“スマホ保険証”9月ごろから順次運用開始へ 医療保険部会
マイナ保険証のスマホ搭載のスケジュール
厚生労働省は 3 日、マイナ保険証のスマホ搭載のスケジュールを社会保障審議会の医療保険
部会に示した。マイナ保険証のスマホ対応機能を 9 月ごろから全ての医療機関に開放し、環境
を整備できた医療機関から順次運用を始める。マイナ保険証の利用促進策の一環で、患者が医
療機関にマイナカードを持参しなくても外来診療を受けられるようにする。ただ、厚労省は
「全医療機関に導入を義務付けるものではない」としている。
本格的な運用開始に先立ち、厚労省は公的病院などの医療機関や薬局計10カ所程度でスマホ
搭載機能の実証事業を行い、医療機関が機器を設定する際に分かりにくい点がないかや、“ス
マホ保険証”で資格確認を行う時にエラーが起きて窓口が混乱しないかなどを検証する。
「患者はマイナカード1枚で保険証と診察券の受け付けが可能になる」も
本格的な運用開始に先立ち、厚労省は公的病院などの医療機関や薬局計10カ所程度でスマホ
搭載機能の実証事業を行い、医療機関が機器を設定する際に分かりにくい点がないかや、“ス
マホ保険証”で資格確認を行う時にエラーが起きて窓口が混乱しないかなどを検証する。
スマホ保険証に搭載する電子証明書を医療機関が読み取るには従来のカードリーダーに加え、
外付けの「汎用カードリーダー」を新たに購入する必要があり、厚労省の担当者は医療保険部
会終了後の記者説明で、導入コストへの支援として「何かしらやれることがないかを検討中」
と話した。厚労省はまた、マイナカードと診察券の一体化を進めるため、医療機関のレセコン
改修などのコストを引き続き補助する方針。マイナカードと診察券を一体化することで「患者
はマイナカード1枚で保険証と診察券の受け付けが可能になる」としている。
「特に現役世代はスマホ保険証を基本として考えるべきだ」
マイナ保険証の全国ベースでの利用率は2月現在、26.62%と伸び悩んでいて、医療保険部会
の委員からは、スマホ保険証の普及促進を求める意見が相次いだ。佐野雅宏委員(健康保険組
合連合会会長代理)は「特に現役世代はスマホ保険証を基本として考えるべきだ」と述べ、全
医療機関に導入を義務付けることを含め、普及を促すよう訴えた。
城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、医療機関によってスマホ保険証の導入にばらつき
が生じることが予想されるため、患者が初めての医療機関を受診する際は、スマホだけでなく
マイナ保険証や紙の保険証を持参することを呼び掛けるよう国に求めた。(cbニュースより)