ベア評価料に伴う給付金、来年度予算に繰り越しへ 厚労省
厚生労働省は、医療現場の生産性向上や賃上げなどを支援する年度内の補正予算事業(緊急
支援パッケージ)を2025年度予算に繰り越す方針を示した。そのうち、ベースアップ評価料を
算定する医療機関に給付金を支給する「生産性向上・職場環境整備等支援事業」については、
支給要件となる業務の効率化や職員の処遇改善を実施する期日の延長などを示した事務連絡を
都道府県などに5日付で出した。
事務連絡によると、給付金の支給対象となるのは、25年3月31日時点で ベースアップ評価
料を届け出ている病院や医科・歯科の診療所、訪問看護ステーション。3月31日までに行った
届け出が書類の不備などで差し戻された場合でも、最終的に受理されれば同日までに届け出た
ものと見なす。
現行では、24年4月1日-25年3月31日にICT機器の導入やタスクシフト・シェアによる
業務効率化、職員の賃上げを行った場合に、その経費に相当する給付金を支給する。25 年度に
繰り越された場合は、26年3月31日までに行った分が対象となる。支給額は現行と同様に、病
院と有床診療所には許可病床1床当たり4万円、無床診療所と訪問看護ステーションには1カ
所当たり18万円。
給付金の支給を受けたものの、▽申請内容が事業の目的に明らかに合致していない▽申請内
容を偽るなど不正な手段で給付金の支給を受けた-のいずれかが認められた場合は、都道府県
が給付金の全額返還を求める。
今後、そのほかの緊急支援パッケージの事業についても、25 年度に繰り越された場合の概要
などが示される見込み。(メディカルウェーブ記事より)