過去最大1億7883万円 不正受給 横浜市で保育園三つ運営の法人

横浜市は19日、市内で三つの認可保育園を運営する社会福祉法人くっくあゆみの会(港北区)が実態と異なる職員配置などを届け出て、計約1億7883万円の給付費を不正受給していたと発表した。市内の保育施設にかかわる不正受給額としては過去最大。
 市によると、法人は2018年4月から昨年5月にかけ、理事長が兼務していて園にいないこともあった園長を常勤と偽ったり、保育士らの勤務時間が基準を満たしていると装ったりするなど、事実に反する内容で給付費を申請。一つの園当たり4570万~7670万円を過大に受給した。一連の不正は、法人の理事長と、一つの園で施設長を務めた理事長の親族が主導したと結論付けた。
 市には昨年5月、園長が不在がちだという情報提供があり、翌月から立ち入り調査などを実施。11月には運営体制の再構築を指示するなどの改善勧告を出した。不正受給した分は返還を求めており、法人も応じる意向を示しているという。
 法人の担当者は取材に「理事長は園長として在園すべきという自覚がなかった。勤怠管理がずさんだったが、ほか2人の園長や職員はきちんと働いていた」と話し、故意の不正ではなかったと説明した。過大に受け取った給付金は、園の設備更新などに充てるため積み立てており、理事長らの私的流用はないという。
 これとは別に、市は元保育士による不適切保育が問題となった瀬谷区の幼保連携型認定こども園「二ツ橋あいりん幼稚園」で18年7月~22年3月、給付費約427万円と補助金計36万円の不正受給があったと発表した。既に返還されているが、利息や加算金の支払いを求めている。(東京新聞)

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