃となりそうだ。


会合では委員から、事業所・施設への補助を十分な内容とするよう求める意見が相次いだ。また、介護職への技術的なサポートを充実させるよう促す声も多くあがった。

 

あつまれ主役! 介護現場を牽引するデジタル中核人材を養成 厚労省が来月から無料研修会

厚生労働省は来月から、テクノロジーを活用した生産性向上を介護現場で中心となって進められる人材を育てる研修を始める。

13日に発出した介護保険最新情報のVol.1309で紹介。介護現場の関係者に広く周知している。


名称は「デジタル中核人材養成研修」。全てオンラインで開催される。参加費は無料。介護事業所・施設で3年以上の勤務経験があり、職場でテクノロジーの導入や業務改善などに関わっている、またはこれから取り組む意欲のある職員らが対象となる。


参加申し込みは日本介護福祉士会の公式サイトから。日程などの詳細もここで確認できる。深刻な人手不足に直面する介護事業所・施設にとって、生産性向上は避けて通れない重要施策となる。厚労省はこの研修を通じて、「介護ロボットやICTなどのテクノロジーの効果的な活用を通じて生産性向上をリードできる人材を養成する」と説明。積極的な参加を呼びかけている(介護ニュースより)

 

在宅介護どう確保 厚労省、サービス提供体制の効率化など検討 今秋から調査開始

 

厚生労働省は今秋から、目下の介護現場の課題や今年度の介護報酬改定の影響などを詳しく把握する調査を開始する。

今後の介護報酬改定をめぐる議論に結果を活かす方針。今月12日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で調査票などを説明し、委員から大筋で了承を得た。


人手不足が深刻な各地域で持続的なサービス提供体制をどう作っていくか − 。


これをテーマとする調査が柱の1つとして行われる。対象は幅広い。訪問介護や訪問看護、定期巡回・随時対応サービス、通所介護、小規模多機能、居宅介護支援などの事業所が含まれ、都道府県や市町村への悉皆調査も実施される。


厚労省は事業所の経営状況、訪問系サービスの提供状況、人材確保の状況、利用者の充足状況、テクノロジーの活用状況などを探る計画。事業所の数の変化や休止・廃止の状況、自治体の支援策、過疎地の課題なども調べる考えだ。


そのうえで、より効果的・効率的なサービス提供のあり方、事業所同士の連携のあり方、人材確保の有効な方策などについて、都市部と地方の違いも考慮して具体的に検討していくとした。既に多くの地域で“人材危機”が顕在化している在宅介護をどうしていくか、という本丸の課題と真正面から向き合う調査となるため、今後の動向に関係者の注目が集まりそうだ。

会合では全国老人福祉施設協議会の小泉立志副会長が、「この調査は介護保険制度の存続という観点から非常に重要」と強調。「特に中山間地域や離島などの今後のあり方には多くの課題がある。利用者・職員の不足で事業として成り立たない地域もあると思われるため、制度のあり方も含めて調査結果を活用して頂きたい」と求めた。


また、民間介護事業推進委員会の稲葉雅之代表委員は、「今年度の介護報酬改定で基本報酬が引き下げられた訪問系サービスの経営がとても心配される。重点的に検証して頂きたい」と要請。日本介護支援専門員協会の濵田和則副会長は、「居宅介護支援についても、人材不足などでサービスの提供が困難になりつつある地域がある。訪問介護と同様に、今後の対策を十分に検討できるような調査を期待したい」と述べた(介護ニュースより)

「お金で買える幸せ」と「お金で買えない幸せ」をバランスよく求める

幸せはお金で買えない、とはよく言われる言葉ですが、幸せになるために「お金」はある程度必要です。例えば、食べること、着ること、住むこと、教育を受ける事

やりたいことを実現する等、お金なしではできないこともあります。「愛があればお金はいらない」等と言っても、お金がないためにケンカになったり、病気になったときに助けてあげられなかったりすることもあります。お金がある程度あることで、最低限の欲求を満たされたり、不幸になることを妨げます。しかし、どれだけお金があっても、「まだ足りない」「もっと欲しい」と満足できないのは不幸なこと。生活レベルがあがり、贅沢をするほど、それに対する感謝や喜びの気持ちは薄らいでいきがちです。

人生にはある程度お金は必要ですが、、お金で買えないものこそ、人生の幸せにはより重要です。家族や友人との安心、信頼できる人間関係、持続的な健康、やりがいのある仕事、夢中になれる趣味、満たされている時間、自分を高めてよりよい人格をもつこと・・・こころを込めてコツコツと積み上げてきたもの、守ってきたものは、深い幸せを実感させてくれます。

大変皮肉なことに、人はお金を得るためにこのような「お金でえられないもの」を犠牲にしてしまいがちです。幸せを感じやすい人は、自分にとっての幸せをわかっていて「お金で買える幸せ」と「お金で買えない幸せ」をバランスよく求めています。これが、お金とうまく付き合っていくヒケツではないでしょうか。(有川真由美著「いつも機嫌がいい人の小さな習慣」より)

Q 遅刻してくるベテラン職員が、パート職員に毎朝タイムカードを押させていたことが発覚。このような場合、法的にはどのような問題がありますか?

A まず考えられる問題として、管理者の労働時間の把握不足による問題が考えられます。

 残業したら割増賃金を払い、遅刻したらその分を控除(ノーワーク、ノーペイの原則と言います)しますが、この場合はタイムカードを基に賃金を計算することになります。このケースのように、(表面上では)タイムカード上は遅刻していないことになっているので、たとえ実際には遅刻したことが分かっていても、後からタイムカードを盾に賃金不払いを要求してくる可能性もありますので、タイムカード上も遅刻とする「証拠」を残すことが必要で「打刻訂正届」などを提出させて、本人に遅刻したことを申請させる必要があります。

また、就業規則の服務規律条文にこのような行為の禁止を明確に規定し、かかわった二人には「度重なる服務規律違反は、始末書、減給、出勤停止、重いものであれば解雇とう処罰をしなくてはならない」という懲戒処分の説明も必要になるでしょう。また、一番の大きな問題は、冒頭に述べたように、管理者が「労働時間の把握をしていないこと」です。管理者の重要な仕事の一つとして「労働時間を管理する職務」があることを明確に伝えなければなりません。さらには、タイムカードの置き場所も「人目のつく場所」に変更し、不正が起きにくいような工夫も必要かもしれません。管理者が遅刻してくる職員を厳しく取り締まる仕組みをきちんと作ることが一番の解決策であり、それが惻隠同士の人間関係を良好にするのではないかと思います。

「医療機関機能」報告へ、新たな地域医療構想 厚労省・検討会

2040 年ごろを見据えた新たな地域医療構想を議論する検討会が 6 日開かれ、厚生労働省は、
これまでの病床機能に加え、「医療機関機能」の報告を新たに求める案を示し、おおむね了承さ
れた。報告の具体的な内容や、報告を求める医療機関の範囲などは今後詰める。
医療機関自体の機能の報告を求めることで、地域での役割を明確化する狙いがある。
厚労省が示した「医療機関機能」のイメージは、▽高齢者救急の受け皿となり、地域への復
帰を目指す機能▽在宅医療を提供し、地域の生活を支える機能▽救急など急性期の医療を広く
提供する機能▽医師の派遣機能▽医育機能▽より広域な観点で診療を担う機能-の 6 つで、こ
れらの複数の機能の報告も可能とする。報告内容などの詳細を年末までに固める。
現行の病床機能報告制度では、一般病床か療養病床を持つ病院や診療所は自院が担う医療機
能として「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の 4 つの病床区分の中から 1 つを自主的
に選択し、都道府県に病棟単位で報告している。
ただ、高度急性期と急性期や急性期と回復期の機能の違いが分かりにくかったり、25 年の地
域医療構想を策定した後に急性期と回復期双方の機能を持つ地域包括ケア病棟や地域包括医療
病棟が新設されたりするなど課題が生じていた。
そのため厚労省は、40 年ごろの増加が見込まれる高齢者救急の受け入れや、救急・急性期医
療の提供を広く行う医療機関機能を明確にした上で、従来の病床機能とは別に報告を求めるこ
とにした。
厚労省はまた、新たな地域医療構想での必要病床数の推計に係る病床機能区分について、こ
れまでと同様に高度急性期・急性期・回復期・慢性期の 4 区分とした上で、基本的に診療実績
データをベースに推計する案も示し、了承された。
新たな地域医療構想の運用は 27 年度に始まることになっていて、検討会では今後、在宅医療
や外来医療、介護との連携、構想区域、地域医療構想調整会議、医師偏在是正対策などのテー
マごとに議論し、年内に取りまとめを行う。(メディカルウェーブより)

都の保育サービス状況、待機児童361人…増加へ転じる

東京都は2024年8月30日、都内の保育サービスの状況を公表した。4月1日現在、都内の保育サービスを利用している児童は前年比11人増の32万3,750人。就学前児童人口に対する利用率は59.1%。保育所などの待機児童は、前年より75人増え361人となった。

保育サービス利用児童数の状況

東京都は2024年8月30日、都内の保育サービスの状況を公表した。4月1日現在、都内の保育サービスを利用している児童は前年比11人増の32万3,750人。就学前児童人口に対する利用率は59.1%。保育所などの待機児童は、前年より75人増え361人となった。

東京都は、認可保育所、認証保育所、認定こども園、家庭的保育事業などの地域型保育事業、定期利用保育事業、企業主導型保育事業、区市町村単独保育施策などの保育サービスの利用状況等について毎年調査を行い、結果を公表している。

 2024年4月1日現在、都内の保育サービスを利用している児童は前年より11人増の32万3,750人。就学前児童人口に対する利用児童数の割合(利用率)は、前年比2.3ポイント増の59.1%。2018年からの7年間でもっとも高い利用率となった。

 保育所などの設置状況は、「認可保育所」が前年比12か所増の3,623か所、定員は前年比481人減の32万389人。「認証保育所」は、前年比24か所減の412か所、定員は前年比672人減の1万3,946人。

 待機児童数は、前年比75人増の361人。公表されている資料をみると、2018年から続いていた減少傾向から一転、2024年は増加に転じた。年齢別では、「0歳児」8人、「1歳児」268人、「2歳児」71人、「3歳児」13人、「4歳以上」1人。特に1・2歳児の待機児童数が前年度に比べ増加している。就学前児童人口のうち保育所等利用申込者数を割り出した保育所等利用申込率は、前年比2.6ポイント増の58.8%。

2024年4月1日の時点で待機児童数が多かった区市町村は、「世田谷区」58人、「荒川区」33人、「町田市」28人。一方、前年度から待機児童が減少したことにより待機児童ゼロになった区市町村は、「府中市」「新島村」「青ヶ島村」の3自治体。前年度から待機児童ゼロの区市町村とあわせて、計36自治体が待機児童ゼロとなっている。

 待機児童がいる区市町村は26自治体。このうち、世田谷区や荒川区、文京区、北区など14自治体で前年度から待機児童が増加している。都内の保育サービスの状況の詳細は、東京都Webサイトの報道発表より見ることができる。

 

介護福祉士の国試を大改革 来年度から「パート合格」を導入 厚労省が方針決める

厚生労働省は11日、人材の確保が大きな課題となっている介護福祉士の国家試験のルールを弾力化し、複数の科目ごとに合否を判定する「パート合格」を新たに導入する方針を決めた。

パート合格の考え方や仕組みなど具体像を描いた報告書を有識者会議でまとめた。来年度に実施する国試から導入する。


現行で計13ある科目を大きく3つに分割。初回でその全てに合格できなかった場合、2回目以降は不合格パートのみ学習して受験すればいい形とする。


合格パートの免除はその後2年間(翌年と翌々年)とした。仮に毎年1パートずつ合格していけば、3年間で段階的に資格を取得できる制度設計となっている。合格の有効期限が切れたパートは、改めて受験し直さないといけない。

背景にあるのは深刻な人手不足だ。介護現場で中核的な役割を担う介護福祉士は、国試の受験者数が昨年度まで3年連続で減少している


介護福祉士の資格には、介護現場で働きながら取得を目指す人が多いという特徴がある。パート合格の導入は、これから挑戦しようという人をサポートすることが目的。より受験しやすい国試へ改め、必要な人材の確保につなげていく狙いがある。また、日本語対応も欠かせない外国人のハードルを下げるという意味合いもある。

厚労省は有識者会議の報告書で、「受験者は日々の介護業務を行いながら合格に向けた学習時間を確保している状況」と説明。「パート合格を導入すれば、ひとりひとりの状況に応じた学習を後押しすることが可能となり、より受験しやすい仕組みとなる」との認識を示した。(介護ニュースより)

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