「歳出改革の努力」27 年度まで継続、骨太方針 政府

政府は 21 日、骨太方針 2024 を閣議決定した。社会保障費の増加を高齢化相当分に収める歳
出改革の努力を 2027 年度まで 3 年間の政府予算の編成で継続する一方、経済・物価動向などに
配慮しながら年度ごとに検討すると記載した。歳出改革の努力を継続することで「重要な政策
の選択肢をせばめることがあってはならない」としている。
経済・物価動向などに配慮する方針は、11 日の原案の段階では注釈に記載されていたが、そ
の後の与党との調整を踏まえ、本文に格上げした。
骨太方針 2024 では、人口減少が本格化する 30 年度までの「経済・財政新生計画」を盛り込
んだ。それに沿って、経済再生と財政健全化の両立を目指す。
新藤義孝経済財政政策担当相は 21 日の経済財政諮問会議後の記者会見で、「従来の延長では
なく、経済新生計画という形で新しい計画の内容にして、それを当面の予算編成に生かしてい
く」と述べた。
政府は、経済・財政新生計画のうち 25 年度から 27 年度までの最初の 3 年間に集中的に改革
を進める方針で、全世代が負担能力に応じて支え合う「全世代型社会保障」の構築を主要分野
の重点課題の 1 つに位置付けた。経済・財政一体改革の工程を年末までに具体化し、毎年進捗
を評価する。
医療・介護分野では、現役世代の保険料負担の上昇を抑えるための不断の改革に取り組む。
そのための具体策として▽医療・介護保険の改革▽医療・介護サービスの提供体制の整備-
などを進める。
医療・介護保険の改革では、給付と負担のバランスや現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、
関連法案の提出を視野に医療保険制度ごとの「総合的な検討」を進める。
介護保険では、2 割負担を求める利用者の範囲の拡大や、ケアマネジメントへの給付の見直
しを、第 10 期の介護保険事業計画(27 年度から)が始まるまでに検討する。

一方、医療・介護サービスの提供体制では、特定の地域や診療科、病院と診療所間の医師の
偏在を是正するための「総合的な対策のパッケージ」を年末までに策定する方針を明記した。
また、人口減少に伴い介護従事者の不足が見込まれる中、介護サービス事業者の協働化・大
規模化や医療機関との連携を引き続き強化する。
医療や介護の資源を有効活用するため、地域医療連携推進法人や社会福祉連携推進法人の活
用も促す。(メディカルウェーブ)

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