介護事業所様向け情報(経営)2月号①
75 歳以上に「フレイル健診」 来年度から
令和2 年度から、75 歳以上の後期高齢者を対象とした「フレイル健診」が導入されます。これに伴い、フレイル(加齢による身体や認知機能低下)の早期発見や適切な助言を行うための新たな質問票が策定され、公表されました。
高齢者の特性に着目した新メニュー
高齢者に対する現行の健診は、壮年期のメタボリックシンドローム対策に重点を置いた特定健診等に準じて実施されています。後期高齢者にとって、この内容は必ずしも適切とはいえません。そこで来年度より、後期高齢者を対象に、新たな健診が実施されることになりました。
この健診等で用いられる「後期高齢者の質問票」が下表になります。 高齢者の健康状態を総合的かつ適切に把握し、フレイルの早期発見や、重症化予防に役立つ内容です。運動機能だけで
なく、生活習慣や社会参加等、介護予防の観点から、高齢者の日常生活全般に目を向けていることも、特徴の一つです。
高齢者は少しのきっかけで体調を崩す等、健康状態の変化が大きいため、この質問票は、年1 回の健診の場面だけでなく、地域サロン等の「通いの場」や、かかりつけ医の診療等でも定期的に実施されることが推奨されています。
質問票の回答内容は、国保データベース(KDB)システムに収載され、必要な保健事業や医療機関受診につなげる等、多面的な高齢者の健康支援に活用されます。
参考:厚生労働省「高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン第2 版」
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000204952_00002.html
(次号に続く)
社会保険労務士法人
ヒューマンスキルコンサルティング
林正人