【介護・保育】人財定着ブログ5月号~ 「福祉事業所のキャリアパスとは㉓」
【介護・保育】人財定着ブログⅣ4月号~ 「福祉事業所のキャリアパスとは㉒ 」
の続きです
今回は、評価を行った後にその結果を伝えるフィードバック面談を中心についてお伝えしたいと思います。すでにお伝えしていますが、人事評価の目的を「人材の育成」とするならば、面談というコミュニケーションの場を通じて、頑張った点を「認め」また、課題とすべき点に関して指導・アドバイスをしていくことは評価者の役割として非常に大切です。
1.人事評価のフィードバック面談
評価後の面談を、単に結果のフィードバックを行う場とするのではなく、部下のモチベーションアップのために、是非有効に活用してほしいと思います。具体的には、下記の点に留意をしながら面談を行うことで、部下が出来るだけ話しやすい環境を作ることはとても重要です。
(1) 面談時の環境のポイント
①面談場所の確保
面談の様子が他人から見えないように部屋を確保します。もし用意できない場合でもパーテーションなどで区切った環境を用意します。(特にマイナスの内容があった場合、聴いている姿は誰にも見られたくないし、その内容は聴かれたくないものです。)
②面談場所の広さ
理想的な面談場所は、適度な広さで清潔に整理整頓されている環境です。窓や植物があれば気持ちも和み、なお良い環境となります。
特に、狭過ぎるのは要注意です。お互いの目と目の距離が近く、窮屈で気が抜けず、言いたいことが言えなくなるか、または、反対に、熱が入り過ぎて、険悪になる可能性もあります。
③面談時の距離
物理的な距離により上司と部下の心の距離も決まるといわれ、意外と重要です。部下に近づきすぎずかつ遠すぎず、また、面談資料が見えない距離(1.2m~1.5m)が理想的です。
④座る位置
机の角を使って相手と90度になるように座ると、相手の表情が視野に入り、かつ緊張感を与えずに話しやすいと言われています。
・向かい合って座る場合
正面から目線が合い、部下の緊張度が高まります。場合によっては、部下が緊張しすぎて話
しづらくなることがあります。
・隣に座る場合
部下との距離が大変近くなり、親近感は増します。しかし場合によっては、なれなれしい印象を与え、かえって話しづらくなることがあります。
(2) 面談の進め方
①面談は1対1で行う
面談は真剣な場であり短時間に深い意味合いを伝え理解し、納得してもらわなくてはなりません。複数の面談は他人の視線をストレスに感じてしまい、話を集中して聴くことができません。話すときには、部下の目をみて真剣に話すことが基本です。
②開始時の注意点 ~ 開始時はけじめをつけて、礼儀正しく
面談は忙しい時間の中で受けてもらうという姿勢で臨み、部屋で部下を待ち、上司から椅子を勧めます。温かい姿勢で丁寧に応対することで、謙虚な気持ちになり上司と同じ姿勢が保たれることになります。上司は部下を迎え入れる姿勢が大切です。
③面談の流れ
起承転結のように、面談にも流れがあります。フィードバック面談は下記の流れをイメージしてください。
ステップ1: 何気ない会話からスタートして、ねぎらいの言葉、目標の確認から始めます。
ステップ2: 自己評価した内容を説明し感想を述べてもらいます。そして、下記に留意して目標達成度について部下自身の評価の説明してもらいます。
・達成できた目標について …… 成功要因を明確にする
・達成できなかった目標について …… 問題点を確認・把握する
・上司評価とちがう場合 …… 自己評価の理由を詳しく聞く
ステップ3: 評価内容を伝える
上司の評価を話す。もちろん誉めることはモチベーションアップの最短距離につながる
■ポイント
・ステップ2とステップ3の順序を逆にしないこと。最初から上司評価を伝えるのは、絶対にNGです。部下は自分の意見や感想を言いづらくなる為です。
・部下個人をよく理解すること
・ピント外れではない、部下が納得する誉め方をすること
・具体的な誉め方をすること
・心から誉めること
ステップ4: 良い点と改善点の双方を伝える
成功要因と今後の問題点を明確にし,次回への課題とする
ステップ5: 日頃の思い等を聴く。雑談的な時間をもつことも大切です。話を聞くときには「受容」と「共感」を忘れずに、日ごろの思いもしっかりと聞くことが大切です。
ステップ6: お礼を言って終了する。最初と同様に礼儀正しく終了する