居宅介護支援の集中減算、適用漏れで約1.2億円の過大支出 会計検査院が調査結果
居宅介護支援の「特定事業所集中減算」に適用漏れがあり、およそ1.2億円の介護給付費が過大に支払われていたことが分かった。
会計検査院が9日に調査結果を公表し、事業所や市町村、厚生労働省などに適切な運用を改めて要請した。厚労省は既に、会計検査院のこうした問題提起を踏まえ、再発防止の徹底を現場に呼びかける通知を発出している。
会計検査院は全国11都府県の19市区・広域連合で、2016年度から2022年度の介護給付費の支払いを調査。少なくとも24事業者の26事業所で、特定事業所集中減算の適用漏れがあったと報告した。
その額は1億1933万円。国の負担額は3340万円で、本来なら支払う必要のないものだと断じた。これらは返還手続きの措置が講じられたという。
適用漏れの要因としては、事業所が減算のルールをしっかりと理解できていないこと、市町村の指導が行き渡っていないことなどを指摘。厚労省の注意喚起が十分でなかったこともあげ、それぞれに状況の改善を促した。
居宅介護支援の特定事業所集中減算は、前6ヵ月間に作成したケアプランに位置付けられた訪問介護、通所介護、福祉用具貸与といったサービスの提供数のうち、正当な理由なく同一事業者の割合が80%を超えると適用される。▲200単位/月。(介護ニュースより)