介護職の賃上げ、交付金は処遇改善加算の取得が要件 居宅のケアマネらは対象外 厚労省が概要案
政府が来年2月から実施する介護職員の月額9000円ほどの賃上げについて、厚生労働省は8日の社会保障審議会・介護給付費分科会で具体策の概要を提示した。
既存の「処遇改善加算」の(I)から(III)のいずれかを取得していることを要件とする案を示した。これを取得できない居宅介護支援、介護予防支援、福祉用具貸与、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導は対象外とする考えだ。要件を満たす事業所であれば、職場内の多職種に原資を配分する柔軟な運用も認めていく。
政府は来年2月からの賃上げを全額国費の交付金によって実現する方針。その財源となる1000億円を、先月に閣議決定した今年度の補正予算案に盛り込んでいた。交付金は差し当たり来年9月までとし、10月以降は介護報酬改定などの代替策に切り替えることを検討している。
今回の厚労省の提案は来年2月から9月までの交付金の概要。その配分方法については、
○ 対象事業所は都道府県に対して申請を行う
○ 対象事業所の介護職員(常勤換算)1人あたり月額平均9000円の賃上げに相当する額を支給する
○ 対象サービスごとに介護職員数(常勤換算)に応じて必要な加算率を設定し、各事業所の総報酬にその加算率を乗じた額を支給する
とする意向を示した。(出典:介護ニュース)