岸田首相、介護職らの賃上げの財源は「増税ではなく成長で。市場自体も大きく」
岸田文雄首相は11日夜、テレビ東京の報道番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」に出演し、介護職などの賃上げに
必要な財源の確保策に言及した。
「税を引き上げることによって財源とすることは想定していない」と言明。消費増税などをはっきりと否定したうえで、以下のように語った。
「財源は成長。成長を実現し、それを分配することによって皆さんの所得を引き上げる。結果として消費が喚起され、それが次の成長を引き出してくる。一部の人だけでなく、皆さんの所得をできるだけ広く引き上げることによって次の成長につなげたい」
あわせて、「公的な医療、介護の市場自体をまず大きくすることを考え、そしてそれをどう分配するかを、公的価格の検討委員会を作って考えていく」とも表明。給付費の抑制を強く主張する財務省などとは異なるスタンスをとっている、とも受け取れる発言をした。
岸田首相は当面の財政運営について、「財政健全化の旗は決して下ろしてはならないが、経済あっての財政。順番を間違えてはいけない。いきなり財政の話をするのではなく、まずは経済を動かしていくところから始める」と述べた。(介護ニュースより)