ケアマネ試験、要件緩和
日本経済新聞 朝刊 経済・政策(5ページ)2024/11/7 2:00
厚生労働省はケアマネジャー(介護支援専門員)になるための試験について、受験時に求める要件を緩和する。対象となる資格を増やし、実務経験の年数短縮を検討する。高齢化により介護のニーズが高まる一方でケアマネの人数は減っており、要件の緩和でなり手の確保につなげる。
7日に開くケアマネの人手不足に対応する検討会で、中間とりまとめの案を示す。具体的にどの資格を対象に加えるかや、要件の緩和を始める時期などは引き続き議論する。
ケアマネになるためには試験に合格したうえで、実務研修を修了する必要がある。
試験の受験には介護福祉士や看護師といった特定の資格をもち、通算5年以上の実務経験が求められる。
かつては介護の業務経験が一定年数あれば資格を持っていなくても試験を受けられたが、2018年度からは受験できなくなった。
18年度に18万9754人だったケアマネは、22年度には18万3278人と3%減った。受験資格を厳しくし、受験人数が減ったためだ。
検討会では参加者から「今のケアマネは若い人が少ない。15~20年後には決定的な人材不足となる」との指摘が出ていた。