コラム
評価制度の運用の改善やサポート業務で、ご相談を頂きますが、何にお悩みかというと いわゆる形骸化です。
形骸化とは「実質的な意味を失い、中身のない形式だけ残ること」です。
まさしく、「ただ やっているだけ」という状態と言っていいかもしれません。評価制度を導入して3年ぐらい経過するとこのような状況に陥るケースはとても多いように感じています。
なぜ、このようなことになってしまうのか。管理者やTOPの方にやる気が無いからでしょうか?それもあるかもしれませんが、それを考えてもなかなか改善にはつながらないので
もう少し構造的に考えてみたいと思います。
その視点で「重要度、緊急度のマトリックス」で考えてみると、人事評価のポジションは
「重要度は高い」が「緊急度は低い」ということになります。つまり、今やらなくても問題はない仕事となり、この結果「先延ばし」となり「緊急度の高い仕事」が終わったら取り組もうと思っているうちに、気が付いたら期末になってしまう。このようなことを繰り返しているうちに、評価制度は「形骸化」へまっしぐらとなります。誰が悪いわけではなく、そのような構造になっているのが評価制度の運用というわけです。
そのうえで、評価制度の形骸化にどうすれば
歯止めがかけられるか
- 評価制度の評価内容を毎年見直す
評価項目のブラッシュアップ、とりわけ評価項目が今の時代に即しているか、人の成長に合わせてよりレベルアップしていく項目に変わってきているかを毎年実施する重要なイベントごととして、必ず行っていただきたいと思います。
もちろん、見直した結果として、前年と同じでいこう、という結論であればそれもOK
です。
- 本人評価と上司評価(一次評価)を別々に行う
良き聞く声で、「どうしても本人評価に引っ張られてしまう」という相談があります。
その場合のアドバイスは、本人評価とは別シートで一次評価を行うことです。そのメリットとして、今まで以上に評価への真剣度が変わります。そもそも本人評価は評価エラーも多く、スキルを持っている人は少ないので、あまりアテにしない方がいいと思いおます。いずれにしてもこの変更は評価者にとっては大きな変更なので、異論はありますが、実際におこなった事業所に例を見ると、評価に対する真剣度は変わり、形骸化にはなりません
- 運用委員会などを作り機能させる
人事制度は構造上、「緊急度は低い」業務であることは、事業所のTOPや管理者でも同じです。そこでTOPも含めて、評価制度全体をマネジメントする「担当者」や委員会をつくることをお勧めしています。年間のスケジュールを決めたり、いつまでに●●を実施してくださいというように指示手配する役割と責任をもった委員会などがあることで全体が機能するようになります。
- 期初に、一年間のスケジュールに付を入れて決めておく
事業計画の発表日や、社内的なイベントの日付を決めるのと同じように、評価制度の運用を重要なイベントとして、評価実施期間、評価者ミーティング、フィードバック面談等をあらかじめ1年間の日付を確定させておきます。そして、これは会社の最重要イベントということで、他の予定が入っても、この予定を最優先すると決めて通知をするぐらい徹底したいものです。
以上、過去の事例に基づき、代表的な方法を挙げましたが、
対策の必要があれば、出来ることから始めて行くことをお勧めします。
A, 週三日のパート職員からフルタイムの常勤に変更する場合、変更した直後の基準日の勤務日数によります。16時間拘束の夜勤を行う場合の付与日数は、1勤務について2日分付与します。
詳解
有給休暇の権利は6か月継続勤務した時点で発生します。この日を「基準日」と言います(4月1日入社なら10月1日)。短時間勤務のパート職員がフルタイムの常勤に雇用形態を変更する場合、有給休暇の付与日数について下記の通達があります。
「年次有給休暇の権利は、基準日に発生するので、基準日に予定されている労働日数の年次有給休暇が付与されなければならない。従って、入社時に比例付与の対象者(短時間労働者)であったとしても6か月経過後に比例付与の対象者でなくなっていたとしたら、10日の年次有給休暇を付与しなければならない」昭和63、3、14発150号)
従って、勤務日数の少ないパート職員がフルタイムの常勤に登用されて雇用形態が変わったときは、有給休暇が新たに発生する日(フルタイムになった直後の基準日)の勤務形態に応じた有給休暇を付与します。また仮に、年度途中で所定労働日数が変わったとしても、その時点で付与日数を増やすのではなく、直後の基準日においてフルタイム勤務に応じた日数の付与となります。フルタイムから短時間労働に変更する場合も同じ考え方です。
また、病棟勤務看護職の16時間拘束の夜勤1勤務に対して有給休暇の付与日数は「2日」となります。行政通達の内容は下記となります。
「休日は原則として暦日休日制
(午前0時から午後12時)をとっています。1勤務16時間隔日勤務など、1勤務が2暦日にわたる場合も原則通り暦日制が適用されて、年次有給休暇の付与についても当該1勤務(16時間夜勤)の免除が2労働日の年次有給休暇の付与とされます。尚、この場合の手当(年次有給休暇の賃金)については、2労働日分の平均賃金などを支給しなければなりませんが、これは結局1勤務分(16時間夜勤分)に相当します。
鹿児島市の認定こども園で、園児が首を切りつけられた事件です。逮捕された保育士の女が「仕事や人間関係でいっぱいっぱいだった時に、子どもとの関係が思い通りにならず、感情が高ぶった」と話していることが分かりました。
この事件は今月7日、鹿児島市の認定こども園で2歳の男の子の首を切りつけたとして、保育士の笹山なつき容疑者(21)が殺人未遂の疑いで逮捕・送検されたものです。
警察の調べに対し、切りつけたことは認めているものの、「殺すつもりはなかった」と供述しているということです。
笹山容疑者の弁護人によりますと、当時、容疑者は刃の長さ3センチほどの私物のカッターナイフを凶器として使ったとみられています。さらに弁護人に対し、「仕事や人間関係でいっぱいいっぱいになっていた時に、子どもとの関係が思い通りにならず、感情が高ぶって思わず手が出てしまった」と話していることが新たに分かりました。
実際に、笹山容疑者のものとみられるSNSには事件前「全部うまくいかなくて、向いてないのかなって嫌になった」など、仕事への不安をうかがわせる投稿が見られました。
園の代理人弁護士によりますと、笹山容疑者がクラスを受け持った今年4月以降、複数の園児がすり傷や切り傷を負うケースがあったということで、園は原因究明などを進める方針です。(TBSニュースオンライン)
厚生労働省は、サイバー攻撃を受けた場合の事業継続計画(BCP)を策定する上で記載すべき
項目をまとめた確認表を作り、医療団体に 6 日付で通知した。確認表の項目ごとに解説を加え
た手引きとBCPのひな形も作成し、医療機関に活用を呼び掛けている。
BCP 策定の確認表では、▽平時(非常時に備えたサイバーセキュリティーの体制整備)▽検
知(システム障害が見受けられる場合の対応)▽初動対応(サイバー攻撃による被害の拡大防
止)▽復旧処理(復旧計画に基づく対応)▽事後対応(復旧結果の報告を踏まえた再発防止策
の検討)-の5つのステップごとに確認すべき項目をまとめた。
ステップ 1 の「平時」では、非常時を想定して院内の情報機器の全体を網羅するネットワー
クの「構成図」を作成し、院内のサーバ・端末・ネットワーク機器の状況を把握できているか
を確認する。
確認表の手引きでは、サーバや端末のОS(基本ソフト)、IP アドレス、脆弱性への対応状況、
ウイルス対策ソフトの稼働状況の一覧を整備するよう呼び掛けている。
さらに、非常時を想定したサイバーセキュリティー体制の整備では、サイバー攻撃のリスク
を検知するための情報収集の体制を整備できているかどうかや、バックアップと復旧の手順を
確認できているかなどをチェックする。
ステップ 3 のサイバー攻撃を受けた際の「初動対応」では、電源系統・ブレーカー・ハード
ウェア・ソフトウェアなどの原因調査を行えるかどうかや、調査を事業者に依頼できる体制に
なっているかを確認する。また、サイバー攻撃の兆候があったらネットワークを遮断するなど、
被害の拡大を防ぐための対応が可能かどうかも確認する。
ステップ 4 の「復旧処理」では、経営層からの指示に基づき復旧計画を実施できるかをチェ
ックする。
手引きでは、BCP を策定する際の留意点としてあらかじめリスク分析を行う重要性を強調し、
院内だけでなく事業者やほかの関係者と情報交換を行うなど「リスクコミュニケーション」の
実践を呼び掛けた。また、BCPの定期的な見直しや更新も求めた。
厚生労働省は今月26日に、ケアプランデータ連携システムの活用促進に向けた無料ウェビナーを開催する。
テーマは「明日から実行したくなる! 普及施策のヒント」。より多くの介護事業所への導入につなげる狙いがある。11日に発出した介護保険最新情報のVol.1274で広く周知した。
セミナーは都道府県や市区町村の担当者、介護事業所の関係者などが対象。Zoom、YouTube Liveで参加できる。
プログラムは3部構成となっている。
第1部では厚労省の担当者が、システムの趣旨や機能、有効性などを説明。第2部では青森県や武蔵野市、新潟県国保連合会などが、それぞれ取り組んでいる介護事業所への導入の支援策を、優良事例として紹介する。第3部ではシステムの運営主体である国保中央会が、周知や広報に関するアナウンスを行う。
「ケアプランデータ連携システム」は、居宅介護支援事業所と他の介護サービス事業所とのケアプランやサービス利用票(予定・実績)などのやり取りを、オンラインで安全に効率化できる仕組み。厚労省は昨年4月のリリース後から、介護現場の負担軽減に向けて普及を図ってきた経緯がある。(介護ニュースより)
政府は11日の経済財政諮問会議で、今年の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」の原案を提示した。
焦点の社会保障改革をめぐっては、高齢化や人口減など中長期的な構造変化に耐えうる持続可能なシステムを作る必要があると説明。「現役世代の消費活性化による成長と分配の好循環を実現していく」とも記し、医療・介護などの保険料負担の上昇を抑制することが「極めて重要」と指摘した。
介護分野の具体策としては、2割の利用者負担を求める対象者の拡大、居宅介護支援の利用者負担の導入に言及。要介護2以下の訪問介護と通所介護、とりわけ生活援助の総合事業への移管も盛り込んだ。これらの検討を進め、2027年度に控える次の制度改正の前までに結論を得るとした。
いずれも介護現場の関係者の抵抗が予想される施策だが、早期の具体化を図る姿勢を改めて明確に示した形。今後、厚生労働省の審議会などで実施の是非が議論されていくことになる。
政府はこのほか原案に、一部の不適切な人材紹介会社の手数料が事業所・施設の負担になっていること、高齢者向け住宅の入居者へ過剰にサービスを提供する事業者がいることなどを問題として提起。「報酬体系の見直しや規制強化の更なる検討を含め、実効性ある対策を講じる」と明記した。(介護ニュースより)
先週末の7日、
“Q&A(Vol.7)”
が公表されていたようですね。
科学的介護推進体制加算についてであったり、
協力医療機関連携加算等についての補釈等が盛り込まれているようです。
関心をお持ちの皆様は、下記をご確認下さいませ。

衆議院・厚生労働委員会では5日、介護や障害福祉の現場を支える職員の処遇改善の検討を政府に求める決議が全会一致で可決された.
今年度の報酬改定の影響を速やかに検証し、その結果に基づいて必要な措置を講じるよう訴える内容。検証を行う際は、基本報酬を引き下げられた訪問介護の事業者らの意見も聞くべきとクギを刺した。
武見敬三厚労相はこうした決議について、「趣旨を十分に尊重して努力していく」と述べた。
決議は自民党、立憲民主党、日本維新の会、公明党、日本共産党、国民民主党、有志の会などが共同で提案したもの。物価の上昇が続いていること、他業界で大幅な賃上げが実現していることなどを踏まえた動きで、もともと給与水準が低い介護・福祉業界の人材不足が加速するという懸念が共有された形だ。(介護ニュースより)
厚生労働省の「医療施設動態調査」(3 月末概数)によると、全国の一般診療所の数は同月末
現在で10 万5,280 カ所だった。前月からは 12 カ所の増。新型コロナウイルス感染症の感染が
拡大する前の19年同月比では3,078カ所増加していた。
24 年3月末現在の10万5,280カ所の内訳は、無床が9万9,715カ所(前月比40カ所増)、有
床が5,565 カ所(28 カ所減)。5 年前の19 年同月末から無床は4,287カ所増加したが、有床は
1,209 カ所減った。
一般診療所の増減を都道府県別に見ると、19年同月比で増えたのが26都道府県で、増加幅が
最も大きかったのは東京の11.2%だった。次いで、神奈川6.4%、愛知5.6%、大阪5.3%、埼
玉5.2%のいずれも増。一方、21県では減少し、減少幅が最も大きかったのは高知の7.2%だっ
た。ほかは、愛媛が 6.4%、徳島が 5.9%、長崎が 5.3%、山口が 4.9%のいずれも減で、西日
本で減少が目立った。一般病院は24年3月末現在、全国に7,039カ所あり、前月から12カ所
の減、19年同月からは248カ所減少した。精神科を含む病院全体では24年3月末が8,097カ所
で、前月から13カ所、19年同月から245カ所減少した。(厚労省発表)
- 時季変更権の判断をする時間的余裕もなく、翌日の正常な運営を妨げる場合には、必ずしもその日に与える必要はありません。
時季変更権の行使
事業主には「事業の正常な運用を妨げる」場合には従業員から申請のあった有給の取得時期を変更できるという権利があります。しかし、前日の有給を申請された場合、「事業の運営を妨げるかどうか」を判断する時間的な余裕がなく、また翌日の代替え要因の確保も難しい状況だともいます。結局、時季変更権を行使するか、別の日に変更してほしいとお願いする可能性が高いと思われます。
そのようなために就業規則に「シフトを作成する前月末までに申し出ること」などのルールを設定しておくことをお勧めします。原則的な取り扱いとして事前申請期限を指定することは合理的な範囲内において認められると考えられています。ただし、「3か月前に申し出ること」などあまり長い設定は、有給の取得を抑制するとみなされますので避ける必要があります。
一方、前月末とルールを決めていても、その期限を過ぎて申請してくる場合もあります。有給は権利性の強い性質がありますので、申請期限を切っているという理由だけで、直ちに年休を与えないということはできません。この場合でも必要に応じてその日に認めるか、別の日にしてもらうかを判断する必要があるでしょう。
申し出ルールを設けたときの注意点
シフト作成した後でも、身内に不幸があったった場合や、急に入院する場合とか、このような場合、申し出の時期にかかわらず認めてあげてもいいでしょう。ただ、その場合は、理由をきちんと把握して、やむを得ない事情に限り認めるなど言っての判断基準は必要と思います。
シフト作成後の申し出による変更が慣例的になり、風邪をひいて休む場合当然のように有給扱いするとなるとルールが形骸化してしまうので原則と例外の扱いを決めておくといいでしょう。