厚労省、介護現場にヤングケアラー支援の協力を呼びかけ 生活援助の柔軟な提供など要請
厚生労働省は20日、介護保険最新情報のVol.1101を発出した。いわゆる「ヤングケアラー」を支えるための一連の施策を、当事者と接する機会のある介護現場の関係者へ改めて周知する内容だ。
厚労省はこの中で、訪問介護の生活援助に言及。同居家族がいるから、という理由だけで一律にサービスの提供を見送ってしまう機械的な対応はせず、個々の状況に応じて柔軟に支援していくよう呼びかけた。
訪問介護の生活援助はその利用要件として、
○ 利用者が1人暮らしの場合
○ 同居家族が障害や疾病などにより家事を行うことが困難な場合
○ その他、やむを得ない事情により家事が困難な場合
などが設定されている。厚労省は今回の通知で、「利用者に同居家族(ヤングケアラーを含む)がいることのみをもって、一律に本人への生活援助が位置付けられないというものではない」と明記。ヤングケアラーへの十分な配慮を重ねて要請した。
厚労省はこのほか通知で、「ヤングケアラー支援マニュアル」や関連する研修なども紹介。「世帯の抱える課題が多様化するなか、家族介護者の状況が高齢者の自立した生活にも大きな影響を与える可能性があるため、家族介護支援の取り組みを促進することは重要」「福祉、介護、医療、教育といった多分野の連携が重要」などと指摘した。(介護ニュースより)
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