食事中の“姿勢”にまで目配り…命を失うこともある園児たちの『誤嚥』離乳食に細心の注意を払う保育の現場
北海道札幌市の認可保育園で2024年10月、1歳の男の子が、給食を喉に詰まらせて死亡しました。乳幼児が食品を誤嚥して死亡する事故は2019年までの6年間で約60人が死亡しています。保育の現場を取材すると、事故が起きないよう調理はもとより、子供に食べさせるときまで細やかな注意をしていました。
■保育園で1歳児が給食誤嚥で死亡…専門家が指摘する食事の際の注意点
札幌市の認可保育園「アイグラン保育園拓北」では2024年10月23日、1歳1カ月の男の子が給食を喉に詰まらせ心肺停止となり、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
2014年から2019年の6年間のデータでは、食品を誤嚥して窒息したことによりが死亡した乳幼児は0歳が26人、1歳が18人、2歳が15人となっています。
子供への傷害の予防活動を行うNPO法人「Safe Kids Japan」の山中龍宏理事長は、まず前提としてものを食べるときは「前歯でかみ切り」「奥歯ですりつぶし」「だ液と混ぜて飲み込む」という流れがあるとしたうえで、札幌市で亡くなった1歳1カ月の乳児はまだ奥歯がない可能性もあり、その場合はすりつぶすことが難しいことや、肉は、熱を加えると固くなり、喉につまらせる可能性が高いとしています。
子供が食事を喉につまらせないようにするためには「調理方法」「歯の生え具合」が重要で、さらに子供は急に泣き出す、そのあと大きく息を吸い込んで、口の食べ物を一気に吸い込むといったこともあるため「食べるときの状態」がどうかも予防のポイントになるとしています。
このような事故は一般家庭でも起こる可能性があるので、山中さんは「食べることは危険を伴うということを知ってほしい」と話しています。(FNNプライムオンラインより)