訪問介護の認知症ケア加算、より取得しやすいルールに 厚労省が通知を改正
訪問介護の「認知症専門ケア加算」の要件や算定ルールが見直され、以前と比べてかなり取得しやすくなった。
厚生労働省は18日、新年度の介護報酬改定の留意事項通知を改正。介護保険最新情報のVol.1254で広く周知した。事業所にとってより取り組みやすい仕組みとする狙いがある。
新たに見直されたのは、例えば「日常生活自立度II以上が50%以上」など、認知症の利用者の割合を計算する方法についての規定。従来は「前3ヵ月の利用者数の平均で計算する」とされていたが、今回で「前3ヵ月のうち、いずれかの月の利用者数で計算する」へ変更された。訪問入浴介護や夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応サービスなども同様だ。
訪問介護などの「認知症専門ケア加算」は、認知症介護実践リーダー研修の修了者の配置、認知症ケアに関する会議の定期的な開催、認知症の利用者の割合などが要件。基本報酬の引き下げ分を補填する施策の1つとしても有力だ。
以前はハードルがもっと高く、「日常生活自立度III以上が50%以上」などが必要とされていたが、厚労省は新年度の介護報酬改定でこれを緩和。加算が取得しやすくなるよう、「日常生活自立度II以上が50%以上」などへ改めた。
18日に公表した介護報酬改定の新たなQ&A(Vol.4)では、今回の計算方法の見直しについて詳しく解説。昨年度末に出したこれまでのQ&Aでも、事業所の取り組みを後押しする要件の解釈などを明らかにしている。(介護ニュースより)