介護施設でのコロナ患者の療養、補助を倍増 政府 1人最大15万円→30万円
政府は17日、新型コロナウイルスに感染した入所者が療養を続けている高齢者施設に対する既存の補助金を、一定の条件のもとで倍増すると発表した。岸田文雄首相が官邸で表明した。
現行の補助金は、施設内の感染者1人につき1日あたり1万円で、最大15万円(15日間分)。これを感染者1人につき1日あたり2万円、最大30万円へ拡充する。
病床逼迫などで感染しても入院できない高齢者らをケアする施設を支援する狙い。サービス提供体制の強化、感染対策の充実などにつなげてもらう考えだ。
まん延防止等重点措置が適用されている地域の施設で、その適用期間中が対象。定員29人以下の施設なら感染者が2人以上、定員30人以上の施設なら感染者が5人以上いることが条件だ。厚生労働省によると特養、老健、介護医療院、ショートステイ、グループホーム、有料老人ホーム、サ高住、養護・軽費老人ホームなど、幅広い施設類型が補助金を受けられる。
医療・介護の基盤整備に向けて平時から設けている基金(地域医療介護総合確保基金)を財源に使う。岸田首相は官邸で、「体制の強化が可能になる。引き続き、現場の皆さまとの緊密な連携のもと、この状況を乗り越えていきたい」と述べた。(介護ニュース)