財務省「ケアプランの有料化は当然」 2024年度からの導入を提言

 

《 会合後に会見する財政審の増田部会長代理 13日 》

財務省は13日、国の財政を話し合う審議会(財政制度等審議会・財政制度分科会)の会合を開き、今後の社会保障制度の改革を俎上に載せた。

介護分野では今回も、居宅介護支援のケアマネジメントをやり玉にあげた。

要介護の高齢者らが積極的にサービスを使えるように10割給付としている現状を問題視。「サービス利用が定着し、他のサービスで利用者負担があることも踏まえれば、利用者負担を導入することは当然」と主張し、次の第9期(2024年度〜2026年度)からの実現を強く求めた。

政府全体の方針への反映を目指し、来月にもまとめる提言に盛り込む考え。右肩上がりの給付費や40歳以上の保険料の抑制につなげる狙いがある。会合では委員から賛同の声があがった。

財務省はこの日も従来通りの持論を繰り返した。「法人・上司からの圧力で自法人のサービス利用を求められた、という経験を見聞きしたケアマネがいる」「介護保険サービスをケアプランに入れなければ報酬を受け取れないため、必要のない福祉用具貸与などを入れるケアマネが一定数いる」などと指摘。公正・中立の観点から問題があると断じ、「利用者が自己負担を通じてケアプランに関心を持つ仕組みとすることは、サービスのチェックと質の向上にも資する」と強調した。

こうした財務省の意見に対し、介護現場の関係者からは「利用者負担を導入すると、利用者・家族の意向をできるだけ反映して欲しいという圧力が強まり、かえって給付費の増加を招く」などの慎重論が出ている。次の2024年度改正でどう対応するか、政府は今年の年末に判断を下す予定。(介護ニュース)

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