介護施設への看護師派遣、補助単価を通常の3倍に 厚労省 体制強化へ9日から
厚生労働省は8日、新型コロナウイルスの「オミクロン株」の急速な感染拡大が続いていることを踏まえ、高齢者施設の医療体制の強化に向けた施策を追加で講じる方針を打ち出した。
高齢者施設へ看護職員を派遣する医療機関への補助金を3倍へ引き上げる。通常の2760円/時間から8280円/時間へ見直す。2月9日から適用する。
看護職員の配置を後押しし、退院した高齢者の早期の受け入れ、施設内の療養環境の整備などにつなげたい考え。後藤茂之厚労相は会見で、「感染拡大はまだまだ厳しい局面が続く。時宜にかなった対策を実施していきたい」と述べた。
厚労省は1月、高齢者施設への看護職員の派遣に伴う補助金を通常の2倍へ引き上げていた。今回は更にインセンティブを強めた形。政府の対策分科会が今月4日、高齢者施設への医療面での支援を強化すべきと提言していた経緯がある。
厚労省はこのほか、高齢者施設の利用者・職員に対するワクチンの追加接種を加速させるため、関係団体と協力して個別に働きかけを行っていくと説明。医療支援チームの派遣体制の強化にも注力する考えを示した。