医療事業所様向け情報(労務)12月号③

来年より充実するハローワークの求人サービス

公共職業安定所(ハローワーク)は、求職者と求人募集をする企業を結びつけることを役割のひとつとして担う公的な機関です。これまで求人募集をする企業は、求人票に求人内容を記載し、ハローワークに届け出ていましたが、来年(2020年1月6日)からは、この求人に係る手続きの利便性が向上し、また、求人票に掲載できる情報量が増えることになりました。

1.「求人者マイページ」の新設

現在、求職者が求人情報を検索したり、事業主がハローワークの提供するサービス内容を確認したりするためのホームページ「ハローワークインターネットサービス」が運営されています。

来年からこのホームページ上に企業ごとの「求人者マイページ」を開設することができるようになり、会社等のパソコンから次のサービスを利用することができるようになります。

  • 求人申込み
  • 申込んだ求人内容の変更、求人の募集停止、事業所情報の変更など
  • 事業所の外観、職場風景、取扱商品等の画像情報の登録・公開
  • ハローワークから紹介された求職者(応募者)の紹介状の確認、選考結果(採用・不採用)の登録(ハローワークへの連絡)
  • メッセージ機能(ハローワークから紹介された求職者(応募者)とのやりとり)
  • 求職情報検索

求人者マイページを開設するには、ログインアカウントとして使用するメールアドレスが必要となり、最初に利用するときはハローワークの窓口での手続きが必要になります。

2.求人情報の提供内容の変更

来年から求人票の様式が変わり、掲載する内容が見直されることによって、求人票に掲載する情報量が増え、求職者に対してより詳細な求人情報を提供できるようになります。

例えば、「就業場所における屋内の受動喫煙対策」、「時間外労働-36協定における特別条項の有無、特別な事情・期間等」、「昇給制度の有無」等について、すべての企業・求人について登録が必要になり、求人票に記載されます。

また、これまで一部に限定されて公開されていたハローワークインターネットサービスでの求人情報について、ハローワーク内のパソコン(検索・登録用端末)と同じ情報が公開されるようになり、求職者がハローワークに出向かなくても、詳細な求人情報を、インターネットを通じて確認できるようになります。

これまでハローワークでは、紙で提出された求人票を入力することなどにより処理が進められていましたが、求人者マイページを利用することで、入力作業が減少し、速やかに求人情報が公開となることが期待できそうです。なお、求人者マイページから申込まれた求人はハローワークが、申込み内容を確認した後に受理・公開されることになっています。

(次号に続く)

社会保険労務士法人
ヒューマンスキルコンサルティング
林正人

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