介護事業者様向け情報(労務)11月号④
2018年10月より厳格化された協会けんぽの被扶養者認定
健康保険では、一定の要件を満たした被保険者の家族も被扶養者として保険給付を
受けることができます。
被扶養者となるためには、協会けんぽに「健康保険被扶養者(異動)届」
(以下、「異動届」という)を届け出ることになりますが、2018年10月1日から、
被扶養者の認定事務が変更となり、異動届に添付する書類が変わりました。
1.被扶養者の範囲
健康保険の被扶養者となることのできる家族は、以下のとおりとなっています。
①被保険者の直系尊属、配偶者(内縁関係を含む)、子、孫、弟妹、兄姉で、
主として被保険者に生計を維持されている人
②被保険者と同居し、主として被保険者の収入により生計を維持されている次の人
a.①を除く被保険者の三親等以内の家族
b.被保険者と内縁関係の配偶者の父母および子
c.b.の配偶者が亡くなった後における父母および子
なお、後期高齢者医療制度の被保険者等である人は、これらに該当しても
被扶養者になることはできません。
2.変更となる被扶養者認定
今回は、日本国内に住む家族を被扶養者として認定する際に、身分関係と
生計維持関係の確認について、これまで行われていた申立てのみによる認定ではなく、
証明書類に基づく認定が行われることになりました。
具体的には、届出に際して下表に示す書類の添付が必要になります。
従業員が入社するときには、家族のものも含めマイナンバーの回収を行い、住民票の写しを
提出書類として求めている会社は多くあるかと思います。
また、健康保険の被扶養者は、所得税法上の控除対象の配偶者または扶養家族と
なっていることが多く、添付書類が必要な対象者は限られると考えますが、確実に確認を
するようにしましょう。
(12月号に続く)