医療事業者様向け情報(経営)1月号②

医療機関等における有給休暇の取得状況

働き方改革関連法の成立により、年次有給休暇(以下、有休)の取得に関する改正が行われます。
ここでは2018 年10 月に発表された調査結果※などから、医療機関等の有休取得の現状などを
みていきます。

有休取得日数は年9 日程度

上記調査結果などから、医療機関等(以下、医療,福祉)の直近3 年間の有休の取得状況を
まとめると、表1 のとおりです。

医療,福祉の労働者1 人平均付与日数は2017年が17.0 日で、直近3 年間はわずかですが、
増加を続けています。労働者1 人平均取得日数は、2017 年は8.9 日となり、微増傾向にありま
す。労働者1 人平均取得率は50~52%台で推移しており、付与された日数の半分程度を取得し
ています。

年間休日は100~109 日が最も多い

医療,福祉の有休取得日数は年間9 日程度でしたが、年間休日はどのくらいなのでしょうか。
2017 年の医療,福祉の年間休日総数をまとめると、表2 のとおりです。

医療,福祉では100~109 日の割合が40.4%で最も高くなりました。次いで110~119 日が
24.7%となりました。

なお、医療,福祉の1 企業平均年間休日数は109.4 日です。年間の有休取得日数が9 日程度
ですから、有休とあわせて平均で、年間120 日程度の休日を取得していることがうかがえま
す。

2019 年4 月から、有休の日数が10 日以上の労働者に対して、有休のうち5 日については、
付与日から1 年以内の期間に、何らかの方法で取得させなければならなくなります。職員の休
日が増えることになる医療機関もあるでしょう。改正への対応はもちろん、業務に支障をき
たさないような体制の構築も必要になります。

※厚生労働省「就労条件総合調査 結果の概況」
常用労働者30 人以上を雇用する民営企業(医療法人、社会福祉法人、各種協同組合等の
会社組織以外の法人を含む)のうちから、産業、企
業規模別に層化して無作為に抽出した企業を対象とした調査です。
詳細は次のURL のページからご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/11-23c.html

(次号に続く)

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