介護事業所様向け情報(経営)5月号①
未経験者の人材獲得・育成を積極支援
令和2 年度第3 次補正予算により、介護分野に関する就職支援が厚みを増しています。創設された新制度「雇用と福祉の連携による離職者への介護・障害福祉分野への就職支援パッケージ」に注目します。
コロナ離職者の獲得と育成をサポート
新型コロナウイルス感染拡大により離職者が増加する一方、介護業界は依然として人手不足が続いています。今回の制度は、その人手不足を補うために、他業種から人材を獲得し、戦力に育てるための支援策です。具体的には、
- ハローワーク、訓練機関及び福祉人材センターの連携強化による就職支援
- 介護・障害福祉分野向け訓練枠の拡充、訓練への職場見学・職場体験の組み込み、訓練委託費等の上乗せ
- 都道府県社会福祉協議会による介護分野、障害福祉分野に就職した訓練修了者への貸付金制度の創設
等が実施されます。その内容の一部をご紹介します。
未経験者に手厚い訓練体制の強化
未経験者の参入を促進すべく、教育に力点が置かれます。訓練機関との連携を拡大し、資格取得支援や職場見学・職場体験等、求職者と施設の双方がメリットを享受できる、人材育成推進計画です。
訓練委託費等は、1 人当たり月1 万円の増額が予定されています(令和3 年度末まで)。
貸付金の拡大と返済免除
訓練修了者には、都道府県社会福祉協議会による、介護分野・障害福祉分野就職支援金20 万円の貸付け制度が創設されます。この貸付金は、介護分野等に就職し、2 年間継続して従事した場合に、返済が免除されます。
他にも第3 次補正予算では、既存の「介護福祉士修学資金等貸付事業」の貸付原資の積み増しも計上されました。これは介護福祉士養成施設に通う学生に対する修学資金の貸付事業で、資格取得後、福祉・介護職に5 年間継続従事した場合に返済が全額免除されます。
これらの支援策は長年人材確保に悩んできた介護業界にとって、現況の労働需要の構造変化をチャンスに変える呼び水です。最新情報は、厚生労働省ホームページでご確認ください。
参考:厚生労働省「令和2 年度 厚生労働省第三次補正予算案(参考資料)」
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/20hosei/dl/20201221_02.pdf
(次号に続く)