介護事業所の実地指導、オンライン対応も容認へ 厚労省方針 名称を「個別指導」に変える案も
介護事業所の実地指導、オンライン対応も容認へ 厚労省方針 名称を「個別指導」に変える案も
実際に現場へ行かなくても確認できる内容について、オンライン会議ツールを使った効率化が可能であることをルール上明確にすると説明。これに伴い、名称を「実地指導」から「個別指導」へ改めることも提案した。
オンライン会議ツールによる運用が認められるのは、コロナ禍の特例を除けば今回が初めて。厚労省はこれを恒久化する方針で、実地指導の有り様も変わっていくことになりそうだ。
会合では委員から名称について、「医療分野と混同して分かりにくくなる」「浸透しているものを変えるのはどうか」などの慎重論も出た。現行の「実地指導」のまま変わらない可能性もある。
今後、厚労省は関係者間の調整を更に進めていく構え。今年度内にも関係通知を改正し、来年度から適用することを目指していく。
厚労省はこのほか、実地指導の内容を以下の3つとすることを明示する意向を示した。
(1)介護サービスの実施状況指導
(2)最低基準など運営体制指導
(3)報酬請求指導
この3つのうち、(2)と(3)をオンライン会議ツールで済ませられるようにする考え。通知では標準的な確認項目による実施、所要時間の短縮なども併せて促し、施設・事業所と自治体の双方の負担軽減につなげたいという。
実地指導の頻度については、原則として指定の有効期間(6年)の内に少なくとも1回以上行うことを引き続き要請していく。ただ施設サービス、居住系サービスに限り、社会福祉法人監査の頻度なども勘案し、「3年に1回以上が望ましい」と呼びかける案を検討するとした。(介護ニュース)