コラム
幸せに生きていくためには、笑顔は必要不可欠なものです。
幸せだから笑顔になるのではなく、笑顔があるから幸せになれる・・・そう、間違いなく。
笑顔の偉大なパワーは計り知れません。
世界中どこに行っても、言葉は通じなくとも、にっこり笑いかけるだけで相手も笑顔になってくれます。偶然隣り合わせた人と仲良くなれる展開もあります。ケンカしていた家族であってもひょんなことから一緒に笑うとケンカしたことさえ忘れてしまいます。
少しばかり不安になったときも笑い、イライラした時にも笑うと、心のモヤモヤも吹き飛ばされてしまうのは不思議なほど。たとえ作り笑いであっても、ストレスを軽くしリラックスさせ、免疫力を高めるというのもなんとなくうなづけるでしょう。
笑っているとき、不安になったり怒ったりするのは、至難の業。笑顔はたくましく前進するエネルギーにあふれています。
人に好かれたいと、あれこれ努力しなくても、笑顔でいれば嫌われることはあまりありません。笑っていれば、自然に自分が楽しいこと、面白いことを求めるようになっていきます。
そしてたくさんの出会う人の中には、「一緒に仕事をしましょう」「一緒に遊びましょう」と思ってくれる人、助けてくれる人も現れるのです。「どれだけ幸せになれるか」は「どれだけ笑顔になれるか」という、案外単純なものかもしれません。
「笑顔でいる」という習慣は、仕事のノウハウや社会常識を学ぶよりもずっと大切なことかもしれません。
(出典 「上機嫌でいきる」より)
A,
共働きで夫婦共に健康保険の被保険者の場合、子ども等の扶養家族がどちら
の被保険者の被扶養者にも入れる基準を満たしていることがあります。その際、
どちらの健康保険の扶養に入れるかは、夫婦の年間収入の差や主に生計を維持
している者はどちらかなどを踏まえ、総合的に判断されます。
詳細解説:
1.共働きの場合の被扶養者の認定以前は男性(夫)の年収が女性(妻)の年収よりも多い世帯
が大半でしたが、共働き世帯の増加に伴い、両者の年収が同程度または逆転している世
帯も増えています。これにより、2021 年 8 月に、夫婦共に健康保険の被保険者であり、2 人で子ども等を扶養する場合(共同扶養)の被扶養者の認定基準が見直され、具体化かつ明確化されました。※主な基準は、次のとおりです。
① 被保険者の年間収入(過去の収入、現時点の収入、将来の収入等から今後 1 年間
の収入を見込んだもの)が多い方の被扶養者とする
② 夫婦の年間収入の差が年収の多い方の10%以内である場合は、「主として生計
を維持する者」の被扶養者とする
2.実務上の判断
今回の質問のように、共働きで夫婦共に健康保険の被保険者の場合、まずは両者の年間収入の多い方の扶養に入ることになります。
例えば、年間収入が夫は 420 万円、妻は 450 万円の場合、妻の扶養に入ることになりますが、年間収入の差額割合は約 6.7%(年間収入の差額割合が 10%以内)のため、「主として生計を維持する者」が夫の場合は、子どもは夫の健康保険の被扶養者となります。そのため、配偶者の年収の状況も確認の上、届出を行う必要があります。
被扶養者の届出は、その年収が要件を満たしているかという点に着目しがちですが、共働きの夫婦のような場合には、家族全体の状況を確認する必要があります。
手続きの際の確認事項をまとめるとともに、ご相談のケースでは家族手当の支給基準が現状のままでよいか、検討してもよいでしょう。
※ 参考:「夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定につ
いて(令和 3 年 4 月 30 日保保発 0430 第 2 号・保国発
0430 第 1 号)」
診療報酬改定の影響や関連の取り組み状況などを把握するための特別調査のアンケート票に、2022年度改定で新設された「こころの連携指導料」が盛り込まれることになった。
22年度の改定では、孤独・孤立による影響などで精神疾患が増悪する恐れがあると認められたり、精神科や心療内科を担当する医師による療養上の指導が必要であると判断されたりした患者に対し、かかりつけ医や精神科・心療内科の医師らが連携してサポートする体制を評価する「こころの連携指導料」を新たに設けた。
調査票は、16日に開かれた中央社会保険医療協議会・総会で了承された。同指導料については、▽届出の有無▽1カ月間(22年10月)の算定件数▽算定した患者の疾患▽今後の届出の意向-などを調べる。12月に調査を始める見通し。 出典: 医療CBニュース
◆“子供主体の保育”を考えよう
東京都は、子どもを中心とした保育実践の普及促進のため、動画の配信や、セミナー・交流会などを行います。
動画配信のひとつは、事業に参加した2人のアドバイザーが、都内保育所などに、それぞれ5回ずつ訪問して行った、子ども主体保育の活動を振り返った活動報告会の様子です。
もうひとつは、アドバイザー派遣に参加した五つの園のうち二つの園による活動事例の紹介と、保育の有識者やアドバイザーによるパネルディスカッションの様子です。
動画は、いずれも、ウェブサイトで、3月31日(金)まで見ることができます。
「子供の声を聴き子供の気持ちに寄り添う保育」セミナー・交流会は、都内の保育所などで勤務している人や、勤務予定の人などを対象としています。
2月18日(土)午後1時~3時まで、Zoomを使ったオンラインで開催されます。
参加を希望する人は、2月5日(日)午後5時までに、ウェブサイトからお申し込みください。
定員は100人、参加費は無料です。
関連リンク
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/01/18/08.html
https://www.tokyo-hoikushien.com/
全国の介護職員らでつくる労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」は26日、組合員の給与実態を把握する調査の最新の結果を公表した。
それによると、月給制で働く介護職員の平均は月給が26万1018円、年収が380万8000円(*)。年収の全産業平均との差は75万6300円で、ひと月あたり6万3025円となっている。
* ここでいう月給は所定内賃金。通勤手当や時間外手当、早朝・夜間手当などは含まない。一方の年収はこれらを含んだ総額。いずれも税金や保険料などを引かれる前の額面で“手取り”ではない。
年収の全産業平均との差は、前年(96万7100円)より21万800円縮小。処遇改善加算の拡充をはじめとする国の施策に加え、厳しい人手不足に伴う人材獲得競争の激化なども影響しているとみられる。
とはいえ、全産業平均と介護職員の“給与格差”は依然として大きい。今回の調査結果では、今の水準に「満足している」と答えた介護職員は35.5%にとどまり、全体の62.4%は「不満」を選んでいた。
NCCUの染川朗会長は会見で、「まだまだ格差が是正されていない。処遇改善策の更なる拡充が必要。早めに手を打たないと、介護業界はサービスを支える側から崩壊してしまう」と問題を提起。「社会全体として賃上げの機運が高まるなか、介護職員だけを置き去りにしてはいけない」と強調した。
この調査は、NCCUが組合員を対象として昨年8月から9月に行ったもの。月給制で働く2134人から有効な回答を得ている。(介護ニュース)
全国の介護職でつくる労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」が26日に公表した「賃金実態調査」の結果 − 。介護職員だけでなく介護支援専門員の賃金の動向も報告されている。
月給制で働くケアマネジャーの月給・年収(*)の平均は表の通り。ともに前年比で増加していた。
* ここでいう月給は所定内賃金。通勤手当や時間外手当、早朝・夜間手当などは含まない。一方の年収はこれらを含んだ総額。いずれも税金や保険料などを引かれる前の額面で“手取り”ではない。
この調査は、NCCUが組合員を対象として昨年8月から9月に行ったもの。月給制で働く2134人から有効な回答を得ている。
介護職員との比較では、やはり賃金の差が無くなってきている傾向が読み取れる。
例えば施設系サービスの介護職員をみると、2021年の年収は381万7000円でケアマネとの差は6万6000円。前年のこの差は17万3000円で、大きく縮小している。
もっとも、個々の賃金はサービスの種類や役職、キャリアなどによる違いも非常に大きい。このため、一概に「ケアマネと介護職員は差がなくなった」とも言い切れないのが実情だ。
NCCUはこのほか、全産業平均の年収は456万4300円でケアマネはそれより68万1300円低い、とも報告した。(介護ニュースより)
A ご質問の有給を取得してくれても時期に問題があるような場合の一つの対処方法は
労使協定を締結して「計画的付与」にて有給を取得してもらうことがあります。
園児の登園が最も減る時期が8月13日から16日は子供の預かり保育は実施しておらず、
2号子供と3号子供は5割ほどの登園になるとのことでしたので、この4日間に計画的付与を導入します。具体的には下記に次のようになります。年5日取得義務のある職員を2つのグループに分けます。グループごとに13日、14日の2日間のいずれかで取得させる割り振りを主任にお願いします。労使協定の締結後、計画通り8月に2日間の有給休暇を職員に取得させます。
もう一つの課題である5日間の取得義務が果たせない職員への対応です。このような方には園が時期指定を行うことを定めます。例えば、年の後半となると行事や次年度行事が立て込むため、1号子供が夏休みになる7から8月の間に3日の時期指定を行います。具体的には3人に7月から8月のいつ頃取得したいかを聞き、できるだけ希望に沿うように取得を決め「A先生は7月31日、8月1日、8月20日の3日間は週休を取ってください」とそれぞれに伝えます。園が時期指定を有給休暇を踏まえて、勤務表の作成ができるように、主任に情報を共有します。
導入後の状況を確認しましたが、計画的付与を導入した8月の4日間はクラスの垣根を取り払い、異年齢保育にするよう主任にお願いしました。主任中心に幼児リーダーと乳児リーダーの3人が夏ならでは遊びを取り入れた保育計画を作成しました。0歳児5歳児までが一緒に過ごす時間帯も計画されて打て、普段とは違う保育を少人数ならではのゆったりと雰囲気で園児も職員も楽しんでいました。
以上のような方法もご参考にしていただければと思います。
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保育業界の経営 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
社会保険労務士顧問業務 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
報酬基準 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
A、相手を見抜くポイントを3つおさえましょう。
2、退職理由は必ず確認
二つ目のポイントは、前の勤務先を必ず聞く事です。辞めた理由は5つあれば5つ全部「ここはどうして辞められたのですか」とひとつづつ確認していきます。
その場合、「院長の○○が原因で・・・」と辞めた理由を他人責任にする人は要注意です。それが事実であったとしても言うべきことではないからです。そういう人は同じように、自分の問題を他人の責任にして退職する傾向があります。
「体力的にきつかたった」ということを辞めた理由に挙げている人には、その程度の業務時間で、具体的にどのような業務がきつかったのかということをきくことで、その人の体力や仕事のスタンスを知ることが出来ます。
また「転職回数や頻度」も重要なポイントです。どのくらいのスパンで職場を変えているかを見て、半年や一年でコロコロ変えているようでは、今回も同じことになる可能性は高いと言えます。またある1か所では10年以上続いている状況であれば、風土さえ合えば、勤め続けてくれる可能性も期待できます。
3,質問はオープンクエスチョンで。
3つ目のポイントは、質問の投げかけ方です。どういう人かを掴むには、相手に話させr質問、オープンクエスチョンが有効です。この質問を答えようとすると、「イエス、ノー」で答えることが出来ないため、考えながら出てきた答えには、その人のホンネが出てくることが多いです。
例)仕事をするうえでどのような時にやりがいを感じますか?
これまでの仕事の中で患者様やお客様に喜んでいただいたエピソードを教えてください。
仮に「イエス、ノー」で答えられる質問でも、より掘り下げた質問を切り返していくことが必要です。例えば、保健所を忘れたという患者様にどのような対応をしますか、先輩がスタッフの悪口をいっていたらどうしますか、など具体的な質問をしていくと、リアルな場面が想像でき、その方の本当の部分が出てきたりします。
また男性が女性を見る場合は見る目が甘くなると言われています。そのため男性の院長が女性スタッフの面接をする場合には、同性のスタッフなどの同席してもらうことをお勧めします。
・逆質問を促す
「面接の最後に何か質問がありますか」と聞いてみるのもよいと思います。どんな質問をしてくるかを見てください。「有休はとれますか?」等自分の都合を優先的に聞いてくる人もいれば「何か勉強しておくことはありますか」とクリニックに貢献しようと前向きな質問をしてくる人もいます。その人が、何を大切にしているかを探るのに役立ちます。
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クリニック・医療業界の経営 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
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報酬基準 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
厚生労働省は18日、企業が雇用すべき障害者の割合(障害者雇用率)を現行の2.3%から2.7%に引き上げると決めた。労働政策審議会(厚労相の諮問機関)分科会に示し、了承された。引き上げ幅0.4ポイントは障害者雇用が義務になった1976年以降で最大だ。2024年度から段階的に引き上げ、26年度に2.7%とする。
企業が雇うべき障害者の割合は障害者雇用促進法に基づいて決まり、5年に1度見直している。一定の条件を満たす常用労働者数などに対する割合を集計し、未達成企業は不足1人当たり月5万円を納付することになっている。厚労省は雇用率の見直しに必要な政省令を年度内に改正する。
企業の対応期間を考慮し、24年4月から2.5%、26年7月から2.7%に引き上げる。現行の2.3%だと常用労働者数44人以上の企業は障害者を雇用する必要がある。2.5%になると40人以上、2.7%なら38人以上の企業で新たに雇用の義務が生じる。
企業の雇用率引き上げに合わせ、国と地方公共団体、教育委員会もそれぞれ雇用率を段階的に引き上げる。26年7月以降の雇用率は国と地方公共団体が3.0%、教育委員会は2.9%とする。
厚労省のまとめでは22年6月時点で企業に雇用されている障害者数は61万人と過去最多を更新した。一方で障害者雇用率を達成している企業の割合は48.3%にとどまっている。(日本経済新聞 朝刊 経済・政策より)
「国の基準の2倍以上の保育士を配置することで、保育者が心にゆとりをもって保育ができています。離職率も低く保育の質の向上も実現できています。取り組みを共有させてください」
保育現場の厳しい現状を伝え続けている私たちの元に、この投稿を寄せてくれたのは、東京・杉並区で、6つの保育所を運営する法人の統括、野上美希さんです。
「ここで働きたい」という保育士の応募が殺到し、中途の採用倍率は13倍にも上るといいます。いったいどのような工夫をしているのか、取材しました。
(首都圏局/記者 氏家寛子)
配置基準の2倍以上 メリハリある働き方
訪ねたのは、杉並区にある「ピコナーサリ新高円寺」という保育所です。
国の基準の2倍以上の保育士を配置しています。
正午、給食の時間に4歳児の部屋をのぞくと、2人の先生が見守るなかで、15人の子どもたちが落ち着いた様子で食事をとっていました。国の配置基準では4歳児の場合、保育士1人に対する子どもの数は30人なので、それを上回る体制となっています。
同じ時間に1階の休憩室では、保育士たちが食事をとっていました。休憩時間は1時間。そこに、子どもたちの姿はありません。連絡帳を書いたり事務作業したりする時間は、保育時間の中で確保できるので、持ち帰りや残業もないということでした。
これらは私(記者)にとって驚きの光景でした。
NHKの保育現場のリアルのウェブサイトに保育士から寄せられる投稿には、「休憩時は、子どもが昼寝をしている横で、連絡帳を書きながら過ごす」など、業務の傍ら休憩をとらざるをえない厳しい現状を訴える声が多いからです。
目が離せない年齢の子どもたちと過ごす職場だからこそ、子どもと離れた場所での休憩が必要だといいます。また、同僚の保育士とコミュニケーションをとる余裕があると、新たな気づきも生まれるといいます。
20代の保育士
「以前勤めていた園では休憩がとれず、業務量が多くて時間に追われて余裕がなかった。休憩時間に他の先生とお話しすることで、保育のやり方をこうしてみようという気づきがあり、自分の成長につながっていると思う」
どうやって手厚い配置を “地味な作業で”
野上さんは、民間のシンクタンクなどを経て夫の実家の幼稚園の経営に加わり、9年前に保育園を開園。今は、IT企業から転職した夫とともに、杉並区内の6つの園を運営しています。
開園当初は、国基準通りの人員配置でしたが、保育士は多くの業務を抱えて疲弊。離職者が相次ぐ厳しい状況に直面し、手厚い保育士配置を目指すことを決断しました。
そのために取り組むのが、経費の削減のための業務見直しです。
保育所の見学や地域向けの催しは、電話ではなく、HPで受け付けたり、手書きの書類をパソコンで入力したりするなど、事務作業にかかるコストをICTの活用で効率化しました。
一方、人件費を捻出するための経営努力もしています。
自治体が用意する補助金はしっかりと調べて請求。子育て中の家庭を支援する催しを複数回開くともらえる補助金で年間60万円、小中高校生の職場体験受け入れで年間60万円など、プラスαの事業にも取り組むことで、6つの園であわせて4人分の人件費を確保しました。
野上美希さん
「補助金は何十万円という単位のものをコツコツと積み上げるということで、その事業を例えば5つ、6つ行う、それを園ごとにすべて行うことで、(私たちが運営する)6園の中で4人分の補助をいただけるというように、1人分ずつ積み上げて最終的に2倍まで達成するという、とても地味な作業です。活用できるものがないか情報は能動的に探すことが必要だと思います」
育児中でも無理なくやりがいある仕事を
さらに、人を増やすだけではなく、長く働いてもらうための仕組みも導入しました。
保育士が子育てをしながらキャリア形成できるよう工夫しているのです。
6歳の男の子の母親で、保育士歴10年の池田みゆきさんです。
もともと飲食店で働いていましたが、保育士の仕事に憧れ、専門学校に通って保育士の資格を取得。この保育所で4年前から正規の職員として働いています。
保育の現場では、子育て中の保育士がパート勤務になるケースは少なくないですが、仕事にやりがいを感じている池田さんは、キャリアを継続したいと考えたといいます。
池田みゆきさん
「“正規の職員で働いてクラスの担任を持ちたい”という気持ちが強くありました。一方で、自分の子どもとの時間も大切なので、持ち帰りの仕事があったら両立できないのではないかと不安な気持ちはありました。この職場では残業がなく有給がとりやすいので助かっています」
池田さんは今、1歳児クラスの担任を持って、8時から18時の中でシフトを組んで勤務しています。
担任として送り迎えの時間帯に保護者に対応することは、保護者と関係をつくる上で大切なことで、今後の業務の幅や活躍の場を継続し、広げることにもつながるからです。
この保育所では、子育てや介護など事情を抱えた人も柔軟な働き方ができるよう、シフトの組み方を工夫。15分刻みで、9パターンから選ぶことができます。
さらに、育児中の保育士が朝夕のシフトに入る際に、自身の子どもを預ける保育園で延長保育料がかかる場合には、その料金を全額補助する制度を導入しました。
若手の保育士に偏りがちだった朝夕のシフトに子育て中の保育士も入りやすくすることで、みんなが公平に働ける職場づくりにつながっているといいます。
池田みゆきさん
「自分も保育士でありながら子育てに悩むことはたくさんあるので、保護者の方とわかりあえることもあるのかなと思います。自分の子どもだけではなく、ほかの子どもの成長もそばで見守ることができることに喜びを感じられるこの仕事がとても楽しいです。サポート体制が整っているからこそ、これからもキャリアを積んでいきたいと感じられます」
倍率13倍 応募者が殺到する園に
こうした保育現場の働き方改革によって、この保育所では離職者が減ったことで、採用のために費やすコストを下げることにも成功しました。
こうした取り組みが保育士たちの間に広まり、2022年度の採用倍率は新卒が7倍、中途は13倍にも上り、希望者が相次いでいるというのです。
実は、保育士登録をしていながら働いていない“潜在保育士”といわれる人は資格保持者全体の3分の2に上ります。
子どもの安全に関わる重大な責任を負っているにもかかわらず、「待遇が悪い」「勤務が過酷」といったことが背景にあるといわれています。野上さんは、保育業界で働き方改革が進むことで、保育所が、“潜在保育士たちが戻ってきたい”と思える職場になるのではないかといいます。
野上美希さん
「保育士の働き方や仕事へのやりがい、そして心のゆとりは子どもに返ってくることだと思います。子どものために日本の未来の社会のためには、保育士の配置の手厚さは非常に重要なことだと思います。配置さえしっかり改善されれば、保育って本当に楽しめるので、保育士を辞めた方も戻ってきたいと思えるようにしたい。自治体によっては補助を積み上げていくことも難しいと思うので、全国的にそういった環境が整えられるよう国にもお願いしたいです」
取材後記
異業種から転身した野上さんは、保育の現場は子どもの命を預かり、緊張感のある仕事をしながらも休憩さえもとれないことに驚いたといいます。そこで、先生たちのやりがいによって支えられる園ではだめだと思い、改革に着手したということです。
厳しい保育現場を取材してきた私は、取材した保育所のような手厚い配置の実現には、なにか“秘策”があるのではないだろうかと考えていました。しかし、取材を通じて、そういうものはないことがわかりました。野上さんが、「はじめはかなりの話し合いが必要でした」と打ち明けてくれたからです。
働き方改革を進めていく中で、“残業をなくすことでみんなが同様に活躍できる組織を目指したい”と根気よく伝え続けたといいます。それを伺い、新たな保育園の形を目指すためには、現場でしっかりと議論し、さまざまな試行錯誤を積み重ねていくことが大切なんだと思いました。(NHK首都圏ニュースより)
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