高齢者「通いの場」参加率、大分県が10年連続日本一 行政後押し22年度15.2
介護予防に効果のある体操やおしゃべりを、公民館などに集まって楽しむ「通いの場」に月1回以上参加する県内の高齢者の割合が、10年連続で日本一になった。今月公表された2022年度の参加率は15・2%で、前年度から0・5ポイント上昇した。県は「行政の支援と住民の協力の成果。より多くの人を取り込める魅力のある場を提案していきたい」と話している。
厚生労働省が13年度から調査を始め、大分県は当初からトップを守っている。県高齢者福祉課によると、高齢者の筋力とバランス能力を高められるよう開発した「めじろん元気アップ体操」の普及や、優秀団体への表彰など、通いの場を増やす取り組みを12年度から進めている。
各市町村も支援に力を入れる。週1回体操をする集まりを推奨するケースが多く、指導者の派遣やリーダー養成で後押ししている。
杵築市の取り組みをサポートする大分大福祉健康科学部の田中健一朗助教(42)=地域理学療法学=は「高齢者の活動量を増やす導入としては週1回の体操が最適。地域に出るきっかけにもなる」と説明する。
22年度調査では、性別の分かる参加者のうち約8割が女性、約2割が男性だった。県高齢者福祉課の渡辺康弘課長(56)は「男性が参加しやすいよう、eスポーツなどを取り入れるモデル事業を考えている。健康寿命延伸のため支援を続ける」と述べた。
<メモ>
厚生労働省のまとめによると、「通いの場」の参加率は2022年度、全国平均で6・2%(0・7ポイント上昇)。都道府県別では2位が島根県で12・3%、3位は福岡県で10・6%だった。(大分県ニュースより)