介護事業所様向け情報(経営)8月号①
常勤介護職員の平均月給が30 万円超に
10 月から介護職員の処遇向上ため、「特定処遇改善加算」が始まります。今回は、厚生労働省が発表した「平成30 年度介護従事者処遇状況等調査結果」※の内容から、現時点での介護職員の処遇についてみていきましょう。
平均給与額は10,850 円UP
常勤の介護従事者等の9 月時点の平均給与額(月給)は次のとおりです。
介護職員の平均給与額は10,850 円増加し、平成30 年は30 万円を超えました。その他の全ての職種においても、5,000 円~10,000 円弱の改善がみられます。
昨年度は処遇改善に関する改定は実施されていません。つまり、上記の結果にみられる給与額の増加は、改定の影響ではなく、各施設の努力によるものといえます。
介護職員の増加額10,850 円の内訳は、基本給が3,230 円、手当が3,610 円、賞与等の一時金が4,010 円となっています。
勤続年数に従い、増額幅は逓減
介護職員の平均給与額を勤続年数別にみると、増加額に大きなばらつきがあります。
全体として、勤続年数が増えるにつれ、増額幅は逓減していることが分かります。
なお、「1 年」は28,590 円と最も大きな増額幅を示していますが、これは賞与の算定期間が他に比較して短く、平均給与額も低く算定されている等の事情に起因しています。
10 月から始まる「特定処遇改善加算」は、「勤続10 年以上」が一つの基準となります。今後の給与額にどのように影響するか、次年度以降の調査結果にもご注目ください。
(※)厚生労働省「平成30 年度介護従事者処遇状況等調査結果」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/index.html
(次号に続く)