医療事業者様向け情報(経営)12月号①
ウィズコロナ時代の思い切った事業戦略に
コロナ禍の中小企業支援の目玉政策「事業再構築補助金」。ウィズコロナ時代に対応するための思い切った事業再構築を支援する制度です。医療業界でも、数々の事業者がこの補助金の力を借りて、事業再構築に挑戦しています。
新事業だけでなく、業態転換や再編にも
この補助金の魅力は、大型予算と支給額の大きさ(最大1 億円)。医療法人は、社会医療法人が行う収益事業が対象となります。
公募は全5 回。すでに3 回が終了し、残り2回です。実際にどのような事業計画が審査を通過したのか、採択結果をみてみましょう。
医科の採択事例
最先端の医療・設備を導入して新展開
・癌治療科を増科し保険適用の癌最先端治療を導入
・ 予防から治療・リハビリまで、一貫医療のためのリハビリセンターと検査室の設置
・ 地域の医療ニーズに応じるCT 画像診断等の展開
提供方法の転換による新展開
・ 専門家チームを結成して脳梗塞患者ケア
・ 専門家によるオンライン健康教育サービス
・ 感染予防と健康を目的とした点滴療法部門の設立
・ 専門医監修チームによる産前産後ケアサービス
・ 糖尿病専門家によるオンライン・出張料理教室
新分野・新事業への挑戦
・ 介護・がん緩和ケア付きシェアハウスの設立
・ コロナ禍でも面会できる終末期入居型看護施設
・ 終末期に家族と過ごせる個別型緩和付帯住宅
・ 形成外科や産婦人科を基盤とした介護脱毛事業
・ 小児科経験を生かした障害児通所支援事業
・ 自然の中での宿泊人間ドック
・ 医師監修による非接触型エステティックサロン
歯科の採択事例
・歯科医師によるパーソナルトレーニングジム事業
・ いびき軽減予防治療やホウレイ線治療への展開
・ 医・食・住を網羅した根本療法型サービス
・ LINE を使ったコミュニケーション重視の歯科診療
・ 人を主軸に、動物(犬・猫)の口腔ケアへの参入
・ 歯科医療と美容を融合させたエステサービス
・ AI を利用したデジタルマウスピース矯正の導入
・ 超高齢社会に対応したリモート歯科診療サービス
この他、接骨院や歯科技工所などの採択事例も数多く出ています。
応募には事業計画が求められ、最初はこれに抵抗を覚える方も多いようです。しかし、中小企業庁には「やってみてよかった」との声が応募者から多数寄せられているそう。計画を言葉に表すことで着目点を絞り込める、認定支援機関等との連帯感が強化できるなど、応募に挑戦すること自体もメリット大です。
詳細は以下のサイトをご確認ください。
参考:事業再構築補助金 https://jigyou-saikouchiku.go.jp/