通所介護の収支が悪化 コロナ禍や人件費増が影響 利益率が低下=厚労省調査

(画像はイメージ)

厚生労働省は1日、介護施設・事業所の経営状況を把握する調査(介護事業経営概況調査)の最新の結果を公表した。

所系サービスの収支の悪化が目立つ内容となっている。


事業収入に占める利益の割合を指す「利益率」をみると、通常規模以上の通所介護は直近の昨年度が1.0%。前年度比マイナス2.8ポイントと大幅に低下していた。地域密着型通所介護の利益率は、前年度比マイナス0.6ポイントの3.4%となっている。

コロナ禍でサービスの“利用控え”が広がったことが一因とみられる。


あわせて事業運営の経費も膨らんだ。深刻な人手不足などを背景に人件費率が上昇。感染対策などの出費も嵩むことになった。昨年度は全体でプラス0.7%の介護報酬の引き上げがあったが、厚労省の担当者は「経費増がそれを上回った」と分析した。

集計数が少なかった一部のサービスを除き、利益率が最も大きく落ち込んだのは認知症対応型通所介護。前年度比マイナス4.9ポイントだった。通所リハビリテーションの利益率は0.5%で、全サービスの中で最低となっている。


この調査は介護保険の全サービスが対象。厚労省が昨年5月に実施し、2020年度と2021年度の決算の状況などを把握した。回答したのは全国の8123施設・事業所。結果は1日の専門家会議に報告された。(介護ニュースより)

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