介護事業所向け「人事制度・キャリアパス要件」作成支援コンサルティング
※こちらの動画の内容は下記でも解説しています。
処遇改善加算とキャリアパス
それでは、「キャリアパス要件」とは、具体的にどんなものでしょうか。
一言でいえば「各従業員についてどのようなポスト・仕事があり、そのポスト・仕事に就くために、どのような仕事能力、資格、経験が必要になるかを定め、それに応じた給与水準を定めること」ということになります。1人1人の従業員は「自分がどこのマス目に属しているのか」(資格等級制度)や「そこでは何が求められるのか」を意識して仕事に取り組むことになることで、仕事のプロセスや成果、従業員の能力が「該当するクラスの要求レベルを満たしているかどうか確認が出来るようになります(評価制度)。また、ワンランク上のマスに進むために何が足りないのか(昇進・昇格基準)が明確になることで目標が出来るわけです。昇級すれば、それまでよりも重い職責、難しい職務内容を担うことになり、能力もより高いものが求められますが、その分、給与水準も高くなります(給与制度)。職員はあらたなステージで求められる水準を意識しながら仕事に取り組むようになります。このような道筋が組織の上層部にまでつながっているということが、キャリアパスのイメージになるのです。
各制度とその目的を整理すると以下のようになります。
制度 | 目的 |
---|---|
資格等級制度 | 役割(役職)と業務によって規定される「マス目」毎に求められる要件を明らかにする |
人事評価制度 | 求める水準とその評価基準を明確にし、達成度を判定する |
教育研修制度 | 仕事に必要な知識や技術・能力を身につけさせ、磨く |
昇格制度、任用制度 | 評価の結果を踏まえワンランク上にあげる条件や基準を定める |
賃金制度 | 役割(役職)と業務によって規定される「マス目」に応じた賃金水準を定める |
図に示すと下記のようになります。
介護士、保育士の処遇に関する国の考え方としては、「人材の確保は、今後の喫緊かつ最重要の課題であり、その対応策の一つに従業員の処遇改善がある。これに関する行政施策は、従来にも増して強化していく。但し、すべての事業者を平等に支援していくのではなく、「キャリアパス」を構築、運営することで人材の育成と「働き甲斐づくり」に積極的に活動し、従業員職場定着の支援策を行っている事業所にのみ、財源がより多く与えられるような制度に改定する」というメッセージに変わってきています。
弊社では、このような業界特有の背景を受け、福祉業界専門に特化した人事コンサルティング業務として、いち早く「キャリアパス」構築支援に着手し、ご支援を開始させて頂いてきました。2012年から現在に至るまでの福祉事業所向けの「キャリアパス構築支援」は、累計で60事業所を超える実績を誇っております。
弊社におけるキャリアパス制度構築の基本方針
(1)人が育つ人事制度であること
職員が自らの現状を認識でき、施設から何を求められているかを意識して仕事に取り組み、その成果や能力を評価されます。評価が高ければ、次の階層に進め、給与水準も上がりますが、今までより高度な役割や難易度の高い仕事が求められるようになり、それが次の目標につながります。評価が低ければ、それを補うために教育研修を受講できるといった一連の仕組みを「見える化」することで、職員自らの意識と「やる気」が醸成され、人材育成に大きく貢献できる制度にすることが重要なのです。
(2)評価制度は運用が「肝」です。制度定着までしっかりフォローさせて頂きます。
人事評価は「構築3割、運用7割」と言われます。どんなに立派な評価制度を作成してもそれを運用することが出来なかった「絵にかいた餅」です。そして、人事評価制度を職場に定着させるために最も重要な「肝」は「運用」であることをこの言葉は示しています。当社では、人事評価作成支援したほとんどのお客様に、構築後の運用までを含めて「伴走」をさせて頂きながら、職場にしっかりと定着するまで支援をさせて頂いております。
⇒人事評価を確実に運用させる4つの施策
人事評価を確実に運用させる4つの対策 | 社会保険労務士法人ヒューマンスキルコンサルティング (hayashi-consul-sr.com)
(3)法人内の部署異動等を考慮した職能資格制度
年功ベースの資格等級ではなく、真の職員能力を資格等級として格付けすることは、その職員の能力を法人が認め、その等級に見合う貢献を期待していることを意味します。
職員の能力としてどのようなものが必要なのか、法人はどのような能力を身につけることを期待しているのかを明確にします。
また、法人内部署異動などにも対応できるように各事業所で共通に活用できる資格等級を定め、各人の働き方やキャリアプランに応じた職群(総合職群、専門職群、一般職群)を設ける事で、事業活動の効率的な運用と職員のライフスタイルの多様化に柔軟に対応した人事管理制度の導入を図ります。
(3)職能(専門的技能)と行動(法人理念を実践)を評価する人事評価
評価は「望まれる職員像」を明確にすることから始めます。この「望まれる職員像」とは、「法人が求める専門力」と「法人方針に沿った行動力」の双方で定義し、評価を行います。また、評価制度の形骸化を防ぎ、活きた制度にしてゆくためには、「専門力」と「行動力」の内容は、現場に即した、わかりやすい行動表現である事が不可欠です。そのため、職員参加型(PJチーム)にて人事評価項目の内容を精査してゆきます。
(4)法人収支と環境変化に適応できる人件費管理
人材確保のためにトータル人件費をどう配分し、職員のモチベーションをどのように高めていくのか、その最適な配分のあり方が、今後の人件費管理で非常に重要なポイントになります。
弊社が行う、コンサルティングフローは概ね下記のような流れになります。
尚、詳細の内容や費用については、個別のご説明をさせて頂きますので、こちらから問い合わせをお願いいたします。
キャリアパスに関するQ&A
キャリアパスに関し、よくいただくご質問と回答を下記いたします。ご参考にしてください。
Q キャリアパスを作成するにはどのくらいの期間がかかりますか?
⇒月1回のミーティングを重ね、概ね6か月~1年間の期間を要します。但し、あくまでも目安ですので、いつまでに整備したいか・いつから運用したいか・どのくらい時間をかけて設計したいかなど、ご希望を伺った上で設計スケジュールをご提案いたします。お気軽に下記お問い合わせ欄にてお問合せください。
Q 費用はどのくらいかかりますか?
⇒下記の「お問い合わせ欄」よりお問い合わせください。
Q 打ち合わせは遠方でもできますか?
はい、キャリアパス設計の打ち合わせは基本的にオンラインでも実施しておりますので全国どこでも対応できます。
オンラインでのやり取りに不安がありましたら事前にお知らせください。
Q 現状キャリアパス制度があるのですが、運用面等でうまく活用できないなどの場合に部分的に支援いただく事は可能でしょうか?
⇒もちろん可能です。その場合には、現状の問題点をお聞かせいただき、現行部分は活かしながら、部分的に改良していくような作業になると思います。その場合の費用は個別の見積りをさせて頂きます。
Q今までのキャリアパス支援実績を教えてください。
⇒医療、福祉業界では60事業所を超える支援実績があります。特に、ここ数年は事業所数が増えたことによるマネジメントのためにキャリアパスを整備したい、職員の育成の基準を明確にしたいというお問い合わせが増えております。
Q.既にある人事制度(独自で作った人事制度、以前他社と作った人事制度)の見直しもお願いできますか?
はい、まずはご相談ください。
現在の活用状況や見直しに期待する内容、どのような運用をしたいかなど、詳しくお話を伺った上でどのような方法での見直しが可能かご提案いたします。
Q .キャリアパスを運用できるか不安です。完成後に運用のサポートはしてもらえますか?
はい、お任せください。
「キャリアパスの職員への周知に手間取ってしまう、共有がうまくできない」
「評価者研修をおこなってほしい」
「面談を効果的に行うために事前に相談したい」
「1年運用後の見直しをしたい」など、随時伴走するようなイメージでフォローいたします。
サポートが必要な際にお電話やメールなどで声をかけてくだされば、日程調整して電話・オンラインなどで対応いたします。
Q.相談は費用がかかりますか?またどの時点から費用が発生しますか?
ご相談は無料です。
ご契約いただくまで費用はかかりません。
まずは現状や課題、ご要望を伺った上で弊社のキャリアパス設計のご提案をいたします。ここまで費用はかかりませんので安心してご相談ください。ご提案内容に基づき契約が交わされた時から費用が発生いたします。下記のお問い合わせ欄よりお問い合わせください。