★ マザー・テレサの二つの言葉 ★
梅沢 辰也
(中村中学校・中村高等学校前校長)
【梅沢】
それからこれは校長になってからのことですけど、マザー・テレサの言葉を
引用する機会が多いですね。
校長として私の思いをどうやって生徒に伝えればよいかと本を読み漁る
うちに出逢ったのが、マザー・テレサでした。
特に惚れ込んでいる言葉が二つあって、話をする際によく引用しているんです。
──ぜひ教えてください。
【梅沢】
一つは
「愛の反対は憎しみではなく無関心です」。
愛とは何か。
それは無関心の反対だから関心を持つことだとマザー・テレサは言う。
ですから友達同士でもまずお互いに関心を持とうよ、ということで、そのためには
挨拶や日頃のコミュニケーションがいかに大事かということですね。
もう一つは
「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、
それはいつか運命になるから」。
この中で私が一番強調したいのが、「言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから」ですね。
言葉というのは普段何気なく使っているものですが、
それだけに気をつけなければいけなくて、特にマイナスな言葉は
極力使わないようにする。
──マイナスな言葉を使わない。
【梅沢】
そうです。マイナスな言葉というのは、それを言った瞬間、最初に傷つくのは
その言葉を発した本人です。
だからマイナスな言葉を使えば使うほど、その人がダメになってしまう。
もちろん、その言葉を聞かされる人にも影響を及ぼすので、
もっとぽかぽかした言葉を多く使いたいものですね。
出典:『致知』2016年8月号 特集「思いを伝承する」より