厚労省、通所介護の報酬に新たなコロナ特例 訪問対応や時短サービスでもプラン上の区分で算定可に

厚生労働省は9日、新型コロナウイルスの「オミクロン株」の急速な感染拡大に伴う現場の厳しい状況を踏まえ、通所介護の介護報酬に新たな特例を適用すると発表した

訪問による代替サービスへの切り替えやサービス提供時間の短縮を行った場合、一定の条件を満たしていれば、ケアプランに位置付けられていた提供時間の区分で報酬を得られるようにする。対象は「まん延防止等重点措置」がとられている都道府県の通所系サービス事業所。適用期間は今月サービス提供分から、"まん防"の最終日が含まれる月のサービス提供分まで。

厚労省はこれまで、実際の提供時間に応じた報酬区分の算定しか認めていなかった。利用者の一部を訪問対応としたり、午前と午後に分けて異なる導線を設けたりして、対策を徹底しつつ必要なサービスの継続を図る事業所を後押しする狙い。介護保険最新情報のVol.1034で広く周知している。

介護保険最新情報のVol.1034

この特例が活かせる一定の条件は、ケアプランに位置付けられていた提供時間の半分以上のサービスを実施すること。これは1日単位でも1週間単位でもよい。具体例を以下にまとめた。

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 1日単位でみる場合の例

計画上の時間が「7時間」だったとすると、実際の提供時間が「3.5時間」以上であれば、計画上の提供時間に対応した報酬区分の「7時間以上8時間未満」を算定できる。

 1週間単位でみる場合の例

計画上の時間が「月曜:7時間、水曜:7時間、金曜:7時間(週計21時間)」だったとすると、実際の提供時間を「月曜:6時間、水曜:6時間、金曜:休み(週計12時間)」とした場合に、月曜、水曜、金曜の3日分について、計画上の提供時間に対応した報酬区分の「7時間以上8時間未満」を算定できる。

※ サービスを事業所で行わないこととした日は、電話による安否確認や短時間の訪問などを行う。

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厚労省はこのほか、請求日より前に所定の様式をメールなどで指定権者へ提出することも求めた。利用者への説明・同意も必須と説明。「同意はサービス提供前が望ましいが、報酬請求前まででも差し支えない。説明者の氏名、説明内容、日時、同意者の氏名などを記録しておくこと」と呼びかけた。

あわせて、「居宅のケアマネジャーと必ず連携すること」と要請。「基本的にはケアプランに係るサービス内容の事後の見直しは不要だが、第5表などを活用してこの取り扱いの経過を記録する必要がある(サービス提供後で可)」と記載した。(介護ニュース)

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