介事連、ケアマネの処遇改善加算の創設を国に要請 更新研修の抜本的な見直しも
全国介護事業者連盟は30日、ケアマネジメントのあり方に関する要望書を厚生労働省へ提出した。
ケアマネジャー不足が全国的に顕在化していることを念頭に、「最優先で実行すべきは処遇改善と法定研修の抜本的な見直し」と訴えた。
処遇改善の具体策としては、居宅介護支援の介護報酬に「処遇改善加算」を導入することによる賃上げを要請。当面の措置として、ケアマネジャー向けの「処遇改善交付金」を税財源で創設することも一案とし、今後の予算編成・報酬改定に向けて具体化を図るよう求めた。
法定研修については、更新制度・更新研修の抜本的な見直しを提言した。
「ケアマネジャーが更新研修で研鑽を高めることは重要だが、人材確保の弊害となっている側面も否めない」と主張。更新期間の5年間を柔軟に使い、オンデマンドのオンライン研修をそれぞれのペースで受けていける仕組みに変えるべきとした。
あわせて、資格取得後の経過年数や更新研修の受講回数といったキャリアも考慮すること、重複している研修内容を整理して時間数を減らすことなども提案した。
介事連の「ケアマネジメントあり方検討部会」の田中紘太部会長(株式会社マロー・サウンズ・カンパニー代表)は、「ケアマネジャーがなかなか見つからない“ケアマネ難民”が、地域によってはかなり生じている。このまま状況が悪化すれば、必要な介護サービスをスムーズに受けられない高齢者が増え、制度自体が立ち行かなくなりかねない」と指摘。要望書の施策の早期実現を呼びかけた。(介護ニュースより)